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■ライオンのトクホ飲料「トマト酢」に誇大広告 消費者庁、健康増進法違反で初勧告 [健康ダイジェスト]

 特定保健用食品(トクホ)として国の許可を得た飲料を巡り、大手日用品メーカーのライオンが「驚きの血圧低下作用」などと表示したのは、著しく効果を誤認させる違法な表示だとして、消費者庁は健康増進法(誇大表示の禁止)に基づき是正と再発防止を求める勧告を行いました。
 トクホの食品表示を巡り、国が勧告を行うのはこれが初めてです。
 消費者庁が違法な表示を指摘したのは、ライオン(東京都墨田区)がトクホとして国の許可を得て、販売しているお酢を使った飲料の「トマト酢生活トマト酢飲料」です。
 この商品はトクホとして、「血圧が高めの人に適している」という内容に限って、健康を保つのにどのような効果があるのか表示を行う許可を得ています。しかし、ライオンは昨年9月15日から11月27日に日刊紙14紙に掲載した広告で、「驚きの血圧低下作用」や「薬に頼らずに食生活で血圧の対策をしたい」などと表示したということです。
 これについて消費者庁は、あたかもこの商品そのものに血圧を下げる効果があり、薬による治療を行わなくても高血圧が改善するかのような、著しく効果を誤認させる違法な表示だとして1日、ライオンに対して再発防止策を求める勧告を行いました。
 勧告を受けたことについて、ライオンは、「一般の消費者に誤った認識を引き起こす広告表示で、ご迷惑をお掛けし心よりおわび申し上げます。勧告を真摯(しんし)に受け止め、広告を出す際の管理体制をより一層強化し、再発防止に努めます」とコメントしています。
 特定保健用食品(トクホ)は、体の健康を保つ特定の効果があることを消費者庁の許可に基づいて表示できる食品。許可を得られるのは、例えば「血圧を正常に保つことを助ける」など、食品の中に体の機能に影響を与えて健康を保つのに役立つ成分が含まれている場合で、メーカーが行った商品の実験データなどを基に、国が効果と安全性を審査します。
 特定保健用食品として認められた食品は、「血圧が高めの人に適している」「おなかの調子を整える」「コレステロールの吸収を抑える」などと、それぞれの食品ごとに消費者庁が許可した範囲内で、健康を保つのにどのように役立つのか表示することができます。ふだんの食生活にうまく取り入れることで、健康の維持につなげてもらうのが目的で、病気の治療に用いられる医薬品とは全く異なります。
 このため、例えば「血圧が下がる」など、病気や症状を改善する医薬品のような効果をうたうと違法になります。特定保健用食品の制度は、25年前の1991年に始まり、これまでに1200余りの商品が表示の許可を受けています。
 トクホの市場調査を行っている業界団体の「日本健康・栄養食品協会」によりますと、昨年度のトクホの市場規模は、6100億円余りになっているということです。また、「トマト酢生活トマト酢飲料」は、昨年6月から今年1月末までに、計約4億7000万円の売り上げがあったといいます。

 2016年3月2日(水)




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