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■小細胞肺がんの増殖抑制物質を開発 大阪大研究チーム [健康ダイジェスト]

 肺がんの中でも進行が早くて治りづらく、再発率も高い「小細胞肺がん」で、増殖にかかわるタンパク質の合成を抑制する物質を開発したと、大阪大学などの研究チームがイギリスの科学誌で発表しました。人の肺がん細胞を移植したマウスに投与し、がん細胞が死滅することを確認しました。
 研究チームは治療薬開発に向け、大型のラットで効果と安全性を確認するといいます。
 2018年に新たに肺がんと診断された患者は世界で200万人を数え、同年に180万人が死亡したと推定されています。肺がん患者の約15~20%を占める小細胞肺がんは手術が困難で、日本での5年生存率は10%未満と低くなっています。発症リスクは、喫煙や微小粒子状物質「PM2・5」で高まります。
 タンパク質の「SRRM4」がかかわってがん細胞が増殖し、抗がん剤に対する耐性を持つなど悪性化することが知られています。耐性を持つと治療法がなく、完治が困難になります。
 そこで研究チームは、このタンパク質の合成の前に作られる伝令RNA(mRNA)に結合し、分解を促す物質(核酸)を作製。マウスの実験では、がん細胞を8割程度死滅させられました。
 研究チームは、投与量を増やせば「すべてのがん細胞を死滅させることも可能だ」としています。
 大阪大の下條正仁特任准教授(創薬科学)は、「大気汚染がひどい地域などで、早期発見をして投薬治療できれば、高い確率での完治が期待できるだろう。一部の乳がんや前立腺がんでも、同じ効果が見込める」と話しています。

 2019年7月6日(土)

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