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■世界の健康目標、改善度合いに差 国連が報告書を発表 [健康ダイジェスト]

 国連(UN)の「持続可能な開発目標(SDGs)」の健康と福祉に関する報告書が9月21日、発表され、肥満やアルコール依存症、パートナーからの虐待などの問題が世界的に増加傾向にあることがわかりました。一方で、幼児死亡率や発育不全、貧困がもたらす諸問題などでは改善がみられるとされました。
 イギリスの医学誌「ランセット」に掲載された報告書では、1990年以降の世界188カ国の状況を、2016年から2030年までの国際目標であるSDGsに照らし合わせて評価し、改善の程度に大きな開きがあることが浮き彫りになりました。
 最も大きな改善がみられたのは、出産時やその直後の女性や子供の死亡率で、栄養失調による発育不全や幼少期の衰弱などのケースも減少しました。
 その一方で、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)などのウイルス性疾患や結核の撲滅、さらには幼少期の肥満問題やパートナーからの暴力に関して設けられた目標を達成できた国は皆無でした。子供の過体重については、「過去15年間で大きく悪化した」と指摘されています。
 報告書では、健康に関するSDGsの目標33項目と照らし合わせて、その達成度を測定。達成度が高かったのは、欧州西部や北米、アジアの一部などの国々とオーストラリアでした。達成度が低かった国の大半は、アフリカに集中していました。最も達成度が高かったのはアイスランドで、シンガポールとスウェーデンがそれに続きました。
 アメリカは全体の28位で、「どちらかといえば低い」順位となりました。その理由については、「暴力行為やHIV感染、アルコールの過剰摂取、幼少期の過体重、自殺などによる死が主に影響している」と説明されました。また、医療保険の利用や質に大きな差があるアメリカの状況を反映した形で、妊婦や子供、新生児の死亡率が、そのほかの高所得国との比較で高かったことも明らかになっています。

 2016年9月25日(日)

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