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■加齢黄斑変性の80歳英国人男性、人工眼で視力回復 日本にも数十万人の患者 [健康ダイジェスト]

 加齢に伴い視野の中心部が見えにくくなる眼病「加齢黄斑変性」を患う80歳のイギリス人男性が、網膜に埋め込んだ電極を介して眼鏡に取り付けた小型カメラの映像を脳に伝える「人工眼」により、一部を残して失っていた視力の大半を取り戻しました。
 加齢黄斑変性の患者で人工眼の効果が確認されたのは、世界で初めてといいます。
 イギリス中部のマンチェスター大学は22日、引退した技師で80歳のレイ・フリンさんの手術が成功したと発表しました。手術は6月中に行い、約2週間後の7月1日に人工眼装置を起動させたといいます。
 4時間に及ぶ手術を主導したマンチェスター大学のパウロ・スタンガ教授は、「フリンさんの経過は非常に素晴らしく、人や物の輪郭がとらえられるようになった」と説明しました。
 同教授によれば、フリンさんが患っている委縮型の加齢黄斑変性は欧米の失明原因の第1位なものの、治療法がありません。社会の高齢化に伴い、患者は年々増えています。日本の患者数も数十万人と推測されています。
 今回使われた技術では、小型カメラがとらえた映像を細かい電気信号に変換し、網膜の表面に埋め込んだ電極に無線で送信。電極が残った健康な細胞を刺激することで、脳に光パターンを再生します。患者が一定の学習期間をへて、この光パターンを完全に読み取れるようになれば、目を閉じても映像を感知できる人工視力を獲得します。
 マンチェスター大学の声明によるとフリンさんは今、大好きな地元サッカーチーム、マンチェスター・ユナイテッドの試合を観戦したり、庭いじりをしたりできるようになるのを心待ちにしているといいます。

 2015年7月23日(木)

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