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■北朝鮮の新たな発熱者、2日連続3万人下回る 南西部で「腸に関する伝染病」も発生 [健康ダイジェスト]

 北朝鮮の朝鮮中央通信は16日、国家非常防疫司令部の集計として15日午後6時までの24時間に、新たに約2万6010人の発熱者が確認されたと報じました。
 新型コロナウイルスの感染者とみられる発熱者は、4月末からの累計で約455万8260人となりました。このうち約451万1950人が完治し、約4万6230人が治療を受けています。新たな死者は1人で、死者数は累計73人となりました。
 新たな発熱者は一時40万人に迫ったものの減少傾向を示し、5月31日の発表からは連続で10万人を切っています。6月15日の発表から2日連続で3万人を下回りました。
 ただ、北朝鮮が公開した統計は発熱者数に比べ死者数が少なく、統計をそのまま信じるのは難しいとの指摘が出ています。韓国情報当局は北朝鮮の統計発表が住民を落ち着かせる目的が大きいとの判断を示しています。
 一方、北朝鮮のメディアは16日、国内で「腸に関する伝染病」が発生し、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が隔離などの対策を徹底するよう指示したと伝えました。
 腸チフスやコレラの可能性が指摘されていて、新型コロナウイルスによるとみられる発熱者も連日確認される中、医療体制への影響が懸念されます。
 16日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、南西部の黄海南道(ファンへナムド)海州(ヘジュ)市で「急性腸内性伝染病」が発生し、金総書記が15日、地元の党委員会に家庭用の常備薬を提供したと伝えました。
 紙面には、金総書記が、李雪主(リ・ソルジュ)夫人と薬を確認している写真が掲載されています。
 労働新聞は、具体的な病名や症状について明らかにしていませんが、韓国の通信社の聯合ニュースは、腸チフスやコレラなどの可能性があると伝えています。
 金総書記は、「伝染病に感染している疑いがある人の隔離対策を抜かりなく講じ、疫学調査や消毒を徹底して、1日も早く伝染病を根絶すべきだ」と指示したといいます。

 2022年6月16日(木)

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