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■鳥インフル 中国の死者5人に ウイルス入手し、日本でワクチン製造準備へ [健康ダイジェスト]

 「H7N9型」の鳥インフルエンザウイルスの人への感染が相次いでいる中国では4日、新たに5人の感染が確認され、このうちニワトリなどを運送する仕事をしていた男性など2人が死亡しました。このウイルスの感染が確認された人は、これで14人となり、死亡した人は5人となりました。
 中国では先月以降、上海市、安徽省、江蘇省、浙江省など東部一帯で、H7N9型の鳥インフルエンザウイルスの人への感染が相次いで報告されています。4日も上海市と浙江省で新たに5人の感染が確認され、このうち上海市の48歳の男性と52歳の女性が死亡しました。
 上海市の衛生当局によりますと、死亡した48歳の男性は江蘇省如皐市出身で、ニワトリやアヒルを運送する仕事をしていたということです。52歳の女性は無職でしたが、この女性と接触した31人のうち1人に発熱などの症状があり、隔離されて治療を受けているということです。
 中国の国家衛生計画出産委員会は、H7N9型の鳥インフルエンザウイルスの感染源はまだはっきりしておらず、人から人に感染した証拠も今のところないとしています。
 一方、中国農業省は4日夜、上海にある農産物卸売市場のハトからH7N9型の鳥インフルエンザウイルスが検出され、遺伝子配列を分析した結果、感染した患者から分離されたウイルスと起源が同じ可能性が高いと発表しました。
 これを受けて上海市は、この卸売市場内の生きた鳥を取り引きする区画を閉鎖し、すべての鳥を処分したほか、このハトの流通ルートなどを調査しています。
 ハトは、これまでの実験で、さまざまなタイプの鳥インフルエンザウイルスに感染しにくいとされてきたことから、専門家の多くは、ウイルスが変異して感染しやすくなったのではないかとしています。そして、「ハトの感染源を調べれば、今回のウイルスがどこから来たか、手掛かりを得られる可能性がある」と指摘しています。
 京都産業大学鳥インフルエンザ研究センターの大槻公一センター長は、「同じ市場にいたニワトリからハトに感染した可能性が高いとみられ、ニワトリの流通ルートを逆上って感染源を突き止めるべきだ。徹底的に解明しなければ、人での発生が続く恐れがあり、渡り鳥によって日本などに拡散することも考えられる」と話しています。
 また、国立感染症研究所(東京都新宿区)は、鳥インフルエンザが人から人への感染が起きた場合に備えて、素早くワクチンの製造ができるようウイルスの遺伝子情報の分析を始めていますが、製造に欠かせ
ないウイルスの実物を、今月中にも中国政府から入手できる見通しになりました。ウイルスは、上海市などの3人の患者から検出されたウイルスだということです。
 国立感染症研究所では入手したウイルスを培養し、ワクチンの製造に適したウイルスを選び出すなどして準備を進めることにしています。同時に、タミフルやリレンザなどの抗ウイルス薬が効くかどうかについても、実験を行って調べることにしています。

 2013年4月5日(金)




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JUN

PM2.5の次は鳥インフルとは!
しっかりと拡散防止に努めてもらいたいですよね。
by JUN (2013-04-06 17:49) 

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