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■見えない寄生虫「クドア・セプテンプンクタータ」で18人食中毒 東京都内では過去12例確認 [健康ダイジェスト]

 東京都内の高齢者施設で、「クドア・セプテンプンクタータ」と呼ばれる寄生虫による食中毒が発生しました。昼食に提供された握り寿司で使われたヒラメに寄生していたといいます。入所者ら18人が症状を訴え、都はクドアを要因とする事案では初めて詳細を公表し、冷凍や加熱処理が防止のポイントとして、注意を呼び掛けています。
 クドアはヒラメの筋肉に寄生する寄生虫で、大きさは0・01ミリ程度と、肉眼での確認は困難。人間など哺乳類には寄生しないとされる一方、多量に寄生したヒラメを刺し身やマリネなど加熱しないで食べると、食後数時間で下痢などの症状が起きます。ただ、症状は軽度で、多くは発症から24時間ほどで回復します。
 過去には韓国産のヒラメで相次いで被害が発生し、2019年に検疫が強化されたこともあります。厚労省などの調査で食中毒の原因になることがわかり、2011年に食中毒として取り扱うよう通知が出ました。都内では過去、12例が確認されています。
 都保険医療局によると、3月28日、練馬区内の高齢者施設で、入所者17人と職員1人の男女計18人(63〜98歳)が下痢や嘔吐などの症状を訴えました。区保健所の調査で、同日の昼食として提供されたヒラメの握り寿司の残品などから、クドアが検出されました。
 食中毒の場合、一度に10人以上が症状を訴えると広報基準に達するといい、今回の事案はクドア要因では東京都初の公表事例といいます。
 18人は全員軽症で、現在はいずれも回復しています。区保健所は施設側へ再発防止を指導。当該のヒラメの産地などは調査中としています。
 厚生労働省のウェブサイトなどによると、クドアはマイナス20度で4時間以上の冷凍、または、中心温度75度で5分以上加熱すると、病原性が失われます。
 都担当者は「ヒラメをいったん凍結した後に解凍して食べたり、加熱調理したりすれば食中毒を防止できる」と説明。また、高齢者施設に向けては、「そもそもヒラメにクドアのリスクがあることは、介護関連業界では常識的な知識だ。他にも魚は多いのだから、あえてヒラメを生食で提供することは避けてもらいたい」と呼び掛けています。

 2024年4月11日(木)

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