SSブログ

■世界最小で産まれた男児が無事退院 長野県安曇野市 [健康ダイジェスト]

 リンゴ1個とほぼ同じ重さの体重258グラムで産まれ、長野県の病院に入院していた生後6カ月の男児が20日、無事に退院を迎えました。
 長野県安曇野市の県立こども病院を退院したのは、半年前の昨年10月1日に体重258グラム、身長22センチで産まれた関野竜佑ちゃんです。
 病院によりますと、竜佑ちゃんは元気に退院する男児としては世界で最も小さく産まれた赤ちゃんです。母親が妊娠中に血圧が上がり、このまま体内にいると成長に問題が生じる可能性があったため、妊娠24週5日の時に帝王切開で生まれたということです。その後、新生児集中治療室で温度や湿度を調整できる保育器に入れて栄養を管理するなどして成長を促したところ、現在では体重3374グラム、身長43センチと元気に成長し、大きな病気もないということです。
 20日、両親に抱きかかえられて退院すると、3人の兄弟も代わる代わる抱っこするなどしていました。
 兄の佑平さん(12歳)は、「小ささが世界一の弟は、輝きでも世界一だなと思いました」と話していました。
 また、母親の俊子さんは、「ミルクをあげたり家で寝かせたり、普通の生活に早く慣らしてあげたいです。大きくなったら人の役に立てるような人になってほしいと思います」と話していました。
 竜佑ちゃんは、長野県軽井沢町の自宅で生活することになりますが、今後も定期的に県立こども病院で診察を受けるということです。
 国の人口動態調査によりますと、生まれた時の体重が2500グラム未満の「低出生体重児」の割合は2年前は9・4%で、年間で9万人近くが生まれています。
 中でも、体重が1000グラム未満の赤ちゃんは「超低出生体重児」と呼ばれ、生まれた後も心臓が十分に機能しないなどのリスクがありますが、日本国内では医療技術の進歩などで救命率はおよそ90%といわれています。
 しかし、体重300グラム未満は特に難しいとされていて、救命率は低くなるとされています。
 世界で小さく生まれた赤ちゃんの情報を集めた、アメリカのアイオワ大学のデータベースによりますと、体重300グラム未満で生まれて元気に退院した赤ちゃんはこれまで世界で25人報告され、このうち9人は日本の事例で、アメリカとともに最も多くなっています。
 その背景として、日本では赤ちゃんを治療する態勢を整備してきたことがあるといわれていて、全国の各地域に妊婦や新生児に高度な医療を提供する拠点として総合周産期母子医療センターなどが設置されています。
 今年2月に、268グラムの男児を元気に退院させた慶応大学病院小児科の有光威志助教は、「日本は世界の中でも赤ちゃんや妊婦の医療に力を入れている国といえる。施設の充実とともに医師が高い技術をもって治療や管理を行えていることも、一つの要因だと思う」と話しています。

 2019年4月20日(土)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。