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■インフルエンザ患者数、今シーズン最多を更新 23道県で「警報レベル」  [健康ダイジェスト]

 全国の医療機関から報告された季節性インフルエンザの患者数は、11月26日までの1週間で1医療機関当たり28・30人と、前の週からさらに増加し、今シーズンで最も多くなりました。
 国立感染症研究所などによりますと、11月26日までの1週間に全国約5000カ所の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は13万9914人で、前の週からさらに増加し、今シーズンで最も多くなりました。
 1医療機関当たりでは前の週から6・64人多い28・30人となりました。
 データを基に推計されるこの1週間の全国の患者数は約95万人となっていて、今年9月4日以降の累積の患者数は約597万5000人と推計されています。
 都道府県別にみますと、北海道が51・9人、長野県が51・83人、佐賀県が49・67人、宮城県が43・78人、長崎県が43・67人、福岡県が41・44人などと、23の道県で「警報レベル」とされる30人を超えたほか、残る24の都府県すべてで「注意報レベル」の10人を超えています。
 また、44の都道府県で前の週より患者の数が増加していて、全国的な拡大傾向が続いています。
 インフルエンザの影響で、全国の6174の学校などが休校や学級閉鎖となっています。
 感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、「地域によっては1医療機関当たり50を超える地域もみられ、今後も全国的に増加していくと予想される。リスクが高まる場面では適切にマスクを使ったり、換気に注意したりといった基本的な感染対策を行うほか、具合が悪い時には自宅で休んだり、早めに医療機関を受診したりしてほしい」と話しています。

 2023年12月2日(土)

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■学校給食のカレーやシチューに「カビ毒」検出の「ナンブコムギ」を使用 神奈川県藤沢市の25校 [健康ダイジェスト]

 JA全農いわてが販売した岩手県産の小麦から「カビ毒」が検出された問題で、神奈川県藤沢市の小学校などの給食でこの小麦が使われていたことがわかりました。
 納品業者が11月29日以降、すべて回収し、これまでのところ体調が悪くなったといった被害の訴えは確認されていないということです。
 藤沢市によりますと、11月28日に学校給食用の食材の納品業者から、カビ毒が検出された2022年産の岩手県産の小麦「ナンブコムギ」を納品していたという連絡があったということです。
 カビ毒は、一度に大量に食べた場合、おう吐や食欲不振、下痢などの症状が出る恐れがあるということです。
 小麦粉は29日以降、すべて回収され、市は別の製品で対応しています。
 小麦粉は11月28日までの1カ月あまりの間、市内の小学校24校と特別支援学校1校の合わせて25校で使われ、カレーやシチューなどのとろみをつける時に使われていたということです。パンや麺には別の小麦を用い、「1人当たりの摂取は少量」としています。

 2023年12月2日(土)

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■新型コロナ患者数、約3カ月ぶりに増加  38都道府県で前週上回る [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの全国の感染状況は、11月26日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が2・33人で、前の週の1・19倍となり、約3カ月ぶりに増加に転じました。
 厚労省によりますと、11月20日から26日までの1週間に全国約5000の定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの患者数は、前の週から1851人増えて1万1499人となりました。
 また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は2・33人で前の週の1・19倍となり、約3カ月ぶりに増加に転じました。
 都道府県別では多い順に、北海道が6・61人、長野県が5・82人、山梨県が3・95人、福島県が3・15人、新潟県が3・09人、岐阜県が3・02人などとなっていて、38の都道府県で前の週より増加しています。
 11月26日までの1週間に、全国約500の定点医療機関から報告された新たに入院した患者の数は938人で、前の週と比べて154人の増加でした。
 厚労省は、全国の流行状況について、「多くの都道府県で患者数が増えていて、来週以降も増加が続くか注視する必要がある。毎年冬は感染が拡大する時期であることから、今後も対策を続けてほしい」としています。

 2023年12月2日(土)

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■腎臓病の難病の薬候補発見 京都大、iPS細胞由来「ミニ臓器」で [健康ダイジェスト]

 京都大や北海道大などの研究チームは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って有効な薬を探す「iPS創薬」の手法を使い、水がたまったのう胞(袋)が多数形成されて腎臓の機能が低下する難病「多発性のう胞腎」に有効とみられる薬をマウス実験で見い出したと、アメリカの科学誌「セル・リポーツ」に11月30日付けで発表しました。臨床試験(治験)を来年1月に始め、人での安全性や有効性を調べます。
 多発性のう胞腎は、進行すると人工透析が必要となります。遺伝子の変異が原因で、薬はありますが、すべての患者に効果があるわけではありません。薬を使う場合は、大量の水を飲む必要もあります。
 研究チームはiPS細胞を培養し、腎臓の中で尿の通り道となる「集合管」と似たミニサイズ(約1ミリ)の「オルガノイド(ミニ臓器)」組織を作製。狙った遺伝子を書き換えるゲノム編集で特定の遺伝子を働かせないようにすると、のう胞が自然に形成されることを確認しました。
 他の病気で使われる治療薬など96種類の薬剤をこの組織にかけて効果を分析。白血病で使われる治療薬の一種を選び、この病気を発症させたマウスに与え、のう胞形成を抑制する効果を確認しました。
 治験は白血病治療薬「タミバロテン」を使い、京都大発ベンチャー企業が担います。研究チームを率いる長船健二京都大教授は、「新規の薬を作るより早く患者に届けることができる」としています。

 2023年12月2日(土)

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■来年度の診療報酬改定で「薬価」引き下げの見通し 薬の市場価格が6%下回る [健康ダイジェスト]

 医療機関が仕入れる薬の市場での価格が、国が定めた価格を平均で6%下回ったとする厚生労働省の調査結果が公表され、来年度の診療報酬改定で「薬価」は引き下げられる見通しとなりました。
 医療機関に支払われる診療報酬は診療や医療サービスの対価で、人件費などに充てられる「本体」と、医薬品や医療機器の公定価格を定める「薬価」で構成されていて、政府は来年度の改定率を年内に決定することにしています。
 これに向けて厚労省は、1日に開かれた中央社会保険医療協議会(中医協)で、「薬価」についての調査結果を公表しました。
 それによりますと、医療機関が仕入れる薬の市場価格は今年9月には、国が定めた価格を平均で6%下回り、医療器具などの価格も2・5%下回りました。
 「薬価」は市場価格に近付ける形で見直されることから、来年度の改定では引き下げられる見通しです。
 具体的な引き下げ幅や対象となる薬の品目の検討は今後行われますが、価格差は前回より1ポイント縮まっていて、引き下げ幅は縮小するものとみられます。
 一方、診療報酬の「本体」部分については、日本医師会などが医療従事者の賃上げが必要だとして、大幅な引き上げを求めているのに対し、財務省は賃上げには理解を示しつつ、現役世代の保険料負担を軽くする必要があるとして、引き下げを主張していて、今後の焦点となります。
 武見敬三厚労相は閣議の後の記者会見で、「昨年は平均で7・0%、その前は7・6%下回っていて、徐々に実勢価格との差が縮小してきている。医薬品を適正な価格で流通するよう働き掛けてきたことや、原材料の調達コストが高騰していることが影響を与えた可能性がある。来年度の診療報酬改定に向けて、医療機関の経営状況の調査結果も踏まえ、引き続き検討していく」と述べました。

 2023年12月2日(土)

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■PFASの1種「PFHxS」を製造使用禁止へ 来年6月から輸入できず [健康ダイジェスト]

 環境省は11月28日、健康への影響が懸念されている有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」について、新たに「PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)」を製造や使用を原則禁止する第1種特定化学物質に追加すると発表しました。この物質を使った製品は、現在国内でつくられていないものの、来年6月から海外からの輸入も原則禁止になります。
 PFASは自然界でほとんど分解されず、人体に取り込まれれば体内に長く残るため「永遠の化学物質」とも呼ばれます。数千種類が存在するうち、代表的な「PFOS(ピーフォス)」と「PFOA(ピーフォア)」は、すでに製造や使用が原則禁止。PFHxSは2022年6月、有害化学物質を国際的に規制するストックホルム条約会議で追加が決まり、国内でも対応しました。
 環境省によると、海外では水や油をはじくレインコートやスキーウェア、泡消火剤などに使われている製品があるといいます。PFOSやPFOAのような水質の暫定目標値は現時点でありません。
 PFOAとPFOSは、国が水道水や地下水に含まれる暫定目標値を設定。各地の河川や井戸などで目標値を超える検出が相次ぎ、住民に不安が広がっています。
 環境省によると、PFHxSは、動物実験で血液や甲状腺などへの影響が報告されていますが、人の健康に関しては詳しくわかっていません。国内での使用や輸入実績は近年ほぼないものの、2022年度の調査では河川や地下水など全国47地点中、30地点以上で検出されました。ほかのPFASの製造過程で発生した可能性などが考えられるものの、原因は不明といいます。

 2023年12月2日(土)

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■PFAS、東京都多摩地域の地下水調査結果を市民団体が公表 3割で暫定目標値を超える値 [健康ダイジェスト]

 有害性が指摘されている化学物質を含む「PFAS(ピーファス)」を巡り、市民団体が、東京都多摩地域で、井戸水に含まれる濃度を調べた結果、調査地点の約3割で、国の暫定の目標値(1リットル当たり50ナノグラム)を超える値が検出されたと公表しました。
 「PFAS」は、有機フッ素化合物の総称で、このうち、「PFOS(ピーフォス)」と「PFOA(ピーフォア)」については有害性が指摘されており、東京都が行っている地下水の調査では、これまでに都内の17自治体で、国の暫定の目標値を上回る値が検出され、このうち12自治体が多摩地域です。
 こうした中、京都大学大学院の原田浩二准教授と市民団体は、多摩地域の地下水を独自で調査し、1日に立川市で開いた記者会見で、その結果を公表しました。
 それによりますと、132カ所の井戸のうち、27%に当たる36カ所で目標値を超える値が検出され、このうち、立川市の井戸では、目標値の62倍の値が検出されたということです。
 このほか、来年2月から国の規制対象に追加される予定の「PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)」についても、立川市や国立市などで、検出されたということです。
 原田准教授は、「水を採取した井戸の位置や深さを併せて調べたことで、発生源がどこにあるのか、汚染がどのように広がっているのかを検討する情報となった。今後、この結果をもとに、都や自治体には対策を検討してほしい」と指摘しました。

 2023年12月2日(土)

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