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■血液中のビタミンD濃度高いと肝臓がんリスク低下  国立がん研究センターが調査 [健康ダイジェスト]

 国立がん研究センターは8日、血液中のビタミンDの濃度が高いと肝臓がんになるリスクが低下するとの調査結果をまとめました。
 ビタミンDは骨を作るのに重要とされ、魚介類やキノコ、卵などの食べ物から摂取する以外に、日光に当たると皮膚でも合成されます。過去の実験によると、ビタミンDはがん細胞の増殖を抑え、がん化する恐れのある細胞が死ぬのを促す効果があると考えられています。
 国立がん研究センターの山地太樹・分子疫学研究室長は、「ビタミンDの摂取は食事のバランスに加え、適度な日光浴が重要だ。ただ、血液中のビタミンD濃度が高ければ高いほどよいわけではなく、サプリメントなどで過剰に取る必要はないだろう」と話しています。
 研究チームは、1990年ごろに健康診断で血液を採取した岩手や沖縄など8県の40〜69歳の男女約3万4000人を、2009年まで平均約16年間追跡調査しました。この間にさまざまながんを発症した人と、がんにならなかった人の一部、計約8000人について血液中のビタミンD濃度を調べ、4グループに分類しました。
 そして、ビタミンD濃度とがんとの関連を解析したところ、臓器別でみると肝臓がんで顕著な差が見付かりました。ビタミンD濃度が最も高いグループの肝臓がん発症リスクは、最も低いグループの約半分でした。
 がん全体でみても、ビタミンD濃度が最も低いグループに比べ、他の3グループはがんのリスクが19〜25%低いという結果になりました。ただし、一定の濃度以上ではリスクが下げ止まっていました。
 欧米人を中心にした同様の調査では、大腸がんのリスクが下がっていました。今回、同じ結果にならなかったことについて山地室長は、「人種の違いなどが要因になっている可能性もある」と指摘しています。
 研究チームの論文は8日、イギリスの医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」(電子版)に発表されました。

 2018年3月12日(月)

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■福島第一原発の半径80キロ圏、放射線量が約74%減少 原子力規制委員会が調査 [健康ダイジェスト]

 東京電力福島第一原子力発電所(福島県双葉郡双葉町・大熊町)から半径80キロの地域で、ヘリコプターを使って行っている地表付近の放射線量の調査について、原子力規制委員会は、昨年の秋に測定された値が事故が起きた2011年の秋に比べて平均で約74%減少したことを明らかにしました。
 原子力規制委員会は、福島第一原発の半径80キロの地域で、放射線検出器を搭載したヘリコプターを使って約300メートル上空から放射線の調査を行っており、測定された地上1メートルの1時間当たりの放射線量を9つの色に塗り分けた放射線量分布マップを作成しています。
 そのマップによりますと、現在とほぼ同じ測定方法になった事故から7カ月後の2011年10月の調査では、年間の被曝(ひばく)線量に換算すると避難指示解除の目安となる20ミリシーベルトに当たる1時間当たり3・8マイクロシーベルト以上の黄色や赤色の範囲が、原発から北西方向に30キロを大きく超えていました。
 それが6年後の昨年9月の最新の調査では、30キロより外側で1時間当たり3・8マイクロシーベルト以上になっている範囲は狭まり、飯舘村や浪江町の一部になっています。
 規制委員会によりますと、この2つの調査結果を半径80キロ圏全体で比較すると、放射線量は平均で約74%減少したということです。このうち63%は、時間の経過に伴って放射性物質が放射線を出さない別の物質に変化したことによるもので、残りの11%はそれ以外の要因によって起きたと推計されています。
 放射線量の測定について規制委員会は、大熊町や双葉町など避難指示が出されている自治体から依頼された合わせて5つの町と村で、一昨年から専用の車両などで移動式の測定を行っています。
 測定の結果は、避難指示の解除や住民の帰還の検討の参考にできるよう、航空機による調査よりも詳しい放射線量分布マップにして公表しているほか、自治体に提供しています。

 2018年3月12日(月)

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