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■順天堂大発企業「腸内細菌バンク」開始、専用サイトで協力者募る [健康ダイジェスト]

 順天堂大などの研究者が設立したバイオ新興企業が今月、健康な人の便に含まれる腸内細菌を保管する日本初の「腸内細菌バンク」の運用を開始しました。腸内細菌を大腸の病気やアレルギー、がんなどの患者に移植する新しい治療法の開発に役立てられます。担当者は、「『健康のお裾分け』にぜひ協力してほしい」と呼び掛けています。
 人の腸内には、約1000種類の細菌が生息しています。細菌の構成バランスが乱れると、さまざまな病気の発症に影響することが報告されています。そこで、健康な人から提供してもらった便に含まれる腸内細菌の溶液を作り、病気の人の大腸に移植して症状を改善させる治療法「腸内細菌叢(そう)移植」が国内外で広がっています。
 腸内細菌バンクの運用を始めたのは、腸内細菌移植で腸の難病「潰瘍性大腸炎」などの治療を目指し、順天堂大の研究チームらが2020年に創業した新興企業「メタジェンセラピューティクス」(山形県鶴岡市)。バンクでは、18~65歳の協力者を専用サイトで募集。条件に合った人には、東京都文京区の順天堂大施設で血液や便の検査などを受けてもらい、検査を通過すると、提供者として登録されて便を提供できます。
 同社は、2026年までに1000人分の登録を目標にしています。提供者には、研究協力費として数千円が支払われるといいます。
 同社取締役の石川大・順天堂大准教授(消化器内科)は、「非常に期待が持てる治療法だが、患者さんに届けるためには、腸内細菌の十分な供給が必要だ。今後、国内の複数箇所に『献便施設』を設けるなど、多くの人に協力してもらえるよう工夫したい」と話しています。
 メタジェンセラピューティクスは、腸内細菌関連スタートアップのメタジェン(山形県鶴岡市)が創薬事業を手掛ける会社として2020年に設立し、現在はグループ会社。東京工業大、慶応大、順天堂大の研究成果を活用しています。

 2024年4月13日(土)

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