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■ネットを使った不眠改善プログラムを開発 千葉大病院が参加者を募集 [健康ダイジェスト]

 千葉大病院(千葉市中央区)が、インターネットを使った不眠症の治療プログラムを開発しました。薬に頼らず、自らの考え方や行動を見直す認知行動療法を活用し、自宅にいながら治療を受けられるのが特徴。
 千葉大病院では、治療の効果を確かめる臨床試験の参加者を2018年3月まで募集しています。
 不眠症とは、実際の睡眠時間の長短にかかわらず睡眠不足感が強く、日常生活を送る上で支障が起きる状態です。日本睡眠学会のガイドラインでは、成人の3割以上に入眠障害、中途覚醒(かくせい)、熟眠障害、早朝覚醒の不眠症状があるとされ、長く続くとうつ病などにつながるケースもあります。
 一般的な治療法は、睡眠薬を使ったものですが、薬が効いている間に布団から起きてしまうと、効果がすべて眠気、ふらつき、頭重感などの副作用に変わってしまうなど、副作用が出ることがあります。
 認知行動療法は、考え方や行動を見直すことで改善を図る、薬を使わない精神療法。うつ病や不安障害などの治療に効果があるとされ、不眠症の治療にも効果があるという医学的根拠(エビデンス) が示されてきています。
 今回の治療プログラムは、千葉大大学院の清水栄司教授(認知行動生理学)らが開発しました。患者は、自宅のパソコンからインターネットでアクセスし、1日20分程度のプログラムに取り組みます。
 治療期間は5週間。1週目は睡眠時間などを記録する「睡眠日誌」をつけ、2週目以降は、「ベッドでは寝ること以外のことはしない」「寝つけないときはベッドを出る」など睡眠に適した行動を学び変化を試みる、睡眠について偏った考えを変える、効率的な睡眠を得る時間を設定しそれに沿った睡眠をとる、呼吸法などで気持ちをリラックスさせるなどの不眠治療プログラムに従って、睡眠習慣の改善を促します。
 その後6週間は、経過観察を行います。セラピストからの助言も、随時メールで受けられます。
 清水教授は、「病院に行かずに気軽に治療を受けることができる。薬に頼らない認知行動療法の普及につなげたい」と話しています。
 臨床試験の対象者は、不眠症と診断され、睡眠薬の減量を希望している18~65歳で、うつ病、不安症、統合失調症、アルコール依存症、パーソナリティ障害などほかの病気が診断されていない人。臨床試験の開始時と6週間後の計2回、千葉大病院に通院する必要があります。
 応募や問い合わせは、参加者の募集サイト(http://www.chibasad.com/index.html)から。

 2016年8月28日(日)

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