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■世界の平均寿命は急速に延び、加齢に伴う非伝染性疾病は増加 国際研究機関が報告書を発表 [健康ダイジェスト]

 世界の平均寿命は、1980年以降に10年増となる急速な伸びを示していることが、6日に発表された研究機関による国際保健の包括的な概観報告書で明らかになりました。 2015年の平均寿命は男性で69歳、女性で75歳近くになったといいます。
 この報告書「世界の疾病負担研究2015」は、アメリカのワシントン大学、日本の東京大学、世界保健機関(WHO)など7つの機関の共同研究として2007年から発表されているもので、イギリスの医学専門誌ランセットに発表されました。
 報告書によると、世界の寿命年数の増加分の大半は、特に過去10年間での感染症による死者数の急激な減少とともにもたらされたといいます。
 人口が増加する中、主要な死因であるAIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)/HIV(ヒト免疫不全ウイルス)と結核を合わせた死者数は、2005年の310万人から2015年には230万人となり、その減少率は25%を上回りました。
 同じ期間においては、下痢性疾患による年間死者数が20%減少しており、2005年には120万人だったマラリアの死者数も2015年には73万人となり、約3割の減少となりました。
 この10年間で、195のうち188の国と地域で、平均寿命が上昇しました。
 一方で、がん、心臓病、脳卒中といった非伝染性疾病については、2005年の3500万人から2015年には3900万人となり、その死者数が増加しています。
 子供支援の国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」イギリス支部のケビン・ワトキンス支部長は、ランセット誌に同時掲載された解説記事で「寿命が延びるにつれて、非伝染性疾病の負担が、治療の付随コストとともに増大している」と指摘しています。
 がん、冠動脈疾患、肝硬変、アルツハイマー病など、増加傾向にある非伝染性疾病の多くは、加齢に関連するものです。
 皮肉なことに、寿命が延びても、それに伴って体の不調を訴える不健康な状態での時間が増えていることを、100ページに及ぶ今回の報告書は明らかにしました。

 2016年10月9日(日)




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