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■大腸がんの発症メカニズム解明、福井大学の研究チーム [健康ダイジェスト]

 福井大学の研究チームは6日、大腸がんが発症するメカニズムを解明したと発表しました。特定の遺伝子の変異によってタンパク質の複合体が活性化することが原因だとして、それを抑える薬の開発が、がんの治療に有効だとしています。
 福井大学医学系部門の青木耕史教授(薬理学)らのチームは、6日福井市で記者会見を開き、大腸がんの発症を引き起こすメカニズムを解明したと発表しました。
 それによりますと、「APC遺伝子」と呼ばれる遺伝子が変異し、「PAF1」というタンパク質を仲介してタンパク質の複合体が活性化することで、大腸がんのもととなるがん幹細胞が生まれやすくなるということです。
 これまで、遺伝子の変異ががんの発症につながっていることは判明していたものの、がん幹細胞を生み出す詳しい過程はわかっていなかったということです。
 研究チームは、遺伝子の変異で起きるタンパク質の複合体の活性化を抑える薬をマウスに投与したところ、がんの発症につながる腫瘍ができにくくなったということです。
 国立がん研究センターによりますと、2019年に大腸がんが確認された人は全国で15万5000人余りで、がんの中では最も多くなっています。
 青木教授は、「これまでの薬物治療ではがん幹細胞が残って再発が起きる可能性があった。研究を通じて幹細胞を抑えてがんが再発しなくなるような治療薬の開発に貢献したい」と話していました。
 この研究の成果は、イギリスの科学誌に1月に掲載されたということです。

 2024年2月25日(日)

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■西ナイル熱のヨロッパでの流行は温暖化の影響 ベルギーの大学が分析 [健康ダイジェスト]

 ベルギーのブリュッセル自由大学などの研究チームは、蚊が媒介するウエストナイル熱(西ナイル熱)のウイルスの流行がヨーロッパで広がったのは気候変動による温暖化の影響が大きいとの分析を発表しました。将来のウイルス流行リスクを予測できれば、感染症対策にも活用できます。
 ウエストナイルウイルスは自然界では野鳥と蚊の間を行き来しており、野鳥の体内で増殖します。人もウイルスを持つ蚊に刺されると感染します。発症するのは感染者の2割程度で大半は回復するものの、高齢者はまれに重症化して死亡する場合があります。
 ヨーロッパやアメリカでは1980〜1990年代以降に、新興感染症として流行が広がりました。気候変動が流行拡大の要因の1つとみられていたものの、因果関係はよくわかっていませんでした。
 研究チームはヨーロッパの各地域の環境条件からウエストナイルウイルスの流行リスクを予測するモデルをつくり、気候変動がなかった場合のシミュレーション結果と比べました。東ヨーロッパや南ヨーロッパでは気候変動によって流行リスクが大きく上昇しており、ルーマニアやイタリア、ギリシャといった実際の流行地域と一致しました。
 ブリュッセル自由大学のサイモン・デリクール研究員は、「気候変動は公衆衛生にとっても重要な課題だ。将来のさまざまな気候変動シナリオについて、感染症の地域変化を調べる必要がある」と話しています。
 研究成果は、科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されました。
 2024年2月25日(日)

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■北九州市のインフルエンザ感染者数、14週連続で警報レベル続く [健康ダイジェスト]

 北九州市で18日までの1週間に報告されたインフルエンザの感染者は1300人余りで、14週連続で警報レベルとなっています。
 市は、マスクの着用など基本的な感染対策を呼び掛けています。
 北九州市によりますと、12日から18日までの1週間に市内の35の医療機関で定点把握されたインフルエンザの感染者数は1390人で、前の週から372人減りました。
 1医療機関当たりの平均は39・71人で、14週連続して警報レベルとなっています。
 また、新型コロナウイルスの感染者は前の週を下回る266人で、1医療機関当たりの平均は7・6人でした。
 一方で、福岡県内では、主に子供が感染し発熱やのどの痛みなどの症状が出る溶連菌感染症の一種、「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎」は1医療機関当たりの平均が7・16人で、県が5週連続で警報を出して警戒を呼び掛けています。
 北九州市は、「日ごろからこまめに手を洗うほか、感染症をほかの人にうつさないようにするために、せきやくしゃみが出る場合にはマスクの着用をするなど基本的な感染対策を心掛けてほしい」としています

 2024年2月25日(日)

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