SSブログ

■用語 安静時狭心症 [用語(あ行)]

[バー]就寝中など比較的安静にしている際に起こる狭心症
 安静時狭心症とは、就寝中や早朝など比較的安静にしている際に発生する狭心症。
 狭心症は、心臓の表面を取り巻く血管である冠(状)動脈の狭窄(きょうさく)などによって、心臓の筋肉である心筋に十分な血液が送られなくなり、心筋が一時的な酸素欠乏になった状態のことです。
 狭心症にはいろいろなタイプがありますが、よく知られているタイプは、一般的にみられる労作(ろうさ)性狭心症と、安静時に発生する安静時狭心症の2つです。
 安静時狭心症は、心不全などを合併することも多く、一般的にみられる労作性狭心症よりも重症です。
 労作狭心症は、動脈硬化などで冠動脈が狭くなっている際に、過度のストレス、精神的興奮、坂道や階段の昇降運動といった一定の強さの運動や動作が誘因となり、心臓の負担が増すことで心筋が一時的な酸素欠乏になって起こるものです。
 安静時狭心症の中には、労作性狭心症のように冠動脈の狭窄を伴うものと伴わないものがあります。
 冠動脈の狭窄がないにもかかわらず狭心症が起こる機序としては、冠攣縮(かんれんしゅく)という現象が関与すると考えられています。冠攣縮では、ストレスや迷走神経の刺激などによって冠動脈がけいれんを起こし、内腔(ないくう)が狭くなるために血流が低下して狭心症が起こります。冠攣縮は運動や動作とは無関係に起こるために、安静時狭心症の大部分は冠攣縮による狭心症といわれています。
 冠攣縮による狭心症のうち、深夜から早朝にかけて就寝中に発生し、心電図波形のうちで、ST部分が通常より著名に上昇した状態を来たすものを異型狭心症と呼んでいます。
 異型狭心症は日本人によくみられ、血管攣縮性狭心症とも呼ばれ、冠動脈に明らかな動脈硬化はないのに、血管がけいれんして内腔が極端に狭くなるために胸痛発作が起こります。
 深夜から早朝の就寝中や安静時に胸痛発作が起こりやすいのが特徴ですが、早朝の運動時にも起こり、喫煙、過呼吸、ストレス、不眠やアルコール過飲が胸痛発作の引き金になります。胸痛に冷汗や嘔吐(おうと)、失神を伴う時があり、重症の不整脈や心筋梗塞(こうそく)を起こして突然死することもあります。
[バー]安静時狭心症の検査と診断と治療
 循環器科、循環器内科の医師による診断では、検査によって症状を特定します。普通の心電図検査を中心に、胸部X線、血液検査、さらにホルター心電図、心臓超音波検査(心エコー)、心臓カテーテル検査、薬剤負荷カテーテル検査などを行います。いずれの検査も、痛みは伴いません。
 ホルター心電図は、携帯式の小型の心電計を付けたまま帰宅してもらい、体を動かしている時や、寝ている時に心電図がどう変化するかをみる検査。長時間の記録ができ、自覚症状のない血管攣縮が出ていないかなどがわかります。
 心臓超音波検査は、心臓の大きさ、心筋の動き、弁の機能などを評価できます。
 心臓カテーテル検査は、カテーテルという細長い管を腕や大腿(だいたい)の動脈より挿入して血管を通して心臓まで到達させ、さらに大動脈起始部より出ている冠動脈にカテーテルを挿入して造影剤を注入することで、冠動脈の状態の詳細を把握することができます。
 薬剤負荷カテーテル検査は、冠動脈造影剤に加え、冠動脈のけいれんを誘発するアセチルコリン、エルゴノビンといった薬剤を直接冠動脈に注入し、症状、心電図変化、血管造影所見から診断を行います。診断制度は80~90%と高い一方、攣縮の活動性の低い人では誘発されないこともあります。また、攣縮の活動性には日内変動があり、一般的に深夜から早朝に生じることが多いため、朝一番に施行することが多くなります。
 循環器科、循環器内科の医師による治療では、薬剤負荷カテーテル検査や発作時心電図により異型狭心症と診断された場合、原則として薬物治療となります。カルシウム拮抗(きっこう)薬、ニトログリセリンや硝酸イソソルビドなどの硝酸薬、ニコランジルなどの冠血管拡張剤が主体です。
 安静時狭心症の中で冠動脈の狭窄を伴う場合は、経皮的冠動脈形成術、冠動脈バイパス手術などの外科的治療も行われます。
 また、日常生活でも血管攣縮の誘発因子を避けることが必要です。誘発因子として、心身の疲労、ストレス、喫煙、精神的興奮、寒冷、過換気、女性ホルモン欠乏、アルコールなどがあります。
 安静時狭心症のリスクを低めるには、食事が役立ちます。青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)という成分は、血栓を溶かす作用があり、動脈硬化を予防します。タマネギに含まれる硫化アリルも、血液をサラサラにする作用があります。
 血管の弾力性を保つ蛋白(たんぱく)質、抗酸化作用のある緑黄色野菜と大豆製品も、必要不可欠です。 

nice!(9)  コメント(6) 
共通テーマ:健康

■新型コロナウイルス、国内の感染確認1万人超える 東京都で新たに181人感染 [健康ダイジェスト]

 国内で確認された新型コロナウイルス感染者は18日、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者を除き、累計で1万98人となり、1万人を超えました。感染者が5000人を超えたのは国内初確認から約3カ月後の4月9日でしたが、その後の9日間で倍増しました。
 7日に緊急事態宣言が発令されてから10日以上たったものの、増加ペースに歯止めがかからない状況が続いています。
 18日には、全国で250人以上の感染が確認されました。
 感染症対策に詳しい東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は、「全国の感染者が1万人に達したというのはインパクトが大きく、確実に感染者が増えていることを示している。倍になるまでにかかる期間が1週間以上となっているため、2、3日で倍になるとされる爆発的な感染の拡大、いわゆる『オーバーシュート』には至っていないが、瀬戸際の状況が続いていると言える」と現状を分析しました。
 その上で、「週末を迎えていて、また5月の大型連休も控えているが、ここで気が緩んでしまうとすぐにオーバーシュートに至ってしまう。1万人の患者がいるとそのうちの2割は重症化する恐れがあり、医療機関の負担も大きくなる。感染者を減らすことが医療を守ることにつながるという意識をもって一人ひとりが『3密』を避ける人との接触を避けるなど対策を徹底してもらいたい」と話していました。
 一方、東京都の関係者によると、都内では新たに10歳未満の子供を含む181人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されました。過去最多となった17日の201人よりは少なくなっていますが、依然として、感染の拡大が止まらない状況が続いており、累計感染者は2975人となりました。181人のうちおよそ69%に当たる124人は、今のところ感染経路がわかっていないということです。
 福井県と富山県、愛媛県で各1人が死亡し、クルーズ船の乗船者を含めた死者は223人となりました。
 累計感染者は東京都の2975人が最多で、次いで大阪府1075人、神奈川県724人、千葉県635人の順。「特定警戒」の13都道府県に集中しており、都市部では特に、感染経路が不明な感染者の割合が増加傾向にあります。
 2月末に独自の緊急事態宣言を出した北海道では、1日当たりの感染者数はいったん減少したものの、17日に過去最多の33人が確認されるなど再び急増しています。

 2020年4月18日(土)

nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■アメリカ・ニューヨーク州、高齢者施設で2500人近くが死亡 新型コロナウイルス [健康ダイジェスト]

 アメリカで新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻なニューヨーク州では、高齢者施設で死亡した人の数が2500人近くに上ることがわかり、高齢者施設での深刻な感染の実態が浮き彫りになっています。
 ニューヨーク州は17日、高齢者施設を対象に行った新型コロナウイルスの感染状況についての調査結果を公表しました。
 それによりますと、新型コロナウイルスが原因で死亡したとみられる人の数は2477人に上っています。
 また、調査に応じた高齢者施設のうち、19の施設で20人以上が亡くなっており、このうち5つの施設では40人以上が亡くなっているということです。
 高齢者施設での感染を巡っては、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズが、全土で少なくとも6900人が死亡したとみられると報じるなど、深刻な問題になっていますが、一部の施設が入所者の状況を家族に明かさず、感染を隠匿しているのではないかという批判が出ています。
 これを受けてアンドリュー・クオモ知事は17日の記者会見で、「入所者の感染の有無や病状について、家族に伝えることを義務付けるよう命じた」と述べ、高齢者施設の対応を厳しく監督する方針を示しました。
 また、疾病対策センターは、施設で働く人が体の不調を訴えた場合に備えて代わりの人員を確保したり、原則として家族の訪問を禁止したりするなど、ガイドラインに従って感染拡大を防ぐよう高齢者施設に求めています。

 2020年4月18日(土)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■世界の新型コロナウイルス死者数、15万3000人超 アメリカと中国で集計見直し [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの感染による累計死者数が、世界で15万人を超えました。アメリカのジョンズ・ホプキンス大学によると、アメリカ東部時間17日午後6時(日本時間18日午前7時)時点の世界の死者数は、15万3000人超になりました。
 アメリカと中国で集計を見直した結果、死者数は前日に比べ約1万人増えました。感染者数は累計で220万人を超え、新規感染のペースはなお高止まりしています。
 ジョンズ・ホプキンス大の広報担当者によると、アメリカのニューヨーク州やメリーランド州、オハイオ州などの当局が、これまで集計に含めていなかった新型コロナウイルスによる死亡の疑われるケースについても、死者数に加え始めたといいます。アメリカの死者数は累計で3万7000人近くとなり、世界全体の死者数を押し上げました。
 中国でも、湖北省武漢市の当局が在宅での死者数などを集計に加える見直しをした結果、中国全体の死者数は従来よりも約4割増えて、累計で4600人超となりました。同様の動きがほかの国や地域に広がれば、死者数の集計値がさらに増える可能性があります。
 1日当たりの新規の感染者数は世界で約10万人となり、なお高い水準が続いています。累計感染者数の国別の内訳では、アメリカが最も多く68万人超で、世界全体の3割に相当する規模となっています。
 アメリカのドナルド・トランプ大統領が16日夕に、新型コロナウイルスの感染者が少ない地域から段階的に経済活動の再開を認める方針を示したことで、外出制限などの一部緩和を探る州も出始めました。テキサス州のグレッグ・アボット知事は17日の記者会見で、24日から生活必需品ではない小売業の店頭でも、商品の引き渡しを認めると明らかにしました。
 カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事も、失業率の急上昇などの経済的混乱からの回復に向け、アップルのティム・クック最高経営責任者やウォルト・ディズニーのボブ・アイガー会長、米連邦準備理事会前議長のジャネット・イエレン氏らが参加するタスクフォースを組織すると表明しました。
 ただ、全土で最も新型コロナウイルスの感染が深刻なニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は17日、5~6月もコンサートなどのイベントの開催を禁じる考えを示しました。同市長は「ほかの地域に比べて状況は異なる」と述べ、「感染が収まったことを確認してから再開に向けたステップをとる」と外出制限などの緩和に慎重な姿勢を示しました。

 2020年4月18日(土)

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:健康