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■被曝対策 マスクや帽子必携、窓閉め、換気扇も制限 [健康ダイジェスト]

 炉心溶融が起きた東京電力福島第1原発の周辺で、被曝者が出ました。放射性物質から身を守るための注意点は、以下となります。
 まず必要なのは、発生源からなるべく早く離れること。避難の際は、放射性物質を吸い込むのを防ぐため、ぬれたタオルやマスクで口や鼻をふさぎ、肌は露出せず気密性が高いカッパなどを着用し、帽子もかぶります。風下を避け、雨は濃度が高まる恐れがあるため触れるのは厳禁です。
 避難先には、放射性物質を通しにくいコンクリート製建物が望まれます。外から室内に入る際は、汚染された心配がある衣服を戸外で脱ぎ、ビニール袋に入れて口を縛ります。
 水場があれば全身を洗って除染します。すでに被曝した場合にも有効な対策です。頭髪は念入りに洗いたい部位ながら、爪を立てたりして皮膚を傷付けると逆効果です。
 室内に入った後は窓を閉めて、不要な外出は避け、外気を取り込むエアコンや換気扇も使わないことです。
 発生源周辺の農作物は放射性物質が付着している可能性があり、口にしないよう注意が必要。周辺の水も使用してはいけません。
 1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故では、約1週間で日本に放射性物質が届きました。放射性物質は拡散しやすく、発生源から離れていても油断はできません。
 放射性物質の一つであるヨウ素は、体内に入ると甲状腺に集まりやすく、特に子供では甲状腺がんの原因になります。自治体が備蓄するヨウ素剤を事前に飲めば発症をある程度防げますが、副作用があるため専門家の指示に従って服用します。放射性物質の一つであるセシウムは、白血病などを引き起こします。
 放射性物質による健康影響が生じるのは、遺伝子などが傷付けられてしまうため。被曝後、数週間以内に出る急性の症状と、数カ月から数年以上たってから出る症状があります。
 2~3週間以内に出る症状は免疫力の低下や貧血、出血など。骨にある骨髄が被曝でダメージを受け、白血球や赤血球などを作る機能が損なわれるため、こうした症状が出ます。免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなり、腸管や脳が障害を受けることもあります。
 被曝後すぐに症状が出なくても、数カ月から数年以上たってから、白血病や甲状腺がんなどを発症することもあります。妊娠から間もない妊婦が放射線を多く浴びると、胎児に奇形などが生じる危険性もあります。
 被曝には、体の外から被曝する外部被曝と、放射性物質を吸い込み、体の内側から被曝する内部被曝があります。内部被曝の場合、放射性物質の排出を促す薬を服用するなどの対策が必要になります。
 被曝したかどうか不安な場合は、病院の放射線科などで体表の放射線量を調べてもらえます。

 2011年3月14日(月)

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