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■温暖化で子供7億人、洪水や干ばつの危険に直面 ユニセフが警告 [健康ダイジェスト]

 フランスのパリで来週から開かれる地球温暖化対策の国連の会議COP21を前に、国連児童基金(ユニセフ)は温暖化の影響で、世界の子供23億人のうち7億人近くが洪水や干ばつの危険にさらされていると警告する報告書を公表しました。
 ユニセフは24日、報告書を公表し、地球温暖化の影響で、洪水が起きる可能性が高い地域に住む子供たちが5億3000万人、干ばつが起きる可能性が高い地域に住む子供たちが1億6000万人いると推計し、合わせて7億人近くの子供たちが危険にさらされていると警告しました。
 このうち、大規模な洪水や熱帯暴風雨による被害が起きる可能性が高い地域は、インド北部や中国南部などアジアに集中しているほか、干ばつが起きる可能性が高いのは、エジプトなどの北アフリカだとしています。
 その上で、これらの地域では、食糧不足による栄養不良やマラリア、下痢といった病気の流行などが懸念されると指摘しています。
 報告書の執筆者の一人で、ユニセフの政策専門家であるニコラス・リーズ氏は、「子供たちは、気候変動による打撃を受けるだろう。彼らはすでに、こうした影響の多くを受けている」として、来週からパリで開かれるCOP21で、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出削減に向けた国際的な合意の必要性を訴えました。
 COP21を巡っては、国連の別の機関が、気象災害による死者がこの20年間で60万人を超えたとする報告書をまとめて対策を求めています。
 一方、世界銀行は、地球温暖化が特にアフリカで、干ばつによる食料不足や洪水による伝染病の流行などを引き起こし、経済成長や貧困からの脱却を難しくする恐れがあるとして、新たな支援の計画をまとめました。
 具体的には、農業用水のダムや水路の建設、高波や洪水への対策、それに二酸化炭素の排出を抑える水力や太陽光発電などの開発などを盛り込んでいます。
 世界銀行では、こうした対策を実行するため、自らの融資に加え、ほかの国際機関や民間の資金も活用し、来年から2020年までの5年間で160億ドル(日本円で2兆円)近い資金を投融資したい考えで、国連の会議COP21で提案することになりました。
 世界銀行のキム総裁は、「アフリカは温暖化の影響にさらされやすく、子供たちの発育不良や、伝染病、食料価格の高騰などあらゆる分野に打撃になる」として、温暖化対策で思い切った対策が取られなければ、アフリカで4300万人が貧困層に陥る恐れがあると警告し、国際社会に協力を呼び掛けています。

 2015年11月26日(木)




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