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■病気 大腸憩室 [病気(た)]

[喫茶店]大腸粘膜の一部が腸壁外へ袋状に突出した状態
 大腸憩室とは、腸管内圧の上昇などによって、大腸粘膜の一部が腸壁外へ嚢胞(のうほう)状に突出した状態。憩室は消化管の一部が嚢胞状に突き出したものを指し、嚢胞は液体を満たした袋を意味します。
 大腸憩室が多発した状態を大腸憩室症といいます。憩室壁に筋層がある先天性憩室と、筋層を欠く後天性憩室に分けられますが、大部分は後天性憩室で比較的高齢者に多くみられます。
 憩室のできるところは、腸壁の筋層が弱く、血管の出入りしているところで、腸管膜の付着部に好発します。従来、日本人は右側の大腸である盲腸、上行結腸に多くでき、欧米人は左側の大腸であるS状結腸に多くできるのが特徴でした。近年では食事や生活様式が欧米化してきた影響で、日本人にもS状結腸に憩室ができるようになり、また、全大腸型といって左右の大腸に多発する傾向もみられます。
 その原因として、食習慣の欧米化とともに肉食が多くなって、食物繊維の摂取量が減少したため、便秘や腸管のれん縮、ひいては腸管内圧の上昇を起こしやすくなったことが挙げられます。そのほか、超高齢化社会が到来して、加齢によって腸管壁が脆弱(ぜいじゃく)化した高齢者が増えたことも挙げられます。
 糞便の(ふんべん)の硬さ、通過の関係から、盲腸、上行結腸の憩室は比較的無症状です。S状結腸の憩室は、時に下痢、軟便、便秘などの便通異常、腹部膨満感、腹痛などの腸運動異常に基づく症状を起こします。
 合併症として憩室出血や憩室(周囲)炎を起こし、強い腹痛、下痢、発熱、血便などを伴います。憩室炎は憩室内に便がたまって起こるとされ、進行すると穿孔(せんこう)、穿孔性腹膜炎、狭窄(きょうさく)による腸閉塞(へいそく)、周囲臓器との瘻孔(ろうこう)形成を生じ、開腸手術が必要なことがあります。
[喫茶店]大腸憩室の検査と診断と治療
 合併症を予防する目的で、できるだけ繊維成分の多い食事を摂取し、便通を整えるように心掛けることが大切です。合併症を疑う症状が現れた場合は、できるだけ早く消化器内科を受診します。
 大腸憩室の診断には、注腸造影X線検査が最も有用です。大腸内視鏡検査でも、粘膜面に円形または楕円(だえん)形のくぼみとして認められますが、憩室そのものの診断能力は注腸造影X線検査よりも劣ります。
 しかし、合併症として出血を伴う場合は大腸内視鏡検査が第一選択で、大量出血を伴う場合は血管造影が必要となります。合併症として憩室(周囲)炎を伴う場合は、腹部超音波、CT、MRIなどの検査が有用です。
 なお、注腸造影X線検査で映し出された憩室とポリープの鑑別がはっきりしない場合は、大腸内視鏡検査が必要で、ポリープとわかったら、内視鏡的ポリペクトミーで切断します。
 一般には、憩室が発見されても、無症状であれば放置しておいてもかまわず、特に治療の必要はありません。
 腹痛など腸運動異常に基づく症状がある時は、薬物の投与が行われます。憩室炎を合併した場合は、入院の上、絶食、輸液、抗生剤の投与が行われます。このような治療で憩室出血の多くも止血しますが、大量出血が持続する場合は、血管造影や内視鏡検査を行った際に止血術が行われます。
保存的治療で軽快しない場合、再発を繰り返す場合、腹膜炎や腸閉塞の場合は、外科的治療が必要です。

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■病気 ただれ目(眼瞼縁炎) [病気(た)]

[フリーダイヤル]まぶたの縁に起こり、再発を繰り返す炎症
 ただれ目とは、まぶたの縁のまつ毛の毛根を中心に、炎症が起きて赤くなる疾患。正式には、眼瞼縁(がんけんえん)炎と呼ばれます。
 原因には、体質、環境、感染、ビタミン不足、化粧品や薬剤に対するアレルギー反応などが考えられています。再発を繰り返し、長期経過をたどるものが多いようです。
 主に黄色ブドウ球菌がまつ毛の毛根、汗腺(せん)、皮脂腺に感染することで発症し、目やにが出て、まぶたの縁が赤くなり、小さいぽつぽつとした湿疹(しっしん)、膿疱(のうほう)ができ、かゆみを伴います。場合によっては、湿疹が破れたり、皮脂腺の分泌が少ないために黄色いかさぶたが付着することもあり、目の回りの皮膚がかさかさになってきます。
 体質的なアレルギーが原因で発症した場合は、ひどいかゆみを伴ってきます。再発を繰り返すことが多く、よくなったり悪くなったりしながら何年間も続くことがよくあります。まぶたが厚くなったり変形したりすることや、まつ毛の生え方の方向が不ぞろいになる睫毛乱生(し ょうもうらんせい)を起こすこともあります。重症化すると、まつ毛の欠損が起こることもあります。
[フリーダイヤル]ただれ目の検査と診断と治療
 ただれ目の症状が現れたら、慢性にならないように早めに医師の治療を受けるようにします。途中で治療をやめると、再発を繰り返すこともあります。
 細菌感染によるただれ目の治療では、目の回りを洗浄した上で、抗生物質を点眼します。また、抗菌剤の点眼薬を利用したり、かさぶたができた部分に抗生物質あるいは副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)の軟こうを塗る方法もあります。
 アレルギーによるただれ目の治療では、 化粧品や点眼薬、目の回りに付着した物など原因となっている物の使用をやめたり、取り除くことで治るため、全身検査を行って調べることもあります。原因となる物質には多くのものがあり、再発を防ぐためにも検査によって特定しておくとよいでしょう。薬剤や食物により、発疹やじんましんなどアレルギーを起こしたことのある人は、医師に報告しておくとよく、原則的に再使用すべきではありません。
 場合によっては、まつ毛を抜いて治療をしたり、抗生物質の全身投与を行います。治りにくい場合では、自己免疫療法を行うこともあります。ビタミン不足によるものでは、ビタミン剤の局所および全身投与を行います。
 日常生活における注意としては、目の回りに異常が見られたら、手でこすったりせずに安静を心掛け、清潔にして感染を広げないようにします。せっけんなどを使ってもよいのですが、なるべく皮膚に刺激が少ない物を利用するようにします。
 予防にも、顔を洗って清潔を心掛けることが一番。ビタミン不足など栄養問題があると、ただれ目を起こしやすくなりますから、日ごろから食事のバランスを保つことも心掛けます。

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■病気 単純性疱疹(単純性ヘルペス) [病気(た)]

[exclamation×2]疱疹ウイルスの感染によって、口唇や陰部に小さな水膨れ
 単純性疱疹(ほうしん)とは、疱疹ウイルスの感染によって起こり、口唇や陰部に小さな水膨れができる皮膚病。単純性ヘルペスともいいます。
 疱疹ウイルスの感染は、接触や飛沫(ひまつ)感染などにより、家族間で起こることが多いようです。多くの人が感染していますが、一部の人のみが発症します。ウイルスの感染した部位によって現れる症状は異なり、疱疹性歯肉口内炎、口唇疱疹(口唇ヘルペス)、疱疹性ひょうそ、陰部疱疹(陰部ヘルペス)、全身性ヘルペス感染症に分かれます。
 また、皮疹と感染時期の関係から、初感染病変と再発性病変に分かれます。
 初感染病変は、幼少児期に初めてウイルスが皮膚に感染した時に生じる症状で、かなり強い浮腫(ふしゅ)性の赤いはれと、小水疱の集合した病変ができ、これがヒリヒリ痛みます。近くのリンパ腺(せん)も腫脹し、発熱や全身違和感などの全身症状がみられることもあります。
 まぶたの近くにできた時は、眼球角膜にウイルスが入り、失明することもあります。幼少児期はウイルスに対する抗体ができていないので、症状が激しく出てきます。
 このウイルスは一度、皮膚に感染すると、その部位の皮膚に分布する知覚神経節の中に潜伏していて、発熱、日光照射、寒さ、過労、ストレス、性行為などで皮膚の状態が悪くなると活性化して、ほぼ同じ部位に水膨れとびらん面を作ります。これが再発性病変です。
 再発性病変が現れた時は、すでに体内にウイルスに対する抗体ができているので、症状も軽く、放置しても1週間前後で治ります。
 しかしながら、体質的に再発しやすい人では、1年に何回も繰り返し発症します。よくできる部位は、口腔(こうくう)粘膜、口唇、外陰部、指などですが、全身どこにでもできる可能性はあります。
 疱疹性歯肉口内炎は、幼小児の単純性疱疹の初感染で多い型といわれています。口腔粘膜の水疱とびらん面、歯茎の赤いはれと出血が、その主な症状です。
 口唇疱疹(口唇ヘルペス)は、口唇および口の周囲に再発性にできる型で、この型のことを単純性疱疹という場合もあります。風邪を引いたり、スキーに行った後などに、口の回りに小さな水膨れの集団ができるものです。水膨れはやがて乾燥して、かさぶたをつけ、5〜7日ぐらいで治ります。
 疱疹性ひょうそは、指に感染が起きた型で、指の先端が赤くはれ、痛みが強く、爪の周囲に小水疱が集合します。2〜3週間で治りますが、同じ部位にまた再発を繰り返します。子供が疱疹性歯肉口内炎の時に、指しゃぶりをして感染したり、歯科医師、医師、看護師が口唇疱疹の患者から感染することも多いようです。
 陰部疱疹(陰部ヘルペス)は、一種の性病として話題になっている型で、初感染の多くはウイルス抗体を持っていない人が、陰部または口唇疱疹の患者や、保菌者と性的行為があった時に感染します。感染後、1週間以内に、ももの付け根の内側のリンパ腺がはれ、女性では外陰部から子宮粘膜部までの部位に強い発赤腫脹ができ、小豆大までの小さい水疱が集合します。やがて、水疱が破れて、びらん潰瘍(かいよう)面となり、分泌液も多く、ヒリヒリと強い接触痛、排尿痛があるのが特徴です。男性では、亀頭、包皮に小さい水疱ができます。
 1〜2週間で治りますが、一度感染すると、その後もセックス、月経、その他の刺激が誘因となって、再発を繰り返します。
 全身性ヘルペス感染症は、疱疹ウイルスが全身臓器に感染する型で、妊娠中の母体に陰部疱疹がある時には、ウイルスが子宮内で胎児に感染することがあります。この際は、皮膚以外にも脳、副腎(ふくじん)、肺、肝臓など全身にウイルスが感染し、流産、死産の原因となります。幸いに出産できても、重い後遺症を残すことが多くなります。
 成人でも、全身の免疫機能が落ちている時には、ヘルペス性脳炎などの全身性ヘルペス感染症を起こすことがあります。全身にアトピー性皮膚炎など湿疹性の病変がある子供は、このウイルスがつくと、湿疹の上に水疱が多発し、カポジ水痘様発疹症という重い疾患になることもあります。
[exclamation×2]単純性疱疹の検査と診断と治療
 単純性疱疹の症状が現れたら、早めに専門医を受診するようにします。水疱の中にウイルスがありますから、他人に移さないようにします。
 再発性の口唇疱疹の治療では、痛みが強ければ、二次感染を防ぐ意味を兼ねて、抗生物質含有軟こうを塗布します。再発性では重症化することは少なく、10日程度で治すことができます。
 女性の陰部疱疹では、再発性でも痛みが非常に強いことがあり、基本的に消炎鎮痛剤の内服と、消炎鎮痛剤含有軟こうの外用、あるいは局所麻酔剤であるキシロカインゼリーの外用で、痛みを抑えます。
 初感染病変で、発熱などの全身症状の強い時には、輸液、抗生物質の点滴も行います。また、ガンマグロブリンの点滴を行うこともあります。
 何らかの疾患がある人で、体力の低下がみられた時に発症した場合は、注意が必要です。まれに、カポジ水痘様発疹症を起こし重症化してしまうこともあります。
 再発を予防するためにも、日頃から睡眠を十分とって、バランスの良い食事を心掛ける、ストレスをなくす工夫も必要となってきます。ウイルスはそれほど強くありませんから、健康な人では特に心配はありません。

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■病気 天疱瘡 [病気(た)]

[クリスマス]体中の皮膚に、大小さまざまな水膨れができる皮膚病
 天疱瘡(てんぽうそう)とは、口の中のびらんで始まり、体中の皮膚に大小の水膨れ(水疱)ができる疾患。特定疾患(難病)の一つで、まれな疾患です。
 水膨れはすぐに破れて、なかなか治りにくいびらん(ただれ)面となり、いつまでたっても、皮ができてきません。一見、正常そうに見える皮膚も、こすると簡単に破れてしまいます。もちろん、絆創膏(ばんそうこう)を張った部分では、絆創膏に皮膚がくっついて破れてしまいます。口の中にも、たくさんの水膨れとびらん面ができ、それが痛くて食事が取れなくなります。
 原因はよくわかっていませんが、自己免疫疾患と考えられています。自分の体の中に、自分の皮膚の表皮細胞を攻撃する抗体ができるために、表皮細胞が破壊されて、水膨れができると見なされています。
 同じ天疱瘡でも、皮膚の破れ方が少し異なる場合があり、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、増殖性天疱瘡、紅斑(こうはん)性天疱瘡の4型に分類されています。
 尋常性天疱瘡は、大きなびらん面を作るタイプで、口の中、咽頭(いんとう)、外陰部などの粘膜も侵されることがほとんどです。天疱瘡のうちで最も多く、中高年によくみられます。
 落葉状天疱瘡は、小さな水膨れができて、落ち葉のような落屑(らくせつ)になるタイプで、口の中などの粘膜は侵されないほうが多いとされています。普通、尋常性に比べて小さく乾きやすい水膨れが、体中にできます。
 増殖性天疱瘡は、尋常性天疱瘡と同様の部分に同様の症状で始まるタイプですが、びらん面が次第に隆起してきます。表面は乳頭状で、しばしば小さな水膨れや小さなうみができます。
 紅斑性天疱瘡は、顔の中心部にできる紅斑を特徴とするタイプで、体中にも小さな水膨れや紅斑ができます。落葉状天疱瘡に移行することがあり、そもそも落葉状天疱瘡の亜型であるともいわれます。
 副腎(ふくじん)皮質ホルモン剤(ステロイド剤)の登場により、天疱瘡の死亡率は90パーセントから劇的に改善されましたが、今でも死亡率は尋常性では5〜10パーセントあり、油断のできない疾患です。
[クリスマス]天疱瘡の検査と診断と治療
 何も治療しなければ高率で亡くなる疾患ですから、治りにくい水膨れが体にできた時には、皮膚科専門医に診てもらいます。
 かつては、全身の皮膚がベロベロに赤むけになり、全身衰弱を起こし、予後はあまりよくなかったのですが、現在は、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)の大量使用で、水膨れは抑えられるようになりました。しかし、副作用の心配があるため入院治療が必要で、薬をやめると再発します。
 副腎皮質ホルモン剤でも快方に向かわない場合は、免疫抑制剤を使用したり、血漿(けっしょう)交換を行います。

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