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■小麦、米などの主要農作物の収穫量減、温暖化で不可避 海外で研究 [健康ダイジェスト]

 地球温暖化による気候変動によって、小麦、米、トウモロコシなどの主要農作物の収穫量が減るのは避けられないとする研究結果が15日、アメリカの総合学術雑誌「科学アカデミー紀要(PNAS)」で発表されました。
 これまでに行われた地球温暖化と農業に関する研究70件を再検証した結果だといいます。
 専門家チームは、さまざまな手法が取られた過去の研究を対象に再検証を行いました。これらの研究には、気温の変化が世界的・局地的規模で農作物に与える影響のシミュレーション、天候と収穫量の過去データに基づく統計モデル、人工的に温暖化を発生させる実証実験などが含まれていました。
 その結果、「気温上昇が、小麦、米、トウモロコシなどの世界の収穫量に悪影響を及ぼす可能性が高いことが示唆された」といいます。
 論文は、「世界の平均気温が1度上昇するごとに、小麦の収穫量が平均6%減少すると推定される」と指摘。米では平均3・2%、トウモロコシも平均7・4%の減少となるといいます。一方で、大豆では有意な変化はみられませんでした。
 人類が生き延びる上で極めて重要なこれら4種の農作物は、人が摂取するカロリーの約3分の2を占めます。
 研究によると、一部地域では気温の変化により収穫量の増加が見込めますが、地球規模では減少することが考えられるといいます。そのため、増え続ける世界人口の食糧供給を確保する上で、温暖化への対策は必須としています。

 2017年8月16日(水)

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