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■病気 腎細胞がん [病気(し)]

[iモード]腎臓の細胞にできるがんで、血尿が主な症状
 腎(じん)細胞がんとは、腎臓の細胞にできるがん。腎臓に発生するがんの約90パーセントを占めることから、単に腎がんとも呼ばれます。
 がんは、腎臓の実質で、尿を作る腎尿細管上皮細胞から発生します。年間発生者数は1万〜1万2000人と推定され、発症年齢は50〜60歳代が最も多く、男女比はほぼ2〜3対1の割合です。
 原因は不明ですが、発症の危険因子として、たばこや鎮痛解熱剤の大量摂取、ホルモン薬の常用、肥満、高血圧、糖尿病、心筋梗塞(こうそく)の既往がいわれています。
 また、腎不全により長期間血液透析を受けている人における腎細胞がんの発生頻度は、一般の人に比べて100倍ぐらい高いといわれています。これは血液中の尿毒症物質が原因と考えられています。
 初期は、無症状です。近年は画像診断の普及により、人間ドックや他の疾患で医療機関を受診した際に偶然、無症状の小さな腎細胞がんが発見されることが多くなりました。
 サイズの大きい腫瘍(しゅよう)においては、出たり止まったりの肉眼でわかる血尿、腎臓の疼痛(とうつう)、側腹部の腫瘤(しゅりゅう)が認められます。
 また、全身的症状として倦怠(けんたい)感、発熱、体重減少、食欲不振、貧血などを来す場合は、進行が速いといわれています。
 腫瘍が静脈内に進展した場合は、下大静脈という腹部で一番大きな静脈が閉塞(へいそく)し、血液が他の静脈を通って心臓に戻るため、腹部体表の静脈が目立ったり、男性の陰嚢(いんのう)内の静脈が目立つ現象が起こることもあります。
 腎細胞がんの転移しやすい臓器は肺と骨で、肺転移の多くは自覚症状に乏しく、骨に転移すると痛みを伴います。
 まれに、腎細胞がんが産生するサイトカインという物質によって、赤血球増多症や高血圧、高カルシウム血症などが引き起こされることがあります。
[iモード]腎細胞がんの検査と診断と治療
 肉眼的血尿に気付いたら、泌尿器科、腎臓内科の専門医を受診します。人間ドックや検診などで腎細胞がんが疑われた場合は、すぐに泌尿器科の専門医を受診します。
 医師による診断では、まず尿検査と腎臓の画像診断を行います。尿の検査では、血液の出血の有無、がん細胞の有無を調べます。画像診断では、超音波検査、CT検査(コンピューター断層撮影)、静脈性腎盂(じんう)造影や腎動脈造影で、腎臓の形の変化や動脈の分布状態を調べます。これらの検査で腎静脈や下大静脈の腫瘍による閉塞が疑われる場合には、MRI検査により進展範囲を診断します。
 肺転移の有無は、胸部X線写真や肺CTによって検索します。骨転移の有無は、骨シンチグラフィを行って確認します。
 医師による治療では、腎臓を摘出する手術が最善の方法です。薬物療法、放射線療法もありますが、これらはあくまでも手術の補助療法です。
 手術は従来、開腹手術による腎臓の摘出だけでしたが、近年は開腹手術よりも術後が楽な腹腔(ふくくう)鏡下の手術が開発され、この方法で周囲脂肪組織も含めた腎臓の摘出も行われています。リンパ節切除も腹腔鏡下で行われます。
 各種画像診断の普及から発見される機会が増加している、腫瘍サイズが3〜4センチと小さい腎細胞がんに対しては、腎臓を全部摘出せず、腫瘍とともに腎臓の一部のみを摘出する手術が行われています。このような手術を受けた場合でも、腎臓を全部摘出する手術を受けた場合でも、再発率、生存率については大差がないといわれています。
 腎臓が摘出ができない症例に対しては、動脈塞栓(そくせん)術や凍結術が有効なこともあります。動脈塞栓術は、腎動脈を人工的に閉塞させ、がんに血液が流れ込まないようにする方法で、大きな腫瘍を摘出する手術に先立って行われることもあります。
 薬物療法については、抗がん剤はほとんど無効ですが、インターフェロンやインターロイキンが有効なこともあります。
 肺や骨などへの転移に対しては、自己の免疫力を高める免疫療法や分子標的治療を行うことが一般的です。転移巣が少数で、腫瘍の大きさや数が変わらない場合、経過観察後あるいは免疫療法後に、手術による転移部位の摘出が行われることがあります。
 肺の転移巣に対する外科療法では、長期生存も期待されます。さらに骨転移、脳転移などに対しても、外科療法や放射線療法が行われることがあります。
 腫瘍サイズが3〜4センチと小さい腎細胞がんは、90パーセント以上が治癒しています。5〜6センチの腫瘍では20〜30パーセント、7〜8センチの腫瘍では、30〜40パーセントで再発を認めるといわれています。
 10センチ以上の大きな腫瘍や、転移のある腫瘍では、治癒率はより劣ります。発熱、体重減少、貧血などの症状のある腎細胞がんの予後は、無症状のがんより明らかに不良です。

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■病気 腎盂がん [病気(し)]

[ゴルフ]腎臓で作られた尿の通路である腎盂にできるがん
 腎盂(じんう)がんとは、腎臓で作られた尿の最初の通路である腎盂にできるがん。
 腎盂がんは尿の流れてくる通路の表面のところにできますので、何ら特別の自覚症状もないのに突然、無症候性の血尿が約5人に4人の割合で出ます。この血尿は、血が膀胱よりも上のほうから流れてくるわけですから、尿の全部が真っ赤になります。
 その他の症状としては、がんからの出血により、たまたま尿の流れが阻害されると腎臓がはれるために、腹部に痛みが出ることもあります。しかし、腎盂がんそのもので痛むということはなく、血尿が唯一の症状といえるものです。
 40歳以降の男性、特に60〜70歳代に多くみられます。男女比はほぼ3対1の割合です。
 漏斗状の腎盂の周辺には、長さ25〜30センチ、内腔(ないくう)約5ミリの尿管などの臓器が隣接しているため、腎盂がんがみられた場合には、いろいろな部位にもがんが発生していることもあります。
[ゴルフ]腎盂がんの検査と診断と治療
 痛くない血尿が出たら腎盂がんを疑い、すぐに泌尿器科を受診します。
 医師による診断では、まず尿検査と腎臓、腎盂の画像診断を行います。尿の検査では、血液の出血の有無、がん細胞の有無を調べます。画像診断では、超音波検査、CT検査(コンピューター断層撮影)、静脈性腎盂造影や腎動脈造影で、腎臓の形の変化や動脈の分布状態を調べます。近年は、超音波検査やCT検査で発見率が向上してきました。
 また、専用の内視鏡で直接がんを確認する方法もあり、内視鏡を利用してがんと思われる組織の一部を採取して、診断を確実なものにすることもあります。
 治療法としては、腎盂や尿管、あるいは腎臓の摘出と、膀胱部分を切除する手術を行います。通常、がんが発生した腎盂のみを摘出するという方法は、行われません。周辺の臓器にもがんが発生している可能性も高いため、同時に摘出、切除手術を行います。腎盂のみを摘出した場合では、残った尿管や腎臓にがんが発生する可能性が出てきます。
 しかし、がんがまだ小さい場合では、大掛かりな摘出、切除手術を行わず、内視鏡を使って病巣のみを切除する方法が行われることもあります。
 補助療法として手術後に、放射線療法を行うこともあります。さらに、がんが転移していた場合には、化学療法として、マイトマイシン、メソトレキセート、シスプラチン、アドリアマイシンなどの抗がん剤を併用して治療を行います。
 早期のうちに治療を行うことができ、がんをすべて切除することができれば、予後はよくなっています。手術後も定期的な検査は受け、他の臓器への転移がないかどうか調べておいたほうがよいでしょう。
 腎盂がんの5年生存率は、40〜60パーセントです。

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■病気 歯肉がん(歯茎がん) [病気(し)]

[満月]上下の歯茎に発生するがんで、口腔がんの一つ
 歯肉(しにく)がんとは、歯茎に発生するがん。歯茎がんとも呼ばれます。
 口の中にできるがんを口腔(こうくう)がんと呼びますが、歯肉がんはそのうちの一つでもあります。口腔がんとしては、舌にできるがんである舌(ぜつ)がんの次に多く発生します。口腔がん自体が身体全部のがんの中で約2~3パーセントの率とあまり多くはないので、歯肉がんも比較的まれながんであるといえます。
 その多くは、上あごの歯茎よりも下あごの歯茎、前歯よりも奥歯の部分に発生します。ほとんどは、歯肉の粘膜の扁平(へんぺい)上皮細胞から発生します。 年齢別で40歳以上に多く、性別では女性より男性に多くみられます。
 原因は、まだはっきりしたことはわかっていません。ただ、喫煙、アルコールの刺激、虫歯、歯石、入れ歯や歯に入れている金属による慢性的な歯茎への刺激、口の中を不潔にしているなど、さまざまな原因が複合することで発生すると考えられています。
 歯肉がんの初期の段階では、歯茎の炎症と同じような症状が起こります。例えば、歯の痛み、歯茎のはれなどを自覚するようになります。歯を抜いた後に、急速に大きくなることもあります。
 進行すると、凸凹したこぶ状のしこりとなって、表面に潰瘍(かいよう)ができ、 悪臭や神経痛のような痛みが出たり、出血することもあります。
 さらに進行すると、歯肉のすぐ下にある上顎(じょうがく)骨や下顎骨へとがんが広がっていき、これを破壊します。そのために、歯が緩んだり、抜け落ちたりすることがあります。
 そして、がんはほおの粘膜、舌の根元を包んでいる口腔底、口腔と鼻腔の間にあってアーチ形の上壁をなす口蓋(こうがい)などの周囲へと進んでいきます。顎下リンパ節、頚部首筋のリンパ節、肺に転移することもあります。
[満月]歯肉がんの検査と診断と治療
 歯肉がんは口内炎と誤診されやすく、発症者もすぐ治るだろうと思って放置している場合が多く見受けられます。そのために腫瘍(しゅよう)が大きくなりすぎたり、周囲組織への強い浸潤を伴うケースがしばしばみられますので、疑わしい症状があればまず歯科口腔外科を受診します。
 医師による診断では、X線検査やCT検査、MRI検査を行い、最終的には組織片を調べて確定します。
 治療は、ごく初期のケースでは放射線照射だけで治癒することもあります。上下のあごの骨までがんが達している多くのケースでは、ほとんど手術が必要となります。
 手術は、歯肉とともに上顎骨や下顎骨を切除します。上顎骨を切除した場合には、特殊な入れ歯を作製し、使用します。下顎骨を切除した場合には、咀嚼(そしゃく)に不便を感じることが多いものの、嚥下(えんげ)や会話は可能。
 近年では、肋骨(ろっこつ)、腸骨、腓骨(ひこつ)、 肩甲骨などを用いて下顎骨を再建するようになってきているため、手術後の障害は大幅に解消されつつあります。
 また、歯肉がんの中には、抗がん剤による化学療法のかなり有効なタイプのものもあります。

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■病気 上咽頭がん [病気(し)]

[ダイヤ]鼻の奥で、頭蓋底の直下の部分に発生する咽頭がん
 上咽頭(じょういんとう)がんとは、鼻の奥で、口を開けても見えない頭蓋(とうがい)底の直下の部分に発生するがん。中咽頭がん、下咽頭がんとともに咽頭がんの一つで、前二者に比べると発生頻度はやや少ない傾向があります。
 上咽頭は上気道の一部で、頭蓋底、副鼻腔(びくう)に囲まれ、その下方は中咽頭に続き、その外側は耳管によって両側の中耳腔とつながっています。周辺には内頸(けい)動脈、脳神経が存在します。
 初期症状は、がんのために耳管が閉塞(へいそく)されて起こる難聴、鼻詰まり、鼻出血などで、首のリンパ節がしばしば大きくはれてきます。
 進行すると、脳神経まで侵され、ものが二重に見えたり、三叉(さんさ)神経などの脳神経障害が出てきて、頭痛がしたり、顔面の知覚が鈍くなったり、痛みが出たりします。また、肺、肝臓、骨などへの転位が多いのも、上咽頭がんの特徴です。
[ダイヤ]上咽頭がんの検査と診断と治療
 医師による診断では、内視鏡検査やCT検査、MRI検査などの画像検査を行い、最終的には組織片を調べて確定します。
 治療は放射線照射が主体ですが、従来の成績はあまり良好ではありませんでした。近年では、放射線治療の前後に、抗がん剤の注射療法を行い、肺、肝臓などへの転位を防止します。
 この化学療法を実施することで、従来は40パーセント以下だった5年生存率は、60パーセントまで向上するようになっています。

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