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■筋肉増強剤で健康被害が広がっている恐れ 厚労省が調査へ [健康ダイジェスト]

 筋トレ(筋力トレーニング)愛好家に健康被害が広まっている恐れがあるとして、厚生労働省が筋肉増強剤「アナボリックステロイド」の利用状況や流通経路などの実態調査に乗り出したことが5日、わかりました。同剤は肝機能障害や生殖機能低下などの副作用があり、実際に被害も報告されています。
 厚労省によると、アナボリックステロイドは骨粗しょう症の治療に用いられ、胃炎や吐血、けいれんなどの副作用があります。治療で使う場合は医師の処方が必要ですが、個人輸入する場合は不要。
 筋肉増強などの目的で、インターネットを通じて簡単に海外から購入できる状況になっています。厚労省は危険性が高いと確認した場合、輸入規制も行う考えです。
 「薬に頼った結果、障害を抱えてしまった」。岡山県の男性(27歳)は、アナボリックステロイドを使って筋トレを続けた3年間を悔やみます。
 体を鍛えようとジムに通うようになった17歳の時、雑誌で知って使い始めました。同剤の服用と連日の筋トレで、体重は1カ月で10キロ増加し、100キロが限界だったベンチプレスは150キロまで挙げられるようになりました。筋肉が大きくなるのがうれしく、より強力とされるものに手を伸ばしました。
 異変が生じたのは使用から半年後。イライラすることが増え、胸部が女性のように膨らみ、急激な筋肉量の増加で肌には亀裂が現れました。幻覚も現れるようになり、統合失調症と強迫性障害と診断されました。
 その後、使用をやめたものの、障害の影響で仕事が続けられず、皮膚には今も亀裂の痕が残ります。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で同剤が好意的に紹介されている最近の状況に危機感を抱き、ブログで体験談をつづって安易に使用しないよう訴えています。

 2019年9月5日(木)

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■ぜんそく治療薬が抗がん剤の副作用を軽減 九州大などが確認 [健康ダイジェスト]

 九州大学大学院薬学研究院、静岡県立大学、大阪府立大学、東京大学などの共同研究グループは、ぜんそくの治療薬が抗がん剤の副作用の一つである筋肉の委縮の軽減に効果があることを突き止めました。今後は、加齢による筋力低下や難病の筋ジストロフィー症の治療などにも応用を進めていきます。
 研究グループの西田基宏・九州大教授(薬学)は、「既存薬は安全性が確立されており、開発にかかる時間や費用が抑えられる。海外のベンチャー企業と連携するなどして、実用化を急ぎたい」と話しています。
 ぜんそく治療薬は「イブジラスト」。今回の研究では、「ドキソルビシン」と「シスプラチン」という2種類の抗がん剤で心筋や骨格筋、臓器が委縮する副作用が、イブジラストの投与で軽減されることを動物実験で確認しました。この副作用は患者の疲労感や痛みなどにつながり、生活に与える影響は大きいものの、有効な治療法は確立されていませんでした。
 研究グループは、心筋委縮の原因となる物質の生成を阻む働きがある薬剤を、すでに承認されている薬の中から探索。その有効性の検証を行い、イブジラストが阻害することを発見しました。抗がん剤を投与したマウスを使った実験では、イブジラストの投与により、体重減少が軽減。心臓や骨格筋の筋肉量の低下が抑えられていることがわかりました。
 既存薬はすでに安全性が確立されているので、今後は患者らへの臨床試験を進め、5~10年程度での実用化を目指すといいます。
 研究結果は8月末、イギリスの薬理学会誌に掲載されました。

 2019年9月5日(木)

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