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■喫煙、がんの危険性高める遺伝子変異誘発 世界の患者5243人を調査 [健康ダイジェスト]

 国立がん研究センターや理化学研究所など日本、イギリス、アメリカ、韓国の共同研究チームは、たばこを毎日1箱吸うと肺の細胞に異常が生じ、遺伝子の突然変異が年に150個蓄積すると発表しました。
 17カ国のがん患者5243人の症例を解析しました。遺伝子の変異が蓄積すると、細胞ががん化するとされており、喫煙が肺がん発症の危険性を高めることが改めて確認されました。論文は4日付のアメリカの科学誌サイエンスに掲載されました。
 共同研究チームは、喫煙との関連が報告されている肺がんなど17種類のがんについて、5243人の症例の遺伝子データを解析。喫煙者に発症したがんは、非喫煙者より遺伝子の突然変異が多く、数は喫煙量に比例することが明らかになりました。 
 たばこを毎日1箱(20本)吸い続けた場合、1年間に肺で平均150個、喉頭で平均97個、咽頭で平均39個、口腔(こうくう)で平均23個、膀胱(ぼうこう)で平均18個、肝臓で平均6個の突然変異が発生し、生涯を通じて蓄積すると推計されました。
 臓器によって、たばこに含まれる発がん性物質が直接変異を誘発するタイプや、間接的に誘発するタイプなどがあることも判明しました。
 国立がん研究センターの柴田龍弘・がんゲノミクス研究分野長は、「ほとんどの細胞は遺伝子異常が起きても修復して分裂していく。150個の蓄積は明らかに多い。変異が起きる仕組みを解明できれば、がんの予防や治療に役立つ」と話しています。

 2016年11月4日(金)

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