So-net無料ブログ作成

■高所得国の死亡原因、がんがトップに 世界規模の健康動向を調査 [健康ダイジェスト]




 
 高所得国において、がんが心疾患を抜いて死亡原因のトップとなったことが3日、イギリスの医学誌『ランセット』に発表された2つの研究論文によって明らかになりました。論文は10年に及ぶ世界規模の健康動向調査に基づいています。
 全体では中年期の死亡原因のトップは依然として心疾患で、全死亡者の40%以上を占めていました。2017年の心疾患による死亡数は、約1770万人に上るとみられます。
 カナダのケベック州にあるラバル大学のジル・ダジュネ名誉教授は、「高所得国では、心疾患はもはや死亡原因トップではなくなった。世界は種々の非感染性疾患において、新たな疫学転換に直面している」と述べました。
 ダジュネ氏の研究チームによる今回の研究では、がんは2017年における世界の死因第2位で、死亡者数全体の26%を占めたことが明らかになっています。心疾患の罹患(りかん)率は世界的に低下しており、がんは「ほんの数十年以内に」世界の死因トップになる可能性があると、ダジュネ氏は指摘しました。
 今回の研究は、高・中・低所得の国、計21カ国の成人16万人以上を10年間にわたり追跡調査しました。この結果、低所得国の人は高所得国の人に比べ、心疾患が原因で死亡する確率が平均で2・5倍だったこともわかりました。逆に低所得国では、がんや肺炎など非感染性疾患が高所得国に比べて少なかったといいます。
 また、同じくカナダの研究チームによる2つ目の研究では、同じ21か国の患者のデータを調査した結果、いわゆる「修正可能な危険因子」が世界の心疾患原因の70%を占めていることが明らかになりました。修正可能な危険因子には、食事、行動、社会経済に関する因子が含まれるといいます。
 高所得国では、高コレステロール、肥満、糖尿病などメタボリック危険因子が心疾患の原因の40%以上を占めており、疾患決定要因の理由として抜きんでていました。一方、発展途上国では心疾患と家庭大気汚染、偏った食生活、教育水準の低さの間に強い関連性が認められました。
 カナダ・マクマスター大学のサリム・ユスフ教授(医学)は、「低および中所得国の政府は、感染症対策に大きく焦点を合わせるよりも、心疾患を含む非感染性疾患の予防と管理に多くの国内総生産(GDP)を割くようにすべきだ」と述べました。

 2019年9月4日(水)
nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■フライドポテトを食べ続けた偏食の少年が失明 イギリスで症例報告 [健康ダイジェスト]




 
 小学生のころからフライドポテトや白パンばかり食べ続けてきた10歳代の少年が失明したという症例を、イギリス南西部のブリストル医科大学の研究チームが発表しました。極端な偏食が失明につながったとみて、偏った食生活に警鐘を鳴らしています。
 この症例は2日、アメリカの医学誌に発表されました。医師によると、少年は小学生の時からフィッシュ&チップス店のフライドポテト、市販のポテトチップス、白パン、ハム、ソーセージしか食べていなかったと話しているといいます。
 疲労感を訴えて初めて医師を受診したのは14歳の時で、診察の結果、ビタミンB12不足と貧血の症状があることが判明。医師はビタミンB12を投与して、食生活についてアドバイスしました。1年後には聴覚障害や視覚障害の兆候が現れましたが、医師にも原因はわかりませんでした。
 視覚障害は悪化を続け、17歳までには失明状態になりました。医師はビタミンB12の欠乏と銅およびセレンの不足、亜鉛過多、ビタミンDと骨密度の低下が原因と判断したものの、この時点で視覚障害は回復不可能な段階に入っていました。
 この症例について調べたブリストル医科大学とブリストル眼科病院の研究チームは、栄養障害によって視神経が機能不全に陥る視神経症と診断しています。
 途上国では貧困や戦争、干ばつなどに起因する栄養不良が、こうした症状につながることがあります。しかし先進国では、偏った食生活による視神経症の症例は極めてまれだといいます。
 今回の症例では、偏った食生活とミネラル不足が失明の原因になったと研究チームは指摘。今後はジャンクフードの消費に起因する視神経症が増える可能性もあると予想しています。
 また、ヴィーガン食(完全菜食主義者向けの食事メニュー)についても、欠乏症を避けるためにビタミンB12のサプリメントを服用するよう促しました。
 この症例報告について、栄養学を専門とするイギリスのキングス・カレッジ・ロンドンのトム・サンダース教授は、食習慣の報告が患者本人の記憶のみに基づいていることや、遺伝性の疾患や環境に起因する問題が考慮されていないことを理由に、批判的な見方を示しています。
 今回の研究にはかかわっていないイギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドンのギャリー・フロスト教授は、「極めて極端な事例ではあるが、幅広い多様な食事をとることの大切さが改めて示された」と指摘しています。

 2019年9月4日(水)
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:健康