SSブログ

■外国人患者の受け入れ拠点病院、382カ所整備へ 訪日客の急増に対応 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は観光などで来日する外国人の急増を受け、外国人患者に対応できる重症・軽症別の受け入れ拠点の医療機関を新年度中にも整備します。入院が必要な重症患者を受け入れる救急病院と、軽症患者を診る医療機関の2種類とし、少なくとも382カ所を設けます。通訳の配置などの財政支援を国は進めます。
 重症対応の受け入れ拠点は都道府県ごと、軽症対応の受け入れ拠点は全国に335ある医療提供の地域単位・2次医療圏ごとに1カ所以上とし、後者は診療所や歯科診療所でもよいとします。多言語対応が要件で、言語の種類や数は医療機関の状況に応じて選びます。医療通訳者の配置やテレビ電話通訳、翻訳機能のあるタブレット端末の利用など手段も問いません。
 受け入れ拠点は関係者が参加する協議会の意見を踏まえて、都道府県が決めます。厚労省は2月にも都道府県に通知を出して依頼する予定。今秋のラグビーワールドカップ日本大会や来年の東京オリンピック・パラリンピックの開催地、京都など外国人旅行者の多い地域には、速やかな選定を求めます。
 ほとんどの医療機関では多言語に対応できていないため、厚労省は新年度、財政支援を手厚くする方針。タブレット端末の配備や医療コーディネーターの養成のほか、一部の受け入れ拠点には医療通訳者の配置も助成します。また、希少な言語に対応できる遠隔通訳も試みるといいます。
 救急病院などを対象とした厚労省の調査(回答数1710)によると、2015年度に外国人患者を受け入れた施設は外来で80%、入院で59%。900施設は日本語での意思疎通が難しい事例を経験していました。
 外国人旅行者は2018年に、初めて3000万人を突破しました。今年4月には、外国人労働者の受け入れを拡大する新たな在留資格が導入され、外国人患者はさらに増えるとみられています。こうした状況を受け、政府は昨年6月、受け入れ拠点を整備する方針を決め、厚労省の「訪日外国人旅行者等に対する医療の提供に関する検討会」で条件などを検討していました。

 2019年2月1日(金)

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。