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■筋委縮性側索硬化症にパーキンソ病薬 慶応大、iPS細胞で効果発見 [健康ダイジェスト]

 慶応大の研究チームは、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋委縮性側索硬化症(ALS)」の治療薬候補をiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って発見し、患者に投与する臨床試験(治験)を3日から開始すると発表しました。同日に患者の募集を始めました。
 ALSは脳や脊髄の神経細胞に異常なタンパク質が蓄積するなどして発症します。国内患者数は約1万人で、根本的な治療法はありません。
 研究チームは患者一人の細胞から作製したiPS細胞を使って、病気を起こす神経細胞を体外で再現。約1230種の既存薬を投与して効果を調べ、脳神経系の難病であるパーキンソン病の治療楽として広く使用されている「ロピニロール塩酸塩」が有効で、神経細胞が死ににくくなることを突き止めました。
 従来の治療薬と比べ2~3倍の症状改善効果があったといいます。治験では、発症から5年以内の20〜80歳の患者20人に最大50週間にわたって投与し、安全性と有効性を確認します。
 岡野栄之(ひでゆき)教授は、「従来と全く違う発想で発見した治療薬候補で病気の進行を抑え、ALS克服に貢献したい」と話しました。
 治療薬候補は、遺伝が関係するとみられる家族性ALSの患者の細胞を使って見付けました。原因が不明で、国内患者の約9割を占める孤発性ALSの細胞でも約7割に効果がありました。
 iPS細胞を使った創薬研究の治験は、患者本人から作る細胞で薬を試せるため効果を見極めやすいとの期待があり、京都大の筋肉の難病「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」、慶応大の遺伝性難聴「ペンドレッド症候群」に続き国内3例目。治験を監督する医薬品医療機器総合機構(PMDA)が先月、届け出を受理しました。

 2018年12月3日(月)

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