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■iPS心筋シート、拡張型心筋症の患者に移植へ 大阪大が国内初の治験開始 [健康ダイジェスト]

 健常者のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った心臓の筋肉(心筋)細胞を拡張型心筋症の患者に移植する国内初となる治験を、大阪大の研究チームが始めたことが12日、明らかになりました。今後、4人の患者に実施する予定。国内の患者は臓器提供を受けるまで長期間の待機を強いられる間に症状が進行し、重症化に至るのを心筋細胞の移植で防ぎ、さらに心機能の回復を図る狙いがあります。
 拡張型心筋症は心筋の収縮力が低下し、心室が拡張する病気。全身に血液を送り出す力が衰え、重症化すると死に至ります。要因として、ウイルス感染や遺伝性疾患などが指摘されています。
 症状に応じて、投薬や外科手術、補助人工心臓の装着が行われているものの、根本的な治療には心臓移植が必要。ただ国内で移植用臓器を確保するのは難しいのが現状です。
 今回の治験は、大阪大大学院心臓血管外科の宮川繁教授の研究チームが計画しました。健常者の細胞から作ったiPS細胞を心筋細胞に分化させて円形のシート(直径約3・5センチ、厚さ約0・1ミリ)に加工し、開胸手術で患者の心臓に貼り付けます。
 シートが血管の形成を促し、心機能回復や病状改善につながることが期待されています。4人の治験では、今後シートを移植し、経過観察を通じた安全性確認まで約2年半の期間を想定しています。
 大阪大などはすでに、心臓の血管が詰まって心筋が壊死(えし)する虚血性心筋症の患者に同様のシートを移植する治験を8例行い、すべての患者が社会復帰を果たしました。
 虚血性心筋症患者向けのシートは今後、大阪大発の再生医療ベンチャーが年内に再生医療等製品の承認を国に申請し、数年以内の実用化を目指しています。今回の拡張型心筋症の治験でもシートの有効性が確認できれば、治療対象者がさらに広がることになります。
 宮川教授は、「心臓移植や補助人工心臓が必要な状態まで重症化することを防ぐだけでなく、症状を改善させることが再生医療の役割。治験で安全性と有効性を検証したい」と話しました。
 厚生労働省によると、2020年10月時点で、国内の推計患者数は、拡張型心筋症が約3万3000人、虚血性心筋症が約4000人に上ります
 日本臓器移植ネットワークによると、心臓移植の希望登録患者数は今年2月末時点で860人で、拡張型心筋症患者はその半数以上の474人におよびます。860人のうち、待機期間が「5年以上」の患者は30・1%に上っています。

 2024年3月14日(木)

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