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■地球上の人工物量が生物量を上回る 人工物は1兆1000億トンに達し、年間300億トン増 [健康ダイジェスト]

 歴史上初めて、地球上の人工物量が生物量を上回る「クロスオーバーポイント」に達したようだとする研究論文が9日、イギリスの科学誌「ネイチャー」に掲載されました。
 建築物や道路などの人工物の重量はほぼ20年ごとに倍増しており、研究論文の著者らによると、現在、約1兆1000億トンに達しています。
 一方、人類の天然資源消費量は増え続け、樹木や植物、動物などの生物量は、約1万2000年前に人類が農耕のために広大な森林を伐採し始めた農業革命以来半減し、現在では1兆トンとなっています。
 研究では、産業と生態学の多くのデータから、1900年以降の地球上の人工物の重量と生物の重量の変化を推計。20世紀初頭には人工物の重量は350億トンで、生物の重量のわずか3%だったものの、第2次世界大戦後に世界的に製造業が急成長して以来、人工物のほうは指数関数的に増加し、現在では約1兆1000億トンに達している上、年間300億トンずつ蓄積されています。これは地球上の全人類が毎週、自分の体重以上の人工物を製造している量に相当します。
 人工物の大部分は、建築材料であるコンクリートであり、レンガ、アスファルト、金属が続き、プラスチックや衣服やコンピューターも増えています。現在の傾向が続けば、これらの人工物の総重量は2040年までに約2兆2000億トン、つまり生物の総重量の2倍以上に達する見込み。
 一方、生物のほうは植物が約90%を占めており、そのほとんどが高木や低木。人間が年々多くの人工物を製造しているにもかかわらず、地球上の植物の総重量は近年は比較的安定しています。研究者はこの理由を、森林の伐採と再生、そして大気中の二酸化炭素濃度の上昇による植物の成長の促進などが「複雑な相互作用」をなしているからだと説明しています。
 研究論文の主執筆者で、イスラエル・ワイツマン科学研究所の植物・環境科学部のエミリー・エルハチャム氏は、研究は人類の自然界に対する並外れた影響力を示すものだと指摘し、「我々が自然界で果たしている中心的役割を否定することは、もはやできない。我々はすでに重要な役割を担っており、それには共同責任が伴うのだ」と語っています。
 人類の活動の規模を人工物の量で表すことは、私たちが地球環境に大きな負荷を与え、気候を変動させ、無数の生物種を絶滅の危機に追いやってきたことを説明するのに役立つでしょう。

 2020年12月15日(火)

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■イギリスで新型コロナ感染急拡大、新たな変異種が関連か オランダ、5週間のロックダウンへ [健康ダイジェスト]

 イギリスでは、新型コロナウイルスの感染が一部の地域で急速に広がっていて、首都ロンドンでは店内での飲食を禁止するなど最も厳しい規制が導入されることになりました。
 イギリスのマット・ハンコック保健・社会福祉相は、ロンドンを含むイングランドの南東部で、感染が急速に拡大していて、16日から3段階のうち最も厳しい規制を導入すると明らかにしました。
 小売店などは営業を続けることができますが、パブやレストランなど飲食店は店内での飲食が禁じられ、営業は持ち帰りや配達に限定されます。
 イングランドでは、11月から約1カ月にわたり外出制限などの措置が続いていましたが、12月2日に一部の地域で規制が緩和されて外出する人が増え、感染拡大を懸念する声が上がっていました。
 また、ハンコック保健・社会福祉相は、この地域で、変異したウイルスが確認されたケースが1000件余りに上ることを明らかにし、感染の急速な拡大に関係している可能性があるという見方を示しました。
 一方で、現時点では、変異したウイルスが症状の深刻化を招いたり、ワクチンの効果を弱めたりすることは考えにくいと強調し、詳しく調べているとしています。
 これについて世界保健機関(WHO)で危機対応の統括を務めるマイク・ライアン氏は14日、定例の記者会見で「新型コロナウイルスが変異した例はすでに数多くある。ウイルスは時間とともに進化し、変化するものだ」と述べ、状況を引き続き注視していく考えを示しました。
 一方、オランダのマルク・ルッテ首相は14日、新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることを受けて、来年1月19日まで5週間のロックダウン(都市封鎖)を行うと発表しました。店舗の営業を原則、禁止するなど、同国ではこれまでで最も厳しい措置となります。
 発表によりますと、12月15日からは生活必需品を販売する店を除く小売店や娯楽施設などの営業を禁止するほか、16日からは学校も閉鎖するということです。また、国外への移動についても来年3月まで控えるよう求めています。
 国民は家にいるように勧告され、1日当たりの来客は最大2人まで許可されるものの、クリスマス当日には3人まで許可されます。
 オランダでは、先週1週間の感染者数が前の週より3割近く増えるなど感染が再び拡大していて、ルッテ首相はテレビ演説で「状況を改善するために、できることはすべてやらなければならない」と述べ理解を求めました。
 ヨーロッパではこのほか、ドイツが来年1月10日まで生活必需品を販売する店を除くほとんどの小売店の営業を禁止するなど、各国はクリスマスや年末年始がさらなる感染拡大を防ぐ上での正念場だとして、より厳しい措置を相次いで打ち出しています。

 2020年12月15日(火)

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■新型コロナ、アメリカで死者30万人超える 全米でワクチン接種開始 [健康ダイジェスト]

 アメリカで、新型コロナウイルスによる死者の数が30万人を超えました。ドナルド・トランプ政権でウイルス対策に当たるアンソニー・ファウチ博士は、「この100年で最悪の公衆衛生上の大惨事だ」と述べて危機感をあらわにしました。
 アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の集計によりますと、全米から報告された新型コロナウイルスに感染して死亡した人の数の累計が、日本時間の15日午前6時現在で30万267人を数え、30万人を超えました。
 全米の死者の数は、今年5月下旬に10万人に達してから9月下旬に20万人に達するまで約4カ月かかりましたが、その後2カ月半余りでさらに10万人増えて30万人に達しました。
 アメリカでは、人の移動が多かった11月下旬の感謝祭を境に、1日の感染者数が20万人を超える日が相次ぐようになり、死者の数も直近の7日間で1日平均2000人を超えています。
 アメリカでは14日から、製薬大手ファイザーとドイツのバイオ医薬品企業ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの接種が始まりましたが、今後、クリスマスの休暇を迎えるのを前に、再び人の移動が活発になり、さらに感染が拡大する懸念が高まっています。
 多くの専門家は、ワクチンが多くの人に行き渡るには時間がかかるとして、移動や、大勢での集まりを控え、マスクの着用を続けるよう訴えています。
 ワクチンの接種については、アメリカ政府は感染リスクの高い医療関係者や介護施設の入所者などを優先対象とし、年内に2000万人の接種を目指しています。
 ニューヨーク州では14日朝、医療センターで救命担当の看護師サンドラ・リンジーさんが最初に接種を受ました。リンジーさんは、「希望を感じる。私たちの歴史の中の、非常に苦しい時期の終わりの始まりになってほしい」と語りました。
 ニューヨーク・タイムズ(電子版)などによると、この日はアイオワやオハイオ、ケンタッキー、ルイジアナなど各州で接種が始まりました。マサチューセッツ州では介護施設の96歳女性も投与を受けたといいます。
 アメリカのバイオ企業モデルナも新型コロナワクチンの緊急使用許可をアメリカ食品医薬品局(FDA)に申請しており、近く承認される可能性があります。
 アメリカ政府は来年3月末までに計1億人に投与する計画で、ワクチンの生産量に応じて、優先接種の対象は疾患を持つ人や高齢者などに広げられる予定で、一般向けの接種が始まるのは4月ころとみられます。
 カナダ公共放送CBCによると、カナダ国内でも14日にファイザー製ワクチンの接種が始まりました。

 2020年12月15日(火)

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■新型コロナ、世界の感染者7244万人 死者161万人 現在夏の南アフリカで感染者が再増加 [健康ダイジェスト]

 アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、新型コロナウイルスの感染が確認された人は、日本時間の15日午前3時の時点で、世界全体で7244万6947人となりました。また、感染して亡くなった人は、161万6191人に上っています。
 感染者が多い国は、アメリカで1629万3597人、インドが988万4100人、ブラジルが690万1952人、ロシアが265万6601人、フランスが243万715人です。
 亡くなった人が多い国は、アメリカで29万9455人、ブラジルが18万1402人、インドが14万3355人、メキシコが11万3953人、イタリアが6万5011人となっています。
 一方、南アフリカでは、いったんは落ち着いていた新型コロナウイルスの新規感染者の数が再び増加し、シリル・ラマポーザ大統領は「第2波に突入した」と述べました。
 南アフリカは、一時期世界で5番目に多くの感染者が確認されていましたが、感染の広がりが落ち着いたのを受けて、今年10月には半年余りぶりに国境の封鎖が解除されるなど、経済の再建が進められています。
 しかし、12月に入って、1日当たりの感染者の数が増えており、ラマポーザ大統領は14日、国民向けに演説し「第2波に突入したことは疑いがない」と述べました。
 南半球にある南アフリカでは、クリスマスと新年を前に夏のホリデーシーズンを迎えていて、各地のビーチには大勢の若者が押し寄せ、混雑するようになっています。
 こうした状況を受けて、ラマポーザ大統領は、一部のビーチを来年1月上旬まで閉鎖することや、夜間の外出禁止令の時間を延長することを発表しました。
 さらに、レストランの営業時間を午後10時までに制限することも発表し「第2波は第1波より深刻になりかねない」と述べて、対策への理解と徹底を呼び掛けました。
 15日時点で、南アフリカの新型コロナウイルス感染者は86万964人に上り、死者は2万3276人を数えています。

 2020年12月15日(火)

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