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■改正道路交通法が成立 病状虚偽申告に罰則、悪質自転車に講習 [健康ダイジェスト]

 てんかんや統合失調症など車の運転に支障を及ぼす可能性がある病気の患者が、運転免許証の更新や取得時に虚偽申告をした場合の罰則を新設する改正道路交通法が7日午後、衆院本会議で全会一致で可決、成立しました。
 車の無免許運転の罰則引き上げや、ほう助行為に対する罰則の新設、悪質な自転車運転者に対する安全講習の義務化も制度化。病状の虚偽申告は公布から1年以内、無免許運転の規定は半年以内、悪質自転車の講習義務化は2年以内に施行します。
 改正道交法は、病状の虚偽申告をした場合に「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」とする罰則を新設。患者の病状を知る医師が公安委員会に任意で通報する制度も盛り込みました。
 車の無免許運転に関する罰則も、「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」に引き上げました。無免許と知りながら車を提供した人への罰則も、運転者と同じ。運転を依頼・要求した同乗者にも、「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」の罰則規定を設けました。
 自転車の運転に関しては、悪質な違反を繰り返した運転者に安全講習を義務付ける制度の導入を盛り込みました。講習は酒酔いや信号無視といった違反で2回以上摘発された運転者が対象で、各都道府県の公安委員会の受講命令に従わないと5万円以下の罰金を科します。
 改正道交法が成立したことを受けて、2011年4月、栃木県鹿沼市の国道で、てんかんの症状を隠して免許を取った男が運転するクレーン車によって小学生6人が亡くなった事故の遺族が記者会見し、「悪質な運転から命を守る法律ができたと子供に報告できます」などと心境を語りました。
 この事故では、クレーン車を運転していた男がてんかんの症状を隠して免許を取った上、過去にも発作で繰り返し事故を起こしていたことがわかり、遺族らが道交法の改正などを求めておよそ20万人の署名を集め、国に提出していました。
 7日、10人の遺族が衆院本会議を傍聴し、改正道交法が可決成立すると、議員から大きな拍手が送られ、遺族は涙を浮かべながら議場に向かって一礼しました。
 この後、遺族は記者会見し、当時9歳だった息子の大芽くんを亡くした伊原高弘さんは、医師から各都道府県の公安委員会への情報提供が任意となった点について、「思いが届かなかった部分もあるが、二度と悲しい事故がないように見守っていきたい。署名してくれた20万人一人一人に感謝したい」と今の心境を語りました。
 また、当時11歳だった息子の卓馬くんを亡くした大森利夫さんは、「息子の写真を見るたびに今も悔しい気持ちでいっぱいになりますが、新たな法律が成立したことはよかったです。今後も実際の運用の中で足りないところが明らかになれば、法律の改善を続けてほしい」と述べました。

 2013年6月9日(日)




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