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■アルツハイマー病を発症しにくくする遺伝子領域を発見 理研、マウスでゲノム編集 [健康ダイジェスト]

 理化学研究所の西道(さいどう )隆臣チームリーダーと永田健一研究員らは、アルツハイマー病の原因物質である「アミロイドベータ」が脳の中でたまらないようにする遺伝子の領域をマウスで発見しました。
 遺伝子を改変する「ゲノム編集」でこの領域を切断すると、アミロイドベータが減りました。アルツハイマー病の発症を予防する薬の開発につながる可能性があります。成果は4日付のイギリスの科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」(電子版)に掲載されました。
 アルツハイマー病は認知症の半数以上を占める進行性の神経変性疾患で、脳の中でアミロイドベータが蓄積して固まり、神経細胞を傷付けることで発症するとされます。病状の進行とともに記憶や認知機能が低下し、やがて自立した生活を送ることが困難になります。進行を抑制する治療法はまだ開発されていませんが、アミロイドベータがたまりにくい遺伝子を持つ人は、病気を発症しにくいといいます。
 研究チームは、アミロイドベータの元になるアミロイドベータ前駆体タンパク質(APP)を作る遺伝子に、切断することでAPPの量を減らす領域を発見しました。アミロイドベータがたまりやすいマウスの受精卵を使い、ゲノム編集でその領域を切断すると、ゲノム編集をしないマウスに比べてアミロイドベータが半分以下になりました。
 今後、人間でも同じような遺伝子の変化を持つ場合にアルツハイマー病になりにくいかを検討します。また、遺伝子の働きを抑えるRNA(リボ核酸)を使った核酸医薬や、遺伝子を切断するゲノム編集で、病気を予防する薬の開発を目指します。

 2018年5月5日(土)

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