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■iPS細胞を自動的に作製できる技術を共同開発 京大財団とキヤノン [健康ダイジェスト]

 医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を患者本人の血液から自動的に作製する技術を、京都大iPS細胞研究財団(京都市)とキヤノン(東京都大田区)が共同開発しました。iPS細胞の作製費用を大幅に減らせるとしており、来年の実用化を目指しています。
 iPS細胞は血液などの細胞に、複数の遺伝子を導入して作製します。患者本人のiPS細胞を作り、筋肉や神経などの細胞に変化させれば、移植しても拒絶反応が起きにくく、免疫抑制剤を使う必要がありません。病気やけがで失われた体の組織や機能の再生が期待できます。
 ただ、従来の手作業での作製では専用施設の整備や維持、技術者の人件費などのコストがかさみ、1人ぶんの作製に約4000万円かかるとされます。
 キヤノンなどが開発した方法では、血液から赤血球など不要なものを取り除き、残った細胞に遺伝子を導入。できたiPS細胞を増やして回収するまでの約20日間の工程を自動化します。
 全自動の装置が完成すれば、人の手が必要なのは血液や試薬のセットと、iPS細胞を回収した容器を取り出す作業だけとなり、品質の安定につながるといいます。臨床試験などを行う大学や企業に対し、作製したiPS細胞を提供し、患者に移植することを想定しています。
 財団は、患者本人の細胞から医療用iPS細胞を短時間に安価で作製する「my iPSプロジェクト」の一環として、この技術開発を進めており、2025年ごろまでに1人当たりのコストを「100万円程度」に下げる目標を掲げています。

 2024年4月14日(日)

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