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■病気 精巣腫瘍(睾丸腫瘍) [病気(せ)]

[クラブ]精巣にはれ物ができ、がんであることが多い疾患
 精巣腫瘍(しゅよう)とは、男性の生殖器官である精巣に、はれ物ができる疾患。悪性腫瘍、いわゆるがんであることが多く、睾丸(こうがん)腫瘍とも呼ばれます。
 精巣、すなわち睾丸は、男性の陰嚢(いんのう)内に左右各1個あって卵形をしており、男性ホルモンおよび精子を産生しています。精巣腫瘍の頻度としては10万人に1〜2人の非常に珍しい疾患ですが、好発年齢は0~10歳、20~40歳、60歳以上の3つのピークがあります。
 精巣腫瘍は、セミノーマ、胎児性がん、卵黄嚢(のう)腫瘍、奇形腫、絨毛(じゅうもう)がんと呼ばれるものに区分されます。これらのいずれも成人にはみられますが、セミノーマが最も多く、全体の約半数。乳幼児にみられるのは、卵黄嚢腫瘍と奇形腫。
 がんでは進行が速く、リンパ管や血管を通じて容易に他の臓器に転移するので、放っておくと命にかかわることがあります。しかし近年では、治療法の進歩により9割以上の人が完治するようになりました。転移を起こしてしまった人でも適切な治療を行えば7〜8割の人が治りますが、進行した状態では治療が困難な場合もあります。
 なぜがんができるのか、本当の原因はまだわかっていません。ただ、停留精巣や精巣発育不全などの疾患を持っている人、胎児期に母親がホルモン剤投与を受けた人は、精巣のがんになりやすいと見なされています。
 症状で最も多いのは、痛みのない精巣のはれです。時には、痛みを伴うこともあります。一般に、痛みもなく、熱もないために放置しておくと、陰嚢の中の精巣の一部が硬くゴツゴツしたり、全体的にはれて大きくなってきます。
 かなり進行すると、腹部が膨らんだり、せきが出て胸が苦しくなるなど精巣腫瘍の転移による症状が現れます。
[クラブ]精巣腫瘍の検査と診断と治療
 精巣のはれ物に気付いた場合には、恥ずかしがらずに泌尿器科の専門医を受診します。
 医師による診断では、ほとんどの場合、触っただけで判断できます。判断に迷う場合は、懐中電灯を当てて中身が詰まっているかどうか調べたり、超音波で腫瘍の内部を検査します。診断が確定すれば、血液検査で腫瘍マーカーを調べ、がんが他の臓器に転移していないかどうかを全身のCTやアイソトープを使った検査で詳しく調べます。
 治療では、まず腫瘍ごと精巣を取り除きます。陰嚢を切開せず、おなかの下のほうに傷ができる高位除精巣術と呼ばれる方法です。精巣は左右一対ありますから、片方を摘出しても、もう一方が正常に機能していれば、男性ホルモンや精子を産生する能力が低下したり、勃起(ぼっき)能が衰えるような後遺症はありません。
 精巣を摘出した後、疾患がまだ全身に広がっていない時は、一般に再発予防の治療が行われます。医療機関によっては、摘出した後、定期的な精密検査のみの場合もあります。このような治療法で転移がない場合には、9割以上治ります。
 すでにリンパ節や肺、肝臓、骨、さらに脳などに転移している場合は、シスプラチン、エトポシド、ブレオマイシンという3種の抗がん剤による治療が追加されます。1回5日間の点滴を3〜4週間おきに繰り返す方法で、3〜4回行うことが標準的。成人に最も多いセミノーマの場合は、放射線治療も有効です。このような治療で転移があるような進んだがんでも、7〜8割が完治します。
 なお、転移が見付からないような初期のがんでも、将来2〜3割に転移が現れるため、予防的な抗がん剤投与や放射線治療を行う場合もあります。

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■病気 赤痢 [病気(せ)]

[iモード]赤痢菌、あるいは赤痢アメーバという原虫の感染に起因する疾患
 赤痢とは、赤痢菌あるいは赤痢アメーバに汚染された飲食物を介して感染する疾患。細菌性赤痢、疫痢、アメーバ赤痢の別があります。
 このうち、疫痢はかつて乳幼児に起こっていましたが、近年はまずみられなくなりました。細菌性赤痢と同じ赤痢菌によって、高熱、けいれん、意識障害などの重い症状を起こし、多くは短時日で死亡していました。
【細菌性赤痢】
 細菌性赤痢とは、赤痢菌によって引き起こされ、血便を生じる急性の感染症。世界中に広く分布する細菌感染症です。
 赤痢菌には、志賀赤痢菌(ディゼンテリー菌)、フレキシネリ菌、ゾンネ菌、ボイド菌の4種があります。志賀赤痢菌は、志賀潔によって発見され、志賀毒素という腸管出血性大腸菌O—157の産生する毒素の一つとほとんど同じものを産生し、4種の中で最も病原性が強いものです。フレキシネリ菌も、典型的な赤痢の症状を示します。ゾンネ菌は、日本で70〜80パーセントを占めて最も多いものの、病原性が弱く軽症です。ボイド菌は、日本では非常にまれ。
 赤痢菌に汚染された食品や水、氷などを介して感染しますが、感染に必要な赤痢菌の菌量は10〜100個と極めて少なく、食器やはしなどを介して人から人に直接感染することもあります。家庭内2次感染の危険性が高く、約40パーセントでみられます。特に、小児や老人に対しての注意が必要です。
 日本でのここ数年の発症者数は年間700〜800人で、20歳代に年齢のピークがあり、14歳までの発症者は全体の約10パーセント程度。国外感染例が70パーセント程度で、国内では保育園、学校、ホテルなどでの集団発生や、牡蠣(かき)を介した全国規模での感染がありました。
 典型的な赤痢では、1〜3日の潜伏期間の後、下痢、悪寒、発熱、腹痛、倦怠(けんたい)感が現れます。赤痢菌の種類によって症状の程度に差があり、最も病原性の強い志賀赤痢菌では、1〜2日間発熱があって、腸内からの出血によって粘血便がみられ、トイレにいった後でもすっきりせず、また行きたくなる渋り腹が現れることがあります。
 他の3種の赤痢菌では、粘血便をみることはほとんどありません。特に、日本で多いゾンネ菌によるものは重症例が少なく、軽い下痢と軽度の発熱で経過することが多く、菌を持っていても症状のない健康保菌者もいます。
【アメーバ赤痢】
 アメーバ赤痢とは、赤痢アメーバという原虫の感染に起因する疾患。消化器症状を主症状としますが、それ以外の臓器にも病変を形成します。
 世界各地でみられ、特に熱帯、亜熱帯での発生が多く、年間約5000万人の感染者、4〜10万人の死亡者がいると推定されています。日本においても、マラリアやトキソプラズマ感染症など他の寄生虫感染症に比べ、多くの感染者が発生しているので注意が必要です。
 海外の流行地域で感染した人は少なく、男性同性愛者または知的障害者での感染がほとんどです。感染症法において5類感染症に指定されており、医師による届け出によると年間500〜600人の感染者、数人の死亡者があります。
 赤痢アメーバは人、サル、ネズミなどの大腸に寄生し、糞便(ふんべん)中にシスト(嚢子〔のうし〕)を排出します。このシストに汚染された飲食物を口から摂取することで、次の人へと感染します。急性期の感染者よりも、シストを排出する無症候性の感染者が感染源として重要です。ハエ、ゴキブリを介した感染も起こります。
 感染しても症状が現れるのは、5〜10パーセント程度。現れる場合の症状は、腸管アメーバ症と腸管外アメーバ症に大別されます。
 腸管アメーバ症は下痢、粘血便、渋り腹、腸内にガスがたまって腹が膨れ上がる鼓腸、排便時の下腹部痛、不快感などの症状を伴う慢性腸管感染症であり、典型的にはイチゴゼリー状の粘血便を排出します。多くは、数日から数週間の間隔で増悪と寛解を繰り返します。
 盲腸から上行結腸にかけてと、S字結腸から直腸にかけての大腸に、潰瘍(かいよう)が好発します。まれに、肉芽腫(しゅ)性病変が形成されたり、潰瘍部が壊死性に穿孔(せんこう)したりすることもあります。
 腸管外アメーバ症の多くは、腸管部よりアメーバが血行性に転移することにより、肝臓の膿瘍(のうよう)が最も高頻度にみられます。成人男性に多く、高熱、季肋部痛、吐き気、嘔吐(おうと)、体重減少、寝汗、全身倦怠感などを伴います。
 膿瘍が破裂すると、腹膜や胸膜、心外膜にも病変が形成されます。そのほか、皮膚、脳、肺に膿瘍が形成されることもあります。
[iモード]赤痢の検査と診断と治療
【細菌性赤痢】 
 海外旅行中や旅行後に血便を伴う下痢の症状が現れたら、赤痢を含む細菌性腸炎の可能性があります。検疫所あるいは培養検査のできる医療機関を受診し、便の細菌検査を受けることが必要です。
 日本では、細菌性赤痢は感染症法で2類感染症に指定されており、発症者は原則として2類感染症指定医療機関に入院となりますが、無症状者は入院の対象とはならず外来治療も可能です。
 医師による診断では、便の細菌培養を行い、赤痢菌が検出されれば確定します。他の細菌による下痢症との区別も、培養結果によります。迅速検査として、赤痢菌の遺伝子を検出する方法も開発されています。細菌性赤痢もしくは病原体保有者であると診断した医師は、直ちに最寄りの保健所に届け出ます。
 治療では、成人にはニューキノロン系の抗菌剤、小児には抗菌剤のホスホマイシンを投与します。生菌整腸薬を併用し、下痢や発熱による脱水があれば点滴や経口輸液による補液を行います。強力な下痢止めは使いません。
 治療後に再度、便培養を行い、除菌を確認します。最近は、分離される赤痢菌の多くがアンピシリン、テトラサイクリン、ST合剤に耐性があるとされています。
 赤痢は世界中どこでもみられる感染症で、特に衛生状態の悪い国に多くみられます。海外旅行中は、生水、氷、生ものは避けることが、重要な予防方法となります。屋台のヨーグルト飲料や氷で感染した例も報告されていますので、不衛生な飲食店、屋台などでの飲食も避けます。
【アメーバ赤痢】
 腸管アメーバ症の症状を示す場合は、細菌性の赤痢、潰瘍性大腸炎、クローン病などと間違われることがあります。アメーバ赤痢は一般に全身状態がよく、増悪と寛解を繰り返すことがよくあるものの、腸の穿孔、腸管外アメーバ症などになると命にかかわるので、症状に気付いたら内科、感染症科などを受診します。
 医師による診断は、糞便あるいは膿瘍液、大腸粘膜組織の中に、赤痢アメーバ原虫を顕微鏡下で確認することでつきます。同時に、赤痢アメーバの主要抗原蛋白(たんぱく)質を免疫酵素抗体法で検出したり、赤痢アメーバの遺伝子をPCR(DNA配列の断片を大量に増幅する分子生物学の手法)で増幅することにより、直接赤痢アメーバの存在を証明する方法が最も確実です。
 また、発症者の血液の中に赤痢アメーバに対する抗体があるかどうかを調べる方法も一般的で、専門の研究、検査機関に一般の医療機関からでも依頼検査ができます。
 治療では、メトロニダゾール(フラジール)、チニダゾールの経口投与が一般に有効です。重症の場合には、デヒドロエメチンの静脈注射も行われます。シスト保有者には、メトロニダゾールのほかにフロ酸ジロキサニドが用いられ、有効な場合もあります。放って置くと慢性化し、再発しやすくなります。
 予防には、飲食物の加熱、手洗いの励行、適切な糞便処理が有効。また、シスト排出者との接触に注意する必要もあります。

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■病気 舌がん [病気(せ)]

[ダイヤ]口の中に発生するがんで、大部分は舌の両サイドに発生
 舌(ぜつ)がんとは、口の中の舌前方に発生するがん。歯肉がん、唾液腺(だえきせん)がんなど口の中に発生するがんの中では、最も頻度が高くて約50パーセントを占めます。
 この舌がんは、普通に鏡で見える範囲の舌前方の3分の2、すなわち舌背部後方にある8〜10個の突起に相当する有郭(ゆうかく)乳頭より、前方部に生じたがんをいいます。有郭乳頭より後方に発生したものは、舌根がんと分類されます。
 好発部位は舌の側縁から下面で、特に臼歯(きゅうし)部に相当する側縁部に多く発症し、舌の先端、中央、裏面にできるのはまれです。組織学的には、その大多数が扁平(へんぺい)上皮がんですが、まれに腺系(せんけい)がんも発生します。
 初期の舌がんではアフタ性口内炎と間違えやすく、放置していると進行がんになります。
 病変の表面には、こぶ状に膨らむ腫瘤(しゅりゅう)、びらん、潰瘍(かいよう)を形成することが多く、白板、肉芽(にくげ)、乳頭状を示すものもあります。
 白板型、肉芽型および乳頭型のがんは外向性に発育し、粘膜表層を広範囲に侵すものの、深部への浸潤は比較的少ない傾向があります。腫瘤型や潰瘍型は内向性に発育し、深部組織に深く浸潤して、嚥下(えんげ)障害や構音障害などを生じます。
 頸部(けいぶ)リンパ節への転移も多くみられ、治療後に現れる後発転移も多く認められます。全経過をみると、約50パーセントに転移が認められます。通常、口腔(こうくう)がんでは病変と同じ側の頸部リンパ節へ転移しますが、舌がんでは両側に転移することもあります。
 女性の約2倍と男性に多く、50〜70歳代に多く発生します。最近では、20歳代の若い人にも認められつつあります。発生の原因は、不明です。誘因としては、口腔内の不衛生、喫煙、飲酒、義歯や虫歯による持続的な刺激が考えられています。 
 早期では、ほかのがんと同じように、ほとんど自覚症状はありません。ただ舌の表面がわずかにザラザラしたり、白い斑点(はんてん)状の病変が認められるものが多いようです。
 最初から浅いびらんや潰瘍ができる場合には、舌が歯にこすれて痛い、食べ物がしみるなどの症状がみられます。進行してくると、舌に硬いしこりが触れるようになり、しこりの表面には潰瘍を生じ、出血しやすく、次第に激しい痛みを伴うようになります。
 舌の動きが悪くなり、ろれつが回らない、飲み込みにくいなどの症状も現れます。
[ダイヤ]舌がんの検査と診断と治療
 口内炎が治りにくかったり、舌の側縁に白い斑点があったり、しみて痛かったりしたら、耳鼻咽喉(いんこう)科や、口腔外科、頭頸部外科を受診します。
 医師による診断では、触診を重視します。触診により、周囲の舌の軟らかさとがんの浸潤による硬さとの違いがはっきりします。表在性のがんの場合でも、触診に勝る診断法はありません。
 舌の深部に浸潤している場合には、CT検査やMRI検査を行い、がんの広がりを診断すると同時に、頸部のリンパ節転移の有無を診断します。しかし、口腔のCT検査、MRI検査では、歯の治療に使われた金属材料のため十分な所見が得られないこともあります。確定診断には、潰瘍部の細胞片を採取して調べます。
 治療方法には、大きく分けて手術治療と放射線治療の2つがあります。
 長径2センチ未満や、長径2〜4センチ未満の舌がんでは、放射線治療が有効です。外から放射線を照射する方法ではなく、放射線を出す線源と呼ばれる針やワイヤーを舌に刺して、直接組織内に放射線を照射する方法です。治療の数日後に、刺した線源を抜き取ります。
 また、放射線を出して、次第にエネルギーが減衰していく金属の小粒子を埋め込む方法もあります。これらの放射線治療は、比較的浅い部分にあるがんで有効。
 一方、手術治療は小さいがんでも有効です。大きな進行がんでは、切除手術と再建手術を同時に行います。舌がんでは部分切除術、半側切除術、亜全摘術、全摘術などがあります。部分切除術以上の切除では、再建手術を行います。
 半側切除までであれば、手術後の言語は十分に保たれます。切除した部分が大きいほど、言語と咀嚼(そしゃく)、嚥下などの機能障害が強く出ます。近年では、再建手術が進歩したため、舌の3分の2を切除しても術後の機能は比較的良好で、社会復帰が容易にできるようになっています。
 手術の前後に、放射線照射を行ったり、抗がん剤による化学療法を加えることもあります。術後は積極的に舌を動かして、リハビリテーションを行う必要があります。
 頸部リンパ節転移に対する治療も、大切になります。初診時になかったリンパ節転移が治療後に現れることが、約20〜30パーセントにみられます。見付けたら早急に、転移のあるリンパ節のみならず、頸部のリンパ節を周囲の組織も含めてすべて摘出することが必要です。
 リンパ節の後発転移が予後に影響し、舌がんの5年生存率は全体で約60パーセントです。

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■病気 接触皮膚炎(かぶれ) [病気(せ)]

[ぴかぴか(新しい)]原因となる物質との接触で起こる皮膚の炎症
 接触皮膚炎とは、原因となる物質が接触することによって起こる皮膚の炎症。一般には、かぶれとも呼ばれます。
 原因となる物質は、身の回りの品や職業と関係のあるさまざまな物が挙げられます。植物類では、うるし、ギンナン、桜草など。金属類では、腕時計、ネックレス、イヤリングなど。ゴム類では、ゴム手袋、下着類のゴム、おむつカバーなど。さらに、化粧品類、香料、シャンプー、せっけん、整髪料、染髪やパーマに使われる薬剤、防臭剤、殺菌剤、ゴム製品や皮革の加工に使われる化学物質などです。
 この接触皮膚炎は皮膚炎が発生する仕組みから、一次刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎に分けられます。
 一次刺激性接触皮膚炎は、接触した物質の毒性が非常に強いために、接触した人全部がかぶれるようなものです。非アレルギー性の炎症反応で、うるし、ギンナン、毛虫の毛、酸、アルカリなどの家庭用・業務用化学物質、灯油やガソリン、有機溶剤などが付いた時に生じます。通常の使用法では刺激を起こさない製品でも、使用法を誤ると接触皮膚炎を起こすことがあります。
 アレルギー性接触皮膚炎は、接触した物質の毒性の強さと症状の強さは相関せず、アレルギーのある人のみに生じるようなものです。まず、原因となる物質に触れると、皮膚の炎症細胞が感作されます。次に、その原因物質に再度、ないし何度か接触することによって、皮膚の炎症細胞が活発に働いて、湿疹(しっしん)を誘発します。炎症細胞が感作されていない人では、全く反応しない炎症反応です。
 症状はいわゆる湿疹の型をとりますが、原因物質によって多少異なります。最も多いのは、原因物質が触った部分が赤くはれ、強いかゆみがあり、次第に小さな水膨れとなるもので、原因物質との接触が続く間は治りません。
 湿疹ができるところは、原因物質が加わった部分なので、自分で気が付くことが多いものです。もし原因に気付かずに、何度も繰り返してアレルギー性接触皮膚炎などが起こっていると、皮膚が次第に厚くなったり、色が付いて治りにくくなります。かき傷やかさぶたもみられるようになります。また、原因がわかっても、職業や生活環境の関係から原因が除去できなくて、治らない場合もあります。
 接触皮膚炎症候群という病態もあります。原因物質の接触した以外の部分にも湿疹が広がることで、かいて広がる場合をいいます。さらに、これが全身に広がることがあり、自家感作性皮膚炎と呼ばれます。
[ぴかぴか(新しい)]接触皮膚炎の検査と診断と治療
 アレルギー性接触皮膚炎の場合、初めは原因物質が触れた部分だけに症状がみられますが、その物質への接触を続けていると範囲が広がって全身に及ぶことがあります。思い掛けない物質が原因になっていることもあります。早めに皮膚科を受診して、原因物質を確認することが大切です。
 一次刺激性接触皮膚炎の場合、アレルギーとは無関係なため特に検査を行うことはしません。アレルギー性接触皮膚炎の場合、症状やその部位から原因物質を推定し、続いて貼布(ちょうふ)試験(パッチテスト)で確認します。
 貼布試験では、リント布かガーゼに原因と考えられる物質を塗って、皮膚に張り付け、絆創膏(ばんそうこう)で固定します。48時間後に検査の判定を行った時、貼布した部分に発赤、または小さな水膨れができていれば陽性です。金属アレルギーの場合は、1週間たって陽性反応が出ることもあるため、診断に時間がかかります。貼布試験を行う際には、入浴はできず、汗をかかないように注意する必要もあります。
 最もよい治療法は、原因物質に触れないようにすることです。医師の側では、原因物質が含まれている製品を知らせるとともに、その物質が含まれていない代替製品を紹介します。
 皮膚の炎症やかゆみを和らげるには、ステロイド外用剤の塗布と抗ヒスタミン作用のある内服剤が有効です。症状が激しく、範囲が広い場合には、短期間ステロイド剤を内服します。

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