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■血液から13種のがんを早期に検出する技術を開発 東芝が共同研究 [健康ダイジェスト]

 東芝は、血液の検査によって13種類のがんを早期の段階で検出できる新たな技術を開発しました。短時間に高い精度で検出できるのが特徴で、数年以内の実用化を目指すとしています。
 この技術は、東芝が東京医科大学と国立がん研究センターとの共同研究で開発しました。
 血液中のがん細胞から多く分泌される「マイクロRNA」と呼ばれる分子の濃度を測定することで、すい臓がんや胃がん、乳がんなど、13種類のがんを検出できるということです。
 これまでの研究では、専用の小型検査装置などを開発したことで2時間以内の検査で、がんの人とがんでない人を99%という極めて高い精度で見分けられただけでなく、ステージ0と呼ばれる超早期の段階でもわかったとしています。
 また、実用化されればマイクロRNAを使ったほかのがんの検査に比べて、安く検査できるとしています。
 会社は来年度から実証試験を進め、数年以内の実用化を目指す考えです。
 東芝の研究開発本部の橋本幸二研究主幹は、「がんは日本人の最も多い死亡原因で非常に大きな医療の課題だ。がんの早期発見は生存率を高めるために重要で、この技術を早く実用化することが使命だと思っている」と話しています。

 2019年11月25日(月)

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■鼻へのスプレーでインフルエンザ感染予防 国産の経鼻ワクチンを初開発 [健康ダイジェスト]

 鼻にスプレーするだけで、インフルエンザの感染を防ぐ国産の経鼻ワクチンを大阪府吹田市の阪大微生物病研究会が24日までに開発しました。人に予防接種して安全性と有効性を調べる治験が今年7月に終わり、近く国へ承認申請する方針。従来の注射に比べて高い効果が期待できるといいます。
 経鼻ワクチンはすでにアメリカで広く使われていますが、国産品は初。承認されれば、数年後に痛みを伴う注射をしなくても、インフルエンザを予防できる時代がくる可能性があります。
 申請するのは、病原性をなくしたウイルスを利用した不活化ワクチン。細いスプレー容器に入ったワクチンを鼻に差し込んで噴射します。国立感染症研究所で先行して行われた臨床試験では、複数回投与すると、ウイルスを攻撃する抗体が働くことが確認できました。
 従来の注射するワクチンは体内に入ったウイルスによる重症化を防ぐのが目的で、感染は食い止められませんでした。これに対し経鼻ワクチンは、ウイルスが体に入る際に通る気道の粘膜のバリアー機能を高めるため、感染防御ができると考えられています。また、流行したウイルスのタイプが予想と違った場合でも効きやすいとの研究結果もあります。
 アメリカでは毒性を弱めたウイルスを鼻に噴射する生ワクチン「フルミスト」が販売されています。ただ、発熱などの副作用が出る場合もあり、乳幼児や高齢者は使えません。日本での使用は、製薬大手の第一三共が2016年6月に国に承認申請し、審査中となっています。
 これに比べて阪大微生物病研究会が開発したものは、不活化ワクチンのため副作用の恐れが少なくなっています。
 国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの長谷川秀樹センター長は、「痛みがなく簡便。お年寄りや乳幼児の使用にも向いている」と話しています。

 2019年11月25日(月)

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