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■脳の微弱な信号、皮膚から読み取り意思伝達 サイバーダインが装置を開発 [健康ダイジェスト]

 全身の筋肉が衰えて動作や会話が困難になる難病「筋委縮性側索硬化症(ALS)」などの患者向けに、体を動かそうとする際に生じる微弱な信号を読み取って文字入力ができる意思伝達装置「Cyin(サイン)」を、茨城県つくば市のベンチャー企業「サイバーダイン」が開発しました。
 下半身に着けて歩行を補助する同社製の装着型ロボット「HAL(ハル)」が動く原理を応用したもので、今春の販売を予定しています。
 ALS患者は症状が進むと筋肉をほとんど動かせなくなりますが、脳からは信号が送られている点に着目。皮膚に取り付けた電極で信号を読み取り、モーターで手足の動きを補助するHALの技術を採用し、腕や指先など体のどこかにシリコン製の電極を張り付けて使います。
 体を動かそうとした時に脳から筋肉に伝わる生体電位信号を検出し、情報をCyinに接続したパソコンに送ります。Cyinの画面上に並んだ文字盤上のカーソルが自分の入力したい文字上に移動した時、電極を張り付けた体の部位を動かそうとすれば、その文字を実際にパソコンに入力できます。Cyinは、手のひらに乗るサイズです。
 昨年、国立病院機構新潟病院や東京都立神経病院など国内3医療機関でALS患者ら15人に約3カ月間使ってもらったところ、全員で意思伝達ができることを確認し、「思い通りに入力できる」「まるでパソコンのマウスをクリックするように使える」などと好評だったといいます。
 ALS患者向けには、視線やまばたき、脳波で文字を入力する装置が市販されています。しかし、目に負担がかかり、長時間の利用が難しい面もあります。
 サイバーダインは、「疲れを軽減し、精度を向上させた」といいます。
 日本ALS協会(東京都千代田区)によると、2016年度末現在のALS患者数は約9500人。Cyinは、税抜きで60万円。障害者総合支援法に基づき自治体が認めれば、最大45万円の補助が受けられます。
 問い合わせは、サイバーダイン(029・869・9981)へ。

 2018年1月13日(土)

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