SSブログ

■今シーズンのインフルエンザの流行が終息 患者数は過去10年で最少の約728万人 [健康ダイジェスト]

 今シーズン(2019年〜2020年)のインフルエンザの患者数は約728万人で、過去10年間で最少でした。厚生労働省は、新型コロナウイルスの影響で感染症に対する予防意識が高まったためだとみています。
 厚労省によりますと、4月5日までの1週間で1医療機関当たりのインフルエンザの患者数は「0・15人」と、流行の目安である「1人」を大きく下回りました。これにより、厚労省はインフルエンザの流行が終息したと判断しました。
 昨年9月から今年4月5日までのインフルエンザの患者数の推計は、全国で728万5000人となり、1200万人を超えた昨シーズン(2018年〜2019年)の約6割に減少し、過去10年間で最も少なかったということです。流行がピークに達した週(昨年12月23日~29日)の全国約5000カ所の定点医療機関から報告された患者数は、過去12年で最も少なくなりました。
 厚労省では、「新型コロナウイルス対策で手洗いをしたりマスクを着けたりする人が増え、それがインフルエンザの予防にもつながった」と分析しています。 
 定点医療機関から報告される1週の患者数が10人を超えると「注意報」、30人を超えると「警報」が、自治体ごとに出される目安となります。
 今シーズンは例年より1カ月早い昨年11月上旬に流行入りして患者数は増え、昨年末に定点医療機関の患者数は全国平均で23・24人。これを流行のピークにして、例年ならさらに患者数が増加するはずの年明け以降は減少傾向となり、全国平均では警報レベルに達しないまま3月中にほぼ収まりました。
 近年、流行ピーク時の定点医療機関当たり患者数は、40~55人ほど。30人を下回ったのは、2007年~2008年以来となります。
 人の間で流行するインフルエンザのウイルスには、A型2種類とB型1種類の計3種類あり、その年ごとに流行する種類は変わります。2~3種類が同時に流行することも多いものの、今季は2009年に新型インフルエンザとして世界的に流行したA型(H1N1)が9割以上を占め、ほぼ1種類の流行となりました。
 今季は新型コロナウイルスの影響で、手洗いやマスクの着用などが徹底され、そのことがインフルエンザの患者数にも影響したとの声もあります。
 ただ、インフルエンザに詳しいけいゆう病院(横浜市)の菅谷憲夫医師は、「その証拠はない。1、2月の段階で、全国的に新型コロナウイルスへの警戒感はそこまで高くなかった」と指摘しています。
 一方、「今後はインフルエンザの診断が難しくなる」と菅谷医師は危惧しています。のどや鼻の奥からぬぐい液を採取して感染の有無を調べるため、その患者が新型コロナウイルスに感染していれば、検査する医師らが感染する恐れもあります。
 菅谷医師は、「マスクなど感染を防ぐ物資の確保や検査体制の整備を、今から準備していかないと間に合わなくなる」と話しています。

 2020年4月29日(水)

nice!(11)  コメント(5) 
共通テーマ:健康

■新型コロナウイルス、世界の感染者304万1777人 ニューヨーク州全体で14・9%の人から抗体検出 [健康ダイジェスト]

 アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、世界全体の新型コロナウイルスの感染者の数は、日本時間の28日午後3時の時点で、304万1777人となりました。
 感染者数を国別にみますと、アメリカが98万8451人と最も多く、次いでスペインが22万9422人、イタリアが19万9414人、フランスが16万5964人、ドイツが15万8758人などとなっています。
 また、死亡した人の数は21万1170人で、国別では、アメリカが5万6245人、イタリアが2万6977人、スペインが2万3521人、フランスが2万3293人、イギリスが2万1092人などとなっています。
 一方、アメリカのニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は27日の会見で、これまでに行った新型コロナウイルスの抗体検査の結果を明らかにしました。
 それによりますと、26日までにニューヨーク州内の各地で合わせて7500人を対象に、感染をへてウイルスへの免疫ができている人を確認する抗体検査を行った結果、州全体で14・9%の人から抗体が検出され、過去に感染していたことがわかったということです。州全体ではおよそ290万人が感染していたことになります。
 ニューヨーク州では、先週23日に1回目の3000人を対象とした抗体検査で、13・9%の人から抗体が検出されたと発表しており、今回は前回に比べて1ポイント高い結果です。
 州内の抗体検査の結果を人種別でみると、ヒスパニック系が22・5%から32%と大きく上昇しました。27日時点で黒人は16・9%、白人は8・9%でした。クオモ知事は人種ごとの違いについて、「分析を進めているが、現時点ではわからない」と述べました。
 地域別では、ニューヨーク市が24・7%と最も高く、4人に1人の割合で抗体が検出されたほか、ニューヨーク市の近郊の地域も14%から15%程度だった一方で、それ以外の地域は3・2%となり、人口の集中する都市部で割合が高くなっています。
 ニューヨーク州は今後も抗体検査を続けて実態を把握し、経済活動などの再開に向けた判断材料とする方針です。
 一方で、検査結果を巡っては、対象となる人を完全に無作為で選んでいないことなどから、地元メディアや専門家からは実態をどこまで正確に反映しているかわからないとして、慎重に受け止めるべきだとする指摘も出ています。

 2020年4月28日(火)

nice!(9)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■エボラ出血熱の治療薬「レムデシビル」、 新型コロナウイルスの治療薬として特例承認へ 厚労省 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの治療薬の候補である「レムデシビル」について、加藤勝信厚生労働相は、緊急の場合に審査を大幅に簡略化できる「特例承認」と呼ばれる制度を活用して、早期の薬事承認を目指す考えを示しました。承認は、公的医療保険の下で薬を使う前提条件になります。
 レムデシビルは、エボラ出血熱の治療薬としてアメリカの製薬会社ギリアド・サイエンシズが開発中の薬で、腎機能の低下など副作用も懸念されていますが、新型コロナウイルスにも効果がある可能性があるとして、国内外で臨床試験が進められています。
 この薬について加藤厚労相は閣議の後の記者会見で、「現在の医薬品の承認の仕組みの中には、疾病のまん延防止のため、緊急の使用が必要である場合などに迅速に承認ができる特例承認という制度がある」と述べ、特例承認の制度を活用する方針を明らかにしました。
 特例承認を活用するには、海外で販売が認められることなどが条件となっており、加藤厚労相は「海外で緊急的に使用される許可が下りた場合は、承認審査を速やかに進めていきたい。いくつかの国で承認の検討が行われており、その結果を踏まえての対応となる」と述べました。
 レムデシビルの承認の検討は、ドイツやアメリカが先行しているということで、厚労省はこれらの国の検討結果が出次第、早期の承認を目指す方針です。
 承認されれば、国内では初めての新型コロナウイルスの治療薬となる見通しです。

 2020年4月28日(火)

nice!(3)  コメント(1) 
共通テーマ:健康

■厚労省、歯科医師にもPCR検査認める 新型コロナウイルスの流行時期に限り特例 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの感染を確かめるPCR検査を拡充させるため、厚生労働省は検査に当たる人材の確保が難しくなった場合には特例的に、歯科医師も検査を行うことを認め、自治体に通知しました。
 PCR検査は、4月中旬の多い日で1日当たりおよそ8800件が行われ、3月の同じ時期のおよそ4倍となっていますが、感染の拡大に伴って、さらに検査態勢を拡充させていくことが課題となっています。
 このため厚労省は、緊急事態宣言が出されるなど、検査に当たる人材の確保が難しくなった場合に限り、特例的に医師の資格を持たない歯科医師がPCR検査を行うことを認め、自治体に通知しました。
 歯科医師が検査を行う場合は、患者の鼻やのどから検体を採取する方法などについて研修を受けることや、患者から同意を得ることなどを求めています。
 厚労省によりますと、歯科医師によるPCR検査の実施については、すでに一部の自治体から相談が寄せられているということで、今後、都道府県の感染症対策協議会や、地域の医師会などが必要性を議論し活用を検討されることになります。
 PCR検査はこれまで、主に専門外来で医師や看護師、それに臨床検査技師らが検体採取を行っていましたが、今後は研修を受けた歯科医師も各地の検査センターで検体採取をすることになります。

 2020年4月28日(火)

nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■国内の死亡率1・9%、80歳代以上の死亡率11・5% 新型コロナウイルスで厚労省まとめ [健康ダイジェスト]

 国内で26日までに新型コロナウイルスへの感染が確認された人のうち、死亡した人は1・9%で、前の週より0・3ポイント高くなったことが、厚生労働省のまとめでわかりました。
 厚労省によりますと、26日午後6時までに国内で感染が確認された人は、クルーズ船やチャーター機の乗客らを除いて1万3232人で、前の週より2624人増えました。
 年代別では、50歳代が最も多く2271人、次いで40歳代が2165人、20歳代が2140人、30歳代が1972人などとなっています。
 このうち死亡した人は82人増えて253人となり、全体の1・9%です。これは、前の週より0・3ポイント高くなっています。
 死亡した人が最も多かったのが80歳代以上で131人、次いで70歳代が71人、60歳代が29人、50歳代が12人、40歳代が5人、30歳代が2人です。
 この結果、80歳代以上では感染した人の11・5%が死亡し、各年代を通して最も割合が高くなりました。次いで70歳代では感染した人の5・7%が死亡し、それぞれ前の週より00・4ポイントから0・5ポイント高くなっています。
 厚生労働省は、「死亡率が上がっていることについては専門家にも評価してもらい、詳しく分析したい。感染拡大を抑えるため予断を許さない状況は依然続いているので、大型連休の間も一人ひとりが対策を徹底してほしい」としています。

 2020年4月28日(火)

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■新型コロナウイルス、東京都で新たに112人の感染確認 再び100人超に [健康ダイジェスト]

 東京都によりますと、28日、都内で新たに6歳未満から90歳代の男女112人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたということです。都内の1日の感染者数は17日の201人をピークに、100人台が続いた後、26日は72人、27日は39人と2日連続で100人を下回っていましたが、再び100人を上回り、増加に転じました。
 112人のうちおよそ38%に当たる42人が、今のところ感染経路がわかっていないということです。
 これで都内で感染が確認された人は4000人を超え、合わせて4059人になりました。このうち1261人は、すでに退院したということです。
 また、東京都は、新たに感染者2人が死亡したことを明らかにしました。1人は70歳代の女性ですが、もう1人は遺族の同意が得られていないなどとして公表していません。
 都内で死亡した感染者は、合わせて108人となりました。
 都は大型連休が終わる5月6日までを「ステイホーム週間」として、徹底して外出を自粛し、自宅にとどまるよう呼び掛けています。
 一方、北海道では新たに38人の感染を確認。道は2月下旬ごろの感染者急増を受け、3月19日まで独自の「緊急事態宣言」を発令。感染はいったん鈍化したものの、4月に入り再び急増。感染の「第2波」とみられ、鈴木直道知事は「当初考えていたより長期間の戦いとなることを覚悟しなければならない」と危機感を強めています。
 国内合計では、240人以上の陽性が新たに判明。大阪府や埼玉県などで計15人が死亡し、死者は累計で422人となりました。
  
 2020年4月28日(火)

nice!(5)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■用語 微小血管狭心症 [用語(は行)]

[位置情報]冠動脈の末梢にある微小血管が一時的に収縮して起こる狭心症
 微小血管狭心症とは、心臓の表面を取り巻く血管である冠動脈のうち、直径が0・5ミリ以下の非常に細い末梢(まっしょう)血管が一時的に収縮するために起こる狭心症。
 一時的な収縮は末梢の微小血管の構造的あるいは機能的異常のために起こり、血流配分に異常を来して、心臓の筋肉である心筋が虚血状態になり、胸痛発作が生じます。
 微小血管の内腔(ないくう)が狭くなって血流が阻害されるのではなく、血管の拡張が障害されるための症状といわれています。血流の需要が大きくなった時に末梢の微小血管網の一部に十分に拡張できない部位があると、周辺の拡張した微小血管網のほうに血流を奪われて、微小血管網の一部の収縮が高進するために、心筋が一時的に虚血状態になります。
 胸痛発作は、階段や坂道の昇降運動といった一定の強さの運動や動作と無関係に、就寝中や早朝などの比較的安静にしている時にも起こります。
 微小血管狭心症の発症者の70%は女性が占めるとされ、発症する年齢は30歳代半ばから60歳代半ばです。動脈硬化などで冠動脈が狭くなるために起こる狭心症に比べると、発症する年齢は若く、最も多いのは40歳代後半から50歳代前半の更年期前後の女性です。
 この時期はエストロゲン(卵胞ホルモン)が減少し始めるとともに、人生においてもさまざまな問題を抱え、心臓に限らず心身の不調を感じる時期とも重なっています。はっきりとした原因解明にはいまだ至っていませんが、女性ホルモンが微小血管狭心症に関与していることは確実なようです。
 冠動脈の狭窄(きょうさく)がないにもかかわらず冠動脈がけいれんを起こすために起こる血管攣縮(れんしゅく)性狭心症と同じように、微小血管狭心症が精神的ストレス、寒冷、大量飲酒、喫煙などが誘因となって起こることも知られています。
 微小血管狭心症の症状としては、通常の狭心症で典型的にみられる胸の中央部に締め付けられるような痛みが突然起こる短時間の胸痛発作ではなく、背部痛、顎(あご)やのど、耳の後部などへの放散痛、動悸(どうき)、呼吸困難感、吐き気や胃痛などの消化器症状など多彩な不定愁訴であることが多く、その持続時間も数分ではなく数時間におよぶこともあります。
[位置情報]微小血管狭心症の検査と診断と治療
 循環器科、循環器内科などの医師による診断では、通常の心電図検査を中心に、運動負荷心電図検査、心臓ペーシング負荷試験、冠動脈造影検査(心臓カテーテル検査)などを行います。
 運動負荷心電図検査では、無症状時の心電図からは狭心症であるかどうかわからないため、階段を上り下りしたり、ベルトの上を歩いたり、自転車をこいだりして心臓に運動負荷をかけることによって、心電図に現れる変化から狭心症らしいかどうか、またどの程度運動が可能かを評価します。
 心臓ペーシング負荷試験では、血管を通してカテーテルという細長いチューブを心臓の冠静脈まで挿入して、心筋虚血を誘発した上で、心臓を還流して戻ってくる冠静脈血を採血し、心筋虚血のために心筋から代謝される乳酸を測定します。
 冠動脈造影検査(心臓カテーテル検査)では、カテーテルを心臓の冠動脈まで挿入し、造影剤を注射して冠動脈のX線撮影を行います。
 運動負荷心電図検査や心臓ペーシング負荷試験で心筋虚血の存在が証明されているのに、冠動脈造影検査では狭窄が認められず、冠動脈攣縮も起こらないのであれば、微小血管狭心症を疑います。
 しかし、胸痛発作時も心電図の変化に乏しく、冠動脈のX線撮影では映ってこないような微小血管の病変を想定するので、多くの場合は診断に時間を要し、診断されていないこともあります。
 診断がつきにくい時には、診断的治療といって亜硝酸剤(ニトロペンなど)の舌下錠を発作時に試してみて、症状がよくなれば狭心症と考えて対応することがあります。しかし、冠動脈の大きな部位の攣縮には特効薬である亜硝酸剤が微小血管狭心症には効きにくい発症者
も認められ、亜硝酸剤の舌下錠が効かない際には狭心症と診断されず、症状を抱えたまま消化器内科や整形外科、心療内科、精神科にかかってしまうこともあります。
 鑑別する疾患としては、心疾患の不整脈、食道や胃などの消化器疾患、胸部の整形外科的疾患、心身症があります。
 循環器科、循環器内科などの医師による治療では、心筋の血流需要を高めないようにするためには、交感神経遮断薬が有効です。心筋の血流増加を図るのであれば、太い血管の血流を改善する亜硝酸剤が有効です。微小血管の収縮を抑制するためには、細い血管の拡張薬であるカルシウム拮抗(きっこう)薬が有効です。
 つまり、治療薬については、アデノシン系の薬を避けるほかは通常の狭心症の場合と変わりがありません。これこそ特効薬といえるような薬はないのです。細い血管の拡張薬であるアデノシン系の薬は、時に微小血管網の一部の収縮を起こして逆に胸痛発作を誘発させることがあります。
 予後は、通常の狭心症に比べて良好です。心筋梗塞(こうそく)や脳血管障害などを起こすことは少ないといわれていますが、中には比較的リスクの高い発症者も認められています。
 最も大切になるのは、予防です。冠動脈の末梢の微小血管内皮に障害を来す原因になる高血圧、脂質異常症、糖尿病、メタボリック症候群などを適度な運動と食事で予防し、大量飲酒や喫煙をしないこと、精神的ストレスをため込まないことで、微小血管狭心症の発症も避けることできるとされています。

nice!(4)  コメント(2) 
共通テーマ:健康