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■婦人科がん3種も5月から対象に 血中アミノ酸でリスク判定 [健康ダイジェスト]

 わずか5ミリリットルの採血だけで簡便にがんの可能性を調べられる「アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS)」という検査方法があり、人間ドックや健康診断で導入する医療機関が増えつつあります。昨年4月、胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、乳がんを対象に解析サービスが始まりましたが、5月からは、対象が子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんにも拡大されることになりました。
 婦人科の検査に伴う身体的、精神的負担を解消し、検診受診率の向上や早期発見につなげることが期待されます。
 体を構成するタンパク質は、約20種類のアミノ酸から作られています。健康な人ではこれらの血中濃度比率はほぼ一定に保たれており、臓器に異常が起きると比率が微妙に変化します。変化のパターンは臓器や病気によって特徴があるため、バランスを解析することで特定のがんにかかっているリスクを判定できます。味の素が独自開発した国産技術です。
 宮城悦子・横浜市立大准教授(産婦人科)らの研究で、AICSは子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんの3つの婦人科がんのいずれかにかかっているリスクも予測可能なことが判明。しかも、ほかのがんの場合と同様、早期がんに対する感度が高く、がんの組織型に左右されずに検出できる特長があります。
 人間ドック受診者にAICSを実施し、婦人科がんの確率が高い人に絞って詳しい婦人科検診を行うことが想定されます。
 宮城准教授は、「従来の子宮体がんや卵巣がんの検査は早期がんの検出精度が低く、検診自体がほとんど行われていないという問題があった。AICSの意味は大きい」と指摘。一方で子宮頸がんについては、「前がん病変の異形成や、初期の上皮内がんの発見に細胞診は欠かせない」として、AICS導入後も、低迷する検診受診率の向上が最重要課題だと強調しています。
 AICSについては今後、従来の検査方法では早期発見が難しかった膵臓がんや、がん以外の病気への応用も期待されています。

 2012年5月5日(土)




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