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■人のiPS細胞使いブタ体内で人の膵臓を作製 明治大が計画を申請 [健康ダイジェスト]

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、ブタの体内で人由来の膵臓(すいぞう)を作製する国内初の基礎研究計画について、明治大学の長嶋比呂志教授らの研究チームが文部科学省に計画の実施を申請したことが3日、明らかになりました。
 今年度中の実施を目標としており、将来は慢性的な臓器不足が続く移植医療への貢献を目指します。
 研究チームは今年7月、学内の倫理委員会に計画の実施を申請。11月1日に承認され、同月29日に文科省の作業部会に申請しました。部会は年内にも、審査を開始します。
 計画によると、膵臓ができないように遺伝子を改変したブタの受精卵に、人のiPS細胞を入れ「動物性集合胚」を作製。ブタの子宮に戻して胎児に成長させ、およそ30日が経過した時点で、人の膵臓のもとになる器官ができるかなどを確認します。
 受精卵は細胞分裂が始まった時期のものを使うため胎児はブタで、人との中間種や、高い知能の個体は生まれません。将来は、ブタの体内で作った人の膵臓を、血糖値を下げるインスリンが膵臓から分泌されなくなる1型糖尿病などの患者に移植し、治療に役立てることも視野に入れています。
 国は動物性集合胚を子宮に戻し動物を誕生させる研究を禁じてきましたが、今年3月に解禁。これを受け東京大学の研究チームは、人のiPS細胞を使いマウスやラットの体内で膵臓を作る研究計画を国に申請し、7月に承認されました。ブタはマウスなどより臓器の大きさが人に近く、移植医療に応用しやすい利点があります。
 重い膵臓病の治療には臓器移植が有効なものの、提供者が不足しており、動物の体の仕組みを使って作った臓器を移植する再生医療に注目が集まっています。
 長嶋教授は、「動物の体内で移植用の臓器を作ることを目指す上で、今回の方法が正しいアプローチなのかどうか確認したい。慎重に研究を進めていきたい」としています。

 2019年12月3日(火)

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■動物アレルギーに特化した治療薬を発売 池田模範堂、国内初 [健康ダイジェスト]

 医薬品製造販売の池田模範堂(富山県上市町)は3日、動物などによるアレルギー症状の治療薬「ムヒDC速溶錠」を発売したと発表しました。1日に2錠服用することで、かゆみや鼻炎といった症状を抑制します。
 同社によると、動物アレルギーに特化した薬は国内で初めてで、新商品の投入で需要の掘り起こしを図ります。
 動物アレルギーは、イヌやネコといった動物の毛や唾液が原因で起きます。ムヒDC速溶錠はテイカ製薬(富山市)が開発した素早く溶ける特殊な製剤を使っており、水がなくても飲めます。服用すると、メキタジンという成分が皮膚のかゆみや鼻炎を抑えます。
 希望小売価格は、12錠入りで1000円(税別)。全国のドラッグストアや薬局で販売します。
 池田模範堂は、「特化した薬がなかったため、これまで動物アレルギーの症状に悩んでいても、どのように対処したらよいかわからない消費者が多かった」と開発の背景を説明しています。
 
 2019年12月3日(火)

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