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■軽症に気付かず感染拡大、若い世代はライブやカラオケ避けて 専門家会議が見解 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府の感染症対策本部の専門家会議(座長=脇田隆字〔たかじ〕・国立感染症研究所長)は2日、記者会見を開き、10~30歳代の若い世代に対し、人が集まる風通しが悪い場所を避けるよう呼び掛けました。感染しても症状の軽い若い世代が気付かぬうちに、重症化しやすい高齢者や持病がある人などに感染を広げている可能性があるためです。
 感染症の専門家でつくる厚生労働省のクラスター対策班が分析した北海道の状況を踏まえた措置。北海道によると、感染者は2日現在77人(道内居住者75人)で、都道府県別で最も多く、札幌市など都市部だけでなく道内全域に点在しています。
 しかし、専門家会議は2月25日時点で道全体の感染者は940人に上っていたと推計。大半が確認されていないのは、若年層の感染者に明確な症状がなく、医療機関に行っていないためとの仮説を立てています。
 このため専門家会議が2日公表した見解では、北海道の感染拡大の理由について、都市部で気付かぬまま感染した若い世代の一部が、道内の複数の地域に移動して感染が広がり、各地の高齢者の中から患者が報告されるようになったためとしています。
 ここ数日でわかってきた感染症の特徴として、(1)症状の軽い人が感染拡大に重要な役割を果たしている(2)屋内の閉鎖的な空間で人と人とが至近距離で一定時間以上交わることで、患者集団(クラスター)が発生する可能性がある(3)重症化する患者は普通の風邪症状が出てから5~7日程度で症状が急速に悪化し、肺炎に至るを挙げています。
 専門家会議は、北海道を念頭に、(1)せきや、のどの痛み、発熱だけでも外出を控える(2)風通しの悪い空間で近い距離で会話する場所やイベントにできるだけ行かないことを求めました。具体的には、ライブハウス、カラオケボックス、クラブ、立食パーティー、自宅での大人数の飲み会を挙げました。
 一方、散歩やジョギングといった屋外での活動、買い物や美術鑑賞など人との接触が少ない活動は、感染リスクは低いとしています。
 大多数の人々が感染して免疫を持てば、感染の連鎖が断ち切られ、広がりにくくなる「集団免疫」ができます。だが、現状はまだ集団免疫の効果を期待できる段階ではないといいます。
 専門家会議の副座長を務める尾身茂・元世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長は、「人が集まる風通しが悪い場所を避けるだけで、高齢者らリスクの高い人々の重症化を食い止め、命を救える」と、若者に感染拡大防止のための行動を求めました。

 2020年3月3日(火)

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