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■レムデシビル、コロナ患者の回復期間を5日短縮 臨床試験の最終報告 [健康ダイジェスト]

 アメリカ国立衛生研究所(NIH)などの研究チームは、抗ウイルス薬「レムデシビル」の国際的な臨床試験の最終報告を公表し、新型コロナウイルス感染症患者の回復にかかる期間を短縮し、重症化を防ぐ効果が期待できるという見解を示しました。
 研究チームが8日、医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」で公表しました。
 それによりますと、臨床試験はアメリカ、日本を含む10カ国で新型コロナウイルスに感染して入院した成人1062人を対象に実施され、レムデシビルを最大で10日間、投与したグループと投与しなかったグループで経過を比較しました。
 その結果、投与したグループでは患者が一定程度回復するまでにかかる期間の中央値が10日間と、投与しなかったグループの15日間に比べて5日短く、投与開始から15日目の回復の度合いもより良好だったということです。
 このため研究チームでは、新型コロナウイルス感染症の患者の回復にかかる期間を短縮し、重症化を防ぐ効果を期待できるという見解を示しています。
 アメリカのバイオ医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズが開発したレムデシビルは日本では今年5月に特例で承認されていますが、アメリカでは緊急の使用許可にとどまり正式には承認されていません。
 ただ、最近は新型コロナウイルスに感染したアメリカのドナルド・トランプ大統領に投与されたことでも知られており、今回の結果を受けてアメリカでも承認に向けた動きが加速するとみられます。

 2020年10月9日(金)

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