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■早期乳がんの新たな治療法が始まる 切除手術より負担少ない治療に期待 [健康ダイジェスト]

 早期の乳がんの患者に対し、胸に細い針のような電極を刺して熱でがんを焼いて死滅させる新たな治療法が昨年12月に保険適用となり、東京都内の病院で25日から患者への治療が始まりました。乳房を切除する手術よりも負担の少ない治療になると期待されています。
 この治療法は「ラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法」と呼ばれ、がんの中に外から細い針のような電極を刺して、ラジオ波帯の電流を流し、発生する熱によってがんを死滅させるもので、新たに早期の乳がんへの治療法として昨年12月15日、保険適用となりました。
 これを受けて東京都目黒区の東京医療センターでは、25日からこの治療法を始め、医師が画像を見ながら、患者の胸に慎重に電極を刺して治療を行いました。
 乳がんの治療は早期でも乳房の一部や全部を切除する手術が中心となっていますが、この治療法は、傷が小さいため体への負担も少なく、これまでの臨床研究では、切除手術と同等の効果が認められたということです。
 対象となるのは、がんが1つだけで、がんの大きさが1・5センチ以下などの条件に合った早期の乳がんで、治療は日本乳癌学会が認定した医療機関で行われるということです。
 臨床研究で代表を務めた東京医療センターの木下貴之副院長は、「乳房を切除せずに治療できるのは患者さんにもメリットが大きいはずだ。この治療が行える施設を増やせるよう、普及に力を入れたい」と話していました。

 2024年1月29日(月)

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■拒食症の症状の重さに関係する脳の部位を突き止める 精神・神経医療研究センターなどが共同研究 [健康ダイジェスト]

 太ることを恐れて食事を極端に制限してしまういわゆる拒食症について、国立精神・神経医療研究センターなどの共同研究チームが多くの患者の脳の画像を詳しく調べたところ、症状の重さに関係する脳の部位を突き止めたと発表し、拒食症をより正確に診断する技術につながるとして注目を集めています。
 この研究は、国立精神・神経医療研究センターの関口敦室長などのチームが行いました。
 チームでは、2014年5月から2019年2月にかけて東北大学病院心療内科など国内の5つの医療機関で「神経性やせ症」、いわゆる拒食症と診断された女性103人の脳のMRIの画像を詳しく分析し、健康な女性102人の脳の状態と比較しました。
 その結果、拒食症の患者では症状が重くなるほど、脳の「腹側前頭前野」と「後部島皮質」という2つの部位の体積が増加していることがわかったということです。
 2つの部位はそれぞれ感情や食欲を抑制したり、吐き気などの感覚を処理したりする際に働く場所だということです。
 拒食症は、初期では患者自身が気付かないことも多く、正常な「やせたい」という願望との区別がむずかしいということで、チームでは、より正確に診断する技術への活用が期待できるとしています。
 関口室長は、「拒食症は精神疾患の中で突出して死亡率が高い。客観的な検査で診断できるようにして、治療体制を充実させたい」と話していました。

 2024年1月29日(月)

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■イオン、ツルハホールディングス株取得へ ドラッグストア業界の再編加速か [健康ダイジェスト]

 イオンは29日、ドラッグストア大手のツルハホールディングスの株式取得について、香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」と独占的に交渉を始めると発表しました。イオンはすでにツルハ株の13・6%を保有する筆頭株主で、オアシスの保有分と合わせると20%を超えるとみられ、持ち分法適用会社とすれば、ドラッグストア業界の再編の契機となる可能性があります。
 オアシスもツルハ株の約13%を保有しています。イオンは「オアシスが保有するツルハ株を取得することが、ツルハとの関係の維持・強化につながる」と交渉の理由を説明しました。
 イオンは、売上高1兆円を超える業界1位のウエルシアホールディングスを傘下に持っており、業界再編にも前向きとされます。2位のツルハとは1995年に資本業務提携を結び連携を続けており、ウエルシアと合わせて売上高2兆円規模のドラッグストア連合が誕生する契機となりそうです。
 オアシスは物言う株主として知られ、ツルハの収益性が低いなどとして経営陣と対立。昨年8月のツルハの定時株主総会で取締役の交代を求めたものの、イオンなどの反対で否決されました。

 2024年1月29日(月)

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■オホーツク海の流氷の「厚さ」も減少、「面積」減少に続き 北大教授ら分析 [健康ダイジェスト]

 気候変動に伴う海水温上昇の影響を受けるオホーツク海で、流氷の厚さが1980年代までと比べ約30%薄くなっていることが、北海道大低温科学研究所の大島慶一郎教授(極域海洋学)らの調査でわかりました。流氷面積の減少は以前から知られていましたが、厚さに関する長期的な変化が確認されたのは初めて。2月にアメリカで開かれる国際学会で報告されます。
 オホーツク海は世界平均の3倍の速度で温暖化が進んでいるとされ、同海域の流氷は「地球温暖化のセンサー」と呼ばれます。
 今年は網走市で22日、紋別市で26日に、オホーツク海の流氷が沿岸を覆い、船舶の航行ができなくなる「流氷接岸初日」が観測されました。気象庁によると、オホーツク海の流氷の面積は過去40年間で約30%減少しており、2050年までに現在の3分の1まで減るとの予測もあります。
 流氷は塩分をほぼ含まないため、溶けると水深50メートル未満の層にある海水の塩分濃度が薄くなります。こうした特徴を踏まえ、大島教授と北海道大大学院環境科学院博士課程1年の本田茉莉子さん(25)はオホーツク海の北緯48度以南で過去に観測された塩分濃度のデータから、年代ごとに溶けた流氷の分量と厚さを算出しました。
 データは気象庁や海上保安庁、道内各水産試験場などが戦後、蓄積してきました。分析の結果、1950~1980年代の40年間の流氷の厚さは平均94センチだったのに対して、以降の1990~2020年代の平均は67センチと約30%減少していたことがわかりました。
 面積減少に加え、厚さも薄くなったことで、オホーツク海南部の流氷の総量は最大で半分程度まで減っている可能性があるといいます。

 2024年1月28日(日)

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