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■新型コロナウイルス、世界の新規感染者が中国の9倍に WHOが発表 [健康ダイジェスト]

 世界保健機関(WHO)は2日、新型コロナウイルスによる感染症(COVID〔コビッド〕ー19)の世界的流行は「未知の領域」に突入したと発表しました。テドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は、このウイルスは「独特」の特徴があるものの、正しい措置を取れば封じ込められると話しています。
 COVIDー19による死者は、全世界で3000人を超えました。そのほとんどが中国で確認されていますが、ここ数日間に中国以外の国で新たに確認された感染者の数は、中国国内での新規感染者数の9倍に上っています。
 また、ヨーロッパで最も感染の広がっているイタリアでは、死者が52人に増加しました。
 ゲブレイェスス事務局長は、「ウイルスを押し返すことができる」と強調した一方で、COVIDー19そのものよりも感染に対する差別や偏見のほうが危険だと指摘しました。
 ゲブレイェスス事務局長は、COVIDー19が世界に広まっている経路は「1つではない」としながらも、各国が封じ込めなどの施策を迅速かつ効果的に行えば、ウイルスを撲滅できると話しました。
 WHOによると現在、世界の62カ国でCOVIDー19が確認されているものの、うち38カ国では患者数が10人以下にとどまっています。
 ゲブレイェスス事務局長は、「さらに、8カ国ではこの2週間新たな感染者が確認されておらず、アウトブレイク(大流行)を抑えられている」と説明しました。中国でも抑制の効果が上がっており、人口の多い国でもこの施策は有効だといいます。
 2日時点で世界全体の感染者数は9万人近くに上っていますが、その9割が中国国内で、さらに湖北省に集中しています。
 中国では1日、新たに206人が感染したものの、うち湖北省以外での報告はわずか8人と1月22日以降で最低を記録。また、死者も8人増えたものの、全員が湖北省で治療を受けていました。
 中国保健当局の報道官は、次の段階として「企業の営業再開に伴うリスクに注力する」としています。
 一方でWHOは、韓国とイタリア、イラン、日本の状況には特に懸念があると指摘しています。中国国外で確認されている8800件の感染例のうち81%が、この4カ国に集中しています。
 韓国では4000人以上が感染し、死者は28人となりました。感染者の6割以上が新興宗教団体「新天地イエス教会」に関連しているといいます。
 この宗教団体の関係者の間でウイルスが広まった後、それぞれが各地を移動したため感染が拡大したとされます。教団指導者イ・マンヒ氏(88歳)は2日、記者会見で土下座して、「教会員を代表して、私から国民に対して心からのおわびを表明したい」と述べました。
 イタリアでは感染者が1835人、死者は18人増えて52人になりました。感染者の多くが、北部ロンバルディア地方とヴェネト地方に集中しています。
 イランでは新たに12人の死亡が確認され、累計で66人となりました。地元メディアによると、死者には最高指導者アリ・ハメネイ師の顧問モハンマド・ミルモハマディ公益判別会議員が含まれるといいます。
 アメリカでの死者は、6人となりました。ドナルド・トランプ大統領は、製薬会社がワクチンの開発を急いでいると述べました。一方、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、イランからニューヨーク市内に帰国した医療従事者が感染のため自宅で隔離されていると発表した記者会見で、市中感染の拡大は「避けられない」と話しました。
 イギリスでは、これまでに39人の感染が確認されました。ボリス・ジョンソン首相は緊急治安特別閣議の後に記者会見し、新型ウイルスは「向こう数日か数週間のうちにさらに勢力を増す可能性がある」と述べました。
 このほか2日には、ポルトガル、アイスランド、ヨルダン、アルメニア、ラトビア、セネガル、アンドラなどで最初の感染者が報告されました。

 2020年3月3日(火)

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