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■再生医療用ES細胞の作製、成育センターの計画を了承 京大に続いて2例目 [健康ダイジェスト]

 文部科学省の専門委員会は、さまざまな細胞や組織に変化する能力を持つES細胞(胚性幹細胞)を、医療用に作製する国立成育医療研究センター研究所(東京都世田谷区)の計画を了承しました。
 承認に必要な厚生労働省の専門委員会の了承も9月に得られる見通しで、早ければ今年度内にES細胞の作製を始めます。医療用のES細胞作製が認められるのは、今年6月の京都大学に続き2例目。
 計画では、埼玉医科大学で不妊治療で使われなかった受精卵を患者の同意を得て譲り受け、医療用のES細胞を作製。ES細胞を使った再生医療や創薬を行う研究機関などに提供します。
 ES細胞は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)と同様に、神経や筋肉などの細胞や組織になる能力と無限に増殖する能力を併せ持ちますが、受精卵を壊すため倫理的な課題から、これまで基礎研究に利用が限られ、臨床研究など再生医療向けの作製が禁止されてきましたが、2014年に厚労省が改正した臨床研究指針で認められました。
 北米やイギリスでは、ES細胞を使って網膜の変性症や脊髄損傷、パーキンソン病、糖尿病、心疾患の臨床試験(治験)が実施されています。血液などに遺伝子を導入して作製するiPS細胞はがん化の懸念があり、再生医療への応用ではES細胞のほうが安心と考える研究者もいます。
 国立成育医療研究センター研究所の阿久津英憲部長は、「iPS細胞とES細胞の両方を治療に活用できる環境を整えるのが望ましい」と話しています。

 2017年8月23日(水)

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