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■冬季オリンピック目前、中国の「ゼロコロナ」正念場 西安市で累計感染者1000人を突破 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けてロックダウン(都市封鎖)を実施している中国西北部の陝西省西安市の感染者数が29日、今月に入り累計で1000人を超えました。厳格な行動制限と徹底した防疫措置でコロナを封じ込める「ゼロコロナ」政策を掲げる中国ですが、足元では局地的な流行が続いています。中国当局が「原因不明の肺炎」としてコロナの流行を初めて公表してから31日で2年。来年2月の北京冬季オリンピックを目前に控え、中国政府としても正念場を迎えています。
 陝西省の衛生当局の30日の発表によると、29日に西安市で新たに155人の感染を確認。感染者が出た9日からの累計は1117人になりました。中国全体では27日、1日当たりの新規感染者が209人に上り、湖北省武漢市で感染が拡大した2020年3月以来最多となりました。
 習近平指導部の号令の下、展開される「ゼロコロナ」政策では、感染者が1人でも出ると、その居住区を封鎖して全住民のPCR検査を実施するなど厳格な措置がとられます。また、スマートフォンで、ワクチン接種の有無やPCR検査の陰性証明、感染地域への行動歴等を記録・管理するなど徹底した防疫措置が講じられています。
 感染が拡大した西安市では23日から、住民ら約1300万人の外出を原則禁止にする都市封鎖を開始。政府も空軍の医療チーム150人を派遣するなど、必死にコロナの封じ込めを図っています。
 一方で、この強力なゼロコロナ政策による弊害も出ており、西安市では23日以降の都市封鎖によって供給網や物流が混乱し、住民らは食料などの必需品不足に陥る事態となっています。
 28日にはソーシャルメディアで、食料などの必需品が調達できず助けを求める住民の投稿が相次ぎ、中には食料が尽きそうなのに集合住宅から外へ出られないと訴える人もいました。
 都市封鎖当初は買い物のための外出が3日に1回許可されていましたが、27日に外出制限が強化され、検査以外の外出を禁じられた住民も多くいます。
 政府は「十分な供給量がある」と発表して沈静化を図るものの、コロナの震源地となった武漢市の都市封鎖の際に問題となった食料不足が繰り返された状況。
 ゼロコロナ政策は、都市封鎖だけでなく、都市間の移動の障害ともなっています。感染者が出た都市との往来が禁止されたり、一定期間内に感染地域を訪問したことがある市民に外出禁止が命じられたりする措置が相次ぎ、ビジネスへの影響が出ています。
 ワクチン接種についても衛生当局は25日、「12億人が接種を完了した」と成果を強調したものの、ゼロコロナ政策から規制を緩める気配はなく、ネット上では疑問の声も上がっています。

 2021年12月30日(木)




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