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■用語 広範脊柱管狭窄症 [病気(か行)]

[クリスマス]頸椎、胸椎、腰椎のうち、2カ所以上で脊柱管が狭くなり、脊髄神経の障害を起こす疾患
 広範脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)症とは、頸椎(けいつい)、胸椎、腰椎のうち、2カ所以上の広範囲に渡って脊柱管が狭くなり、脊髄神経の障害を引き起こす疾患。
 厚生労働省の特定疾患、いわゆる難病に指定されており、治療費の自己負担分は大部分が公費での支払いとなります。
 主として中年以後に発症し、年間で約2300人が発症していると推計されています。男女比は2:1で男性に多く、特に60歳代に多く認められています。2カ所以上の狭窄部位は、頸椎と腰椎の合併が7割を占めています。
 加齢とともに椎間関節や椎間板などの変性が起こって、脊柱管の狭窄を生じることが、疾患の原因と考えられています。脊柱管の後方を構成する椎間関節や靭帯(じんたい)は、加齢により変性、肥厚します。また、脊柱管の前方を構成する椎間板も突出してきます。この結果、脊柱管に収められている脊髄や、脊髄から枝分かれしていく神経根、馬尾(ばび)神経が慢性的に圧迫を受けて、障害を引き起こします。
 また、生まれ付き脊柱管が狭い人の場合、加齢に伴う圧迫が容易に起こるため、30~40歳代で発症することもあります。先天性の狭窄症については遺伝性が認められていますが、それ以外は年齢的な要素が強く、遺伝性疾患ではありません。
 主な症状として、手足や体にしびれや痛み、脱力感、筋力低下、運動障害を認めます。脊髄まひのために重度の歩行障害を来すほか、歩行時に少し休んでは歩くといった間欠性跛行(はこう)にもなり、歩行困難となることもあります。排尿や排便の障害も伴うこともあります。軽微な外力、例えば転倒などで症状が急に悪くなることもあり、手足に力が入らなくなると介助を必要とする状態になります。
 整形外科の医師による診断では、 脊髄、神経根、馬尾神経が圧迫を受けることによる症状と、単純X線写真、断層写真、CT、MRI、ミエログラフィーなどの画像所見による脊柱管狭小化を総合的に判断して、広範脊柱管狭窄症と確定します。
 整形外科の医師による治療では、局所の安静を必要とするため頸椎牽引(けんいん)や腰椎牽引、さらには固定装具などが用いられます。消炎鎮痛剤やビタミンB12などの薬も使われますが、痛みが強い場合には神経ブロックが行われます。
 保存的に治療しても効果がない時は、入院して頸椎や腰椎の持続牽引を行います。また、神経ブロックも併用することがあります。一般に、手や足に痛み、しびれが存在する場合、症状はよくなったり悪くなったり反復しますので、保存的治療をしながら経過観察します。
 脊髄のまひ症状が明らかな場合や、保存的治療でも効果がみられない場合、排尿や排便障害がある場合は、手術療法を行います。
 頸椎部では、狭窄部位に対して前方から除圧して自家骨を入れて固定する前方除圧固定術や、後方から除圧する椎弓切除術、脊柱管そのものを拡大する脊柱管拡大術などがあります。最近の傾向として、狭窄部位が頸椎に数カ所ある場合は脊柱管拡大術が行われます。
 胸椎部では、後方から椎弓切除術が行われます。腰椎部では、後方から椎弓切除術や拡大開窓術などが行われます。除圧した部位が不安定になる恐れがある場合は、固定術が行われます。




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