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■紅茶由来のポリフェノールにノロ消毒効果 静岡県の研究所、世界初の発見 [健康ダイジェスト]

 紅茶由来成分でポリフェノールの一種「テアフラビン類」が抗ウイルス作用を持つことを世界で初めて発見したと、静岡県環境衛生科学研究所が6日発表しました。ノロウイルスなどのカリシウイルスに対して消毒作用があり、食中毒防止対策などへの活用が期待されます。
 研究成果は、国際学術誌に掲載されます。
 静岡県環境衛生科学研究所は2011年度から2015年度までの5年間、県の新成長戦略研究として県立大創薬探索センターやファルマバレーセンターと共同で、ノロウイルスの消毒薬に利用可能な薬剤を探索しました。
 その結果、紅茶の発酵過程で生じるテアフラビン類に、ウイルス感染力を大幅に低減させる効果があることがわかりました。マウスとネコ、ブタの細胞を使った実験では、ウイルスの感染力が約1000分の1になるなど、ヒトノロウイルスの代替ウイルスである3種類のウイルスに効果がありました。
 ノロウイルスは感染力が強く、感染者の手指や汚染された食品などを介して瞬時に拡大します。感染拡大の防止には消毒の徹底が重要ですが、現在推奨されている次亜塩素酸ナトリウムや加熱による消毒方法は、手指の消毒に適しません。天然成分であるテアフラビン類は肌に優しく、金属の腐食や塩素臭もないため、手洗いの消毒薬への利用を目指します。
 静岡県環境衛生科学研究所は、特許を受ける権利をファルマバレープロジェクト支援機構に譲渡。同支援機構は特許を出願し、静岡県内の企業と連携して手洗いの消毒薬の開発を進めています。
 静岡県環境衛生科学研究所の岡山英光所長は、「塩素臭が強く飲食店などで使いづらい次亜塩素酸ナトリウムに代わる新たな消毒剤を見付けたいとの思いで、研究に取り組んできた。お茶の生産が盛んな静岡県で発見されたテアフラビン類には、手に使える優しい消毒剤として世の中に出ていってほしい」と、今後の製品化に期待していました。
 テアフラビン類は、紅茶の製造過程でカテキン類2分子が結び付いて生成されます。紅茶の赤色の元となる成分の一つ。インフルエンザウイルスの不活性化効果や血流改善効果など、さまざまな機能を持つことが報告されています。

 2016年10月7日(金)

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