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■2023年の全国の自殺者2万1818人 2年ぶりに減少も、男性は2年連続の増加 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省と警察庁は26日、2023年の全国の自殺者数(暫定値)が、前年より63人少ない2万1818人だったと発表しました。2年ぶりに減少したものの、30~60歳代を中心に男性は増えており、厚労省は物価高騰などによる経済的困窮が影響したとみています。
 男性は全体の7割を占める1万4854人(前年比108人増)で、2年連続の増加でした。このうち9403人は30~60歳代で、前年から3・3%(298人)増えました。50歳代が最多の2934人(86人増)で、40歳代が2663人( 52人増)、60歳代が1928人(66人増)。
 会社員や自営業などの人が多く、「生活苦」や「事業不振」といった経済的な問題を抱えている人が目立ちました。
 厚労省の担当者は「物価高などにより、家計を支える男性が精神的に追い込まれている可能性がある」としています。
 女性は4年ぶりの減少となる6964人(同171人減)。20歳代以下の若年層が1298人に上り、前年から13・4%(153人)の大幅増となりました。原因・動機別でみると、「親子の不和」や「うつ病」、「失恋」など、対人関係の悩みや精神疾患が多くなりました。
 一方、小中高生は507人で、過去最多だった一昨年(514人)に次いで過去2番目に多く、高止まりしています。内訳は小学生13人、中学生152人、高校生342人。男子は259人、女子は248人でした。
 厚労省の担当者は、「行動制限が続いたコロナ禍で孤立が深まり、対人関係に悩む子供が増えている可能性がある」と分析しています。
 厚労省は悩みを抱える人の相談窓口として、「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570・064・556)を設けています。18歳以下の子供の相談は、NPO法人「チャイルドライン支援センター」(東京都新宿区)が、電話(0120・99・7777)やインターネットのチャットで受け付けています。

 2024年1月27日(土)

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■国の暫定目標値の80倍の濃度で「PFAS」検出 広島県東広島市の水路 [健康ダイジェスト]

 有機フッ素化合物の「PFAS(ピーファス)」のうち、有害性が指摘されている2つの物質について、広島県東広島市の水路で国の暫定目標値の80倍となる濃度が検出されました。東広島市は周辺の住民に井戸水の飲用を控えるよう呼び掛けるとともに、今後、さらに詳しい調査を行うことにしています。
 有機フッ素化合物の「PFAS」のうち、「PFOS(ピーフォス)」と「PFOA(ピーフォア)」の2種類は発がん性などの有害性が指摘され、国内でも製造や輸入が禁止されています。
 東広島市は昨年12月27日に採取した水を調べた結果、八本松町宗吉の水路で「PFOS」と「PFOA」が合わせて、国の暫定目標値である1リットル当たり50ナノグラムの80倍となる1リットル当たり4000ナノグラム検出されたと26日、発表しました。
 周辺には18世帯が住んでいるということで、東広島市は井戸水の飲用を控えるよう呼び掛けています。
 また、高い濃度が検出された水路とつながる瀬野川の2つの地点でも、国の暫定目標値を上回る1リットル当たり250ナノグラムと170ナノグラムがそれぞれ検出されたということで、東広島市は周辺の地下水などを詳しく調べて、発生源の特定を進めることにしています。
 高い濃度が検出された水路の近くにはアメリカ軍の川上弾薬庫があり、東広島市は国を通じて、「PFOS」や「PFOA」を使用していたか、使用していた場合はいつごろまで、どれくらいの量だったかなどを報告するよう求めたということです。
 国内各地の河川などから検出が相次ぎ、有害性が指摘されている有機フッ素化合物「PFAS」について、国の食品安全委員会の作業部会は健康への影響評価の案を取りまとめ、人が摂取しても問題ない量の指標を示しました。
 多くの種類がある有機フッ素化合物「PFAS」のうち、有害性が指摘される「PFOS」と「PFOA」は国内各地の河川や水道水で高い濃度で検出されるケースが相次いでいることから、国は水質について暫定的な目標値を定めています。
 これについて、食品安全委員会は作業部会を設けて、「PFAS」が飲料水や食品などとして体内に入った場合の健康への影響評価を進めており、26日に評価書の案を取りまとめました。
 それによりますと、国内外の研究で一部のがんとの関連が報告されているものの、証拠は限定的だとした上で、動物実験の結果などから、PFOSとPFOAについて、毎日摂取しても問題ない量を、いずれも体重1キログラム当たり20ナノグラムとする指標を示しました。これは現在の国の水質の暫定的な目標値とほぼ同等だということです。
 このほか、評価書の案では一般的な食生活で著しい健康リスクが生じている状況ではないものの、健康影響についての情報が足りないため、できるだけ摂取量を抑えるなどの対策が必要だと指摘しました。
 評価書の案は今後、正式に取りまとめられた上で、国の水質の正式な目標値などの議論に活用されるということです。
 環境省のPFAS対策を話し合う専門家会議のメンバーで、環境汚染による健康影響に詳しい京都大学大学院の原田浩二准教授は今回の報告書について、「PFASによる影響が少なくとも、脂質代謝やコレステロール値、子供の生まれてくる時の体重などと関係はありそうだという評価がされている。有害かどうかという点は専門家の中で意見が違うところはあるが、少なくとも疫学に関する知見が非常に高まっている。国内において行政によるPFASのリスクの評価はこれが初めてで、一つの基礎ができたと評価できる」と話しています。

 2024年1月27日(土)

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■コロナ禍をへて、健康のために走り始めた人が9%増加 市民ランニング雑誌が調査 [健康ダイジェスト]

 市民ランニング雑誌「月刊ランナーズ」を発行しているアールビーズ(東京都渋谷区)が実施した「ランナー世論調査」で、「健康のために走り始めた」と回答した割合が、新型コロナウイルス禍前の2018年に比べて、2023年は9%上昇したことがわかりました。また、走ることのモチベーションに関する質問に対しては「走ること自体が楽しいから」と回答した割合も、コロナ禍前に比べて11%上昇。
 同社では、「多くの大会が(コロナ禍で)中止になった期間をへて、自由に走れることの喜びや楽しさを再認識するランナーの増加を示す結果となった」としています。
 5年ぶりに実施された調査は、市民ランナーのトレーニングや大会参加の実態を調査することを目的に2010年から開始。昨年10月に男女約1万3000人を対象にインターネットで実施しランニングを始めた切っ掛けを尋ねたところ、「健康のため」と回答した割合が62%と、2018年の調査時に比べて9%上昇。
 同社は「(コロナ禍で)行動が制限され運動不足になった人が、健康を保つために運動の必要性を感じ、その手段としてランニングを選んだと考えられる」と分析しています。
 また、「ランニングを続けるモチベーション」という質問に対し、「走ること自体が楽しいから」と回答した割合が2018年の調査時に比べて11%上昇。ランニングの実施頻度を問う質問では、週に1日以上を実施する人が全体の94%を占めました。
 一方、ランニンググッズにかける年間の金額は「1万円以上3万円未満」が38%と最多。物価高の影響で、ランニングにかける金額が「増えた」と回答した割合は22%でした。
 「ランニングを始めた切っ掛け」をコロナ禍前の2018年と比較すると、「健康のため」が9%上昇しました。行動が制限され運動不足になった人が、健康を保つために運動の必要性を感じ、その手段としてランニングを選んだと考えられます。
 また、「レース出場のため」は8%上昇しました。コロナ後、エントリー数が定員に満たない大会が増え、ランナーの「大会離れ」が指摘されますが、レース出場に魅力を感じて走り始めたランナーが増加しているという事実は、今後の大会参加者数回復に希望を見いだせる結果です。
 ランニングの実施頻度を問う設問では、「週に1日以上」実施する人が全体の94%を占めました。2017年の調査と比較すると、週に1日(1回)以上実施する人は5%上昇しており、コロナ禍によって「走ることに向き合う時間が増えた」「走ることが習慣化した」ランナーの増加を示す結果となりました。
 また、「週に5日以上」と回答した人は21%で、2017年(週に5~6回+週に7回以上)と比較して、5%上昇する結果となりました。

 2024年1月27日(土)

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