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■マダニが媒介する新たなウイルス検出 感染症研究所 [健康ダイジェスト]

 マダニにかまれた後、発熱などの症状が出た男性から、新たなウイルスが検出されたことを国立感染症研究所が31日、明らかにしました。患者は一時、歩けなくなるなど、全身の状態が悪化した後で回復しましたが、研究所では、患者がさらに見付かる可能性があるとして、検査体制の確立が必要だとしています。
 国立感染症研究所によりますと、2019年5月、山菜採りにいった北海道札幌市の40歳代の男性が、マダニに腹をかまれていたことに気が付いて取り除きましたが、その4日後から39度台の熱が出たほか、両足に痛みが出て歩けなくなり、入院したということです。
 男性は、白血球や血小板が減っていたほか、足の筋肉に炎症が起きるなど全身の状態が悪化しましたが、治療の結果、回復し、退院したということです。
 北海道大学や国立感染症研究所などが血液などを調べたところ、これまで報告されたことがない新たなウイルスが見付かったということです。
 ウイルスは、マダニが媒介する感染症である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を引き起こすウイルスに近いということです。
 国立感染症研究所ウイルス第一部の西條政幸部長は、「今後、さらに見付かる可能性がある。診断や治療法などの開発に向けた研究を進め、検査体制を確立することが必要だ」と話しています。

 2020年1月31日(金)

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■iPS細胞から免疫細胞を作り、がんを攻撃 理研などが治験計画を提出 [健康ダイジェスト]

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作り出した免疫細胞を使ってがんを攻撃する新しい治療法の開発を進めている理化学研究所と千葉大学の研究チームは、国の承認を目指して実際の患者に細胞を移植する治験の計画を千葉大学の審査委員会に提出しました。
 理化学研究所の古関明彦チームリーダーと千葉大学の研究チームは、iPS細胞からNKT細胞と呼ばれる免疫細胞を作り出し、患者に投与してがんを攻撃する新しい治療法の開発を進めています。
 研究チームは動物実験などで一定の効果が確認できたことから、30日までに国の承認を目指した治験の計画をまとめ、千葉大学の審査委員会に提出したということです。
 計画によりますと、対象となるのは舌やのどなどにできる「頭頸(とうけい)部がん」で、手術などほかの治療が行えなくなった患者9〜18人に対し、iPS細胞から作り出したNKT細胞を患部に移植し、2年間かけて安全性や効果を確かめるということです。患者1人当たりに移植するNKT細胞の数は、最初の3人は5000万個で、順調にいけば4人目以降は1億個に増やします。
 NKT細胞はもともと人の体内にある免疫細胞の一種ですが、数が少なく、培養にも時間がかかるということで、研究チームでは、あらかじめ健常者のiPS細胞から大量にNKT細胞を作製しておくことで、がんの治療への応用が期待できるとしています。
 治験の実施には、計画が大学の審査委員会で了承された上で、さらに医薬品医療機器総合機構(PMDA)で内容の調査を受けることが必要で、研究チームでは順調に了承されれば、今年夏ごろには患者への移植を始めたいとしています。

 2020年1月31日(金)

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■納豆1日1パックで死亡率10%減 9万人を15年間追跡調査 [健康ダイジェスト]

 納豆やみそなどの発酵性大豆食品をよく食べる人は、そうでない人と比べて10%死亡率が下がるという調査結果を、国立がん研究センターの研究チームがまとめました。
 研究チームは、国内の成人男女約9万人を1995年以降、平均15年間追跡調査しました。食事内容を聞き、大豆食品や発酵性大豆食品を食べた量により5つのグループに分類。ほかの食品による影響や、降圧薬を使用しているかなどの影響を取り除いて分析しました。
 発酵性大豆食品を1日におよそ50グラムと最も多くとるグループは、最も少ないグループと比べて男女ともに約10%死亡率が低くなりました。50グラムとは納豆1パック程度。食品別にみると、女性では納豆やみそを多くとると、死亡リスクが下がる傾向が顕著でした。
 納豆を多く食べると、男女ともに脳卒中や心筋梗塞(こうそく)など循環器の病気による死亡率が低下していたといいます。
 沢田典絵・国立がん研究センンター分析疫学研究室長は「発酵性大豆食品は、ミネラルやイソフラボンなどさまざまな成分が失われにくいため、体によい影響をもたらしているのではないか」と分析しています。
 成果は29日付で、イギリスの医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に掲載されました。

 2020年1月30日(木)

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■神戸アイセンター、iPS細胞から作った網膜を移植 大阪大の専門委が承認 [健康ダイジェスト]

 重い目の病気の患者に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った網膜を移植する世界初の臨床研究を、大阪大学の専門委員会が大筋で承認しました。計画を進める神戸市の研究チームは、今後、国の審査で認められれば、来年の夏にも1例目の移植手術を実施したいとしています。
 神戸市にある「神戸アイセンター病院」と理化学研究所の研究チームは、重い目の病気の「網膜色素変性症」と呼ばれる難病の患者に、他人のiPS細胞から作った網膜組織を移植し、回復を目指す臨床研究を計画しています。
 研究チームは昨年12月、この計画を審査に当たる大阪大の特定認定再生医療等委員会に申請していましたが、委員会が大筋で承認し、30日までに、その結果が通知されました。
 網膜色素変性症は徐々に光を感じ取れなくなり、進行すると失明に至る病気で、日本には約4万人の患者がいるとみられまます。中途失明の原因疾患の第3位で、さまざまな治療法が研究されています。網膜神経保護剤や遺伝子治療、人工網膜などの研究が全世界で行われているものの、現時点では確立された治療法はありません。
 研究チームでは、今後、厚生労働省の専門部会に研究の実施を申請し、認められれば来年の夏にも1例目の移植手術を実施したいとしています。
 iPS細胞を使った目の病気の臨床研究は、理化学研究所が網膜に障害が起きる滲出型加齢黄斑変性で、大阪大が角膜部分が濁る角膜上皮幹細胞疲弊症で実施しており、目の再生医療がさらに加速しそうです。

 2020年1月30日(木)

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