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■新型コロナウイルス、抗ウイルス薬など投与後に症状改善 アメリカとタイで報告 [健康ダイジェスト]

 中国を中心に感染が広がる新型コロナウイルスについて、海外では開発中の抗ウイルス薬や、エイズの発症を抑える薬を投与した後で、患者の症状が改善したというケースが報告されています。
 アメリカの疾病対策センター(CDC)などの研究チームは、中国の湖北省武漢市に滞在した後に西部ワシントン州で新型コロナウイルスへの感染が確認された男性の治療の経過について、医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に発表しました。
 それによりますと、男性はウイルスへの感染が判明して入院し、肺炎の症状が出ましたが、入院7日目にエボラ出血熱の治療薬として開発が進められてきた抗ウイルス薬を投与したところ、翌日以降、酸素吸入の必要がなくなり、発熱も治まるなど、症状が改善したとしています。
 また、タイの保健省は中国人の重症患者に対し、インフルエンザの治療薬とエイズの発症を抑える薬を組み合わせて投与したところ、コロナウイルスが検出されなくなり、症状に改善がみられたと記者会見で2日、発表しました。
 患者はタイで治療を受けていた70歳代の中国人女性で、医師がインフルエンザ治療薬「オセルタミビル」(商品名タミフル)と、エイズ治療薬「リトナビル」、「ロピナビル」を投与すると、48時間後にウイルスの消滅が確認されたといいます。
 保健省は、「全患者に有効とは限らないが重症の場合は選択肢となり得る」としています。中国も、エイズ治療薬の活用を検討しているといいます。
 いずれのケースでも、治療方法が確立されたのではなく、安全性や有効性を判断するにはさらなる臨床試験が必要だとしています。
 感染症の問題に詳しい、長崎大学熱帯医学研究所の森田公一所長は、「効果を確認するには動物実験などの基礎的な研究や、より多くの患者を対象にした臨床試験を通じて科学的な証拠を積み重ねる必要があり、現段階では慎重にみるべきだ」と指摘しています。

 2020年2月3日(月)

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